誤ったHIV感染観をばらまく朝日のエイズ特集記事
7月1日から神戸で開かれる「アジア・太平洋地域エイズ国際会議」に先立ち、大阪本社版の朝日では今日から
「エイズとともに」
という特集記事の連載が始まった。ところが第一回目がトンデモ記事だ。
内容は、
40代の男性。6年前にAIDS発症が発覚。
心当たりは「20代の頃、会社の旅行で行ったアジアで、酔った勢いで現地の女性とセックスした」こと
というもの。さすがだな、朝日。
HIV感染は
どこから誰から来るか、判明しないことが多い
というのが現状だ。この記事の男性の発言は
アジア女性→HIV感染率が高い国があるのは事実だが、アジア諸国への民族的偏見を助長
旅行先で現地の女性とセックス→買春旅行OK
セックスで感染→コンドームなしで平気でセックスする倫理観ゼロの最低野郎
ということなんだけど、それを肯定する論調だ。で、この男性
30代のころ、結婚を考えておつきあいしてた女性に感染の事実を告げられないでいる
という大バカ者である。これって下手すると
未必の故意
じゃないのか? てか、その女性に感染してるかしてないかを、まず心配するのが人間として最低のルールじゃないのか。こういう話を
身近にあるHIV感染ネタ
として引っ張ってくる朝日の感覚も凄い。てかこれって90年代までで終わってるHIV感染に対する認識じゃないの?
前に
夫も妻も特に「心当たり」がないのに、生まれた子どもがAIDS発症した夫婦
出会い系で知り合った人にHIVをうつされた女子短大生
を登場させて衝撃を与えた、NHKの
21世紀 日本の課題 エイズ感染爆発をどう防ぐのか
http://www.nhk.or.jp/special/libraly/03/l0004/l0426s.html
で、
今はふつうの人がふつうにHIVに感染する時代。「心当たり」があったからHIVに感染する、という認識は改めなくてはいけない
という結論が出ている。これは2003年4月26日に放映されたNスペである。それから二年以上経って、朝日はこの程度の認識なのかと思うと、顎がはずれるぜ。それとも
自分の娘や息子がひょっとしたらHIVに感染してるかも知れない
とは考えたくない
いいお父さん・お母さんである朝日記者が書いた記事
なのかね?
少なくとも、上記記事は、HIV感染に対する偏見を助長するだけでなく、間違った情報を流してる点で、害悪ですらある。今後の朝日のHIV関連の記事には要注意だな。
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