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2005-06-19

JR宝塚線脱線事故 遺族説明会に朝日放送カメラを仕込み紛糾 四時間で打ち切り その様子を朝日放送はニュースで放映

朝日新聞はまったく報道していない話。「報道の正義」のために遺族を抱き込み、他の遺族の了承を得ていないままの映像をゲットして放映、現在マズイと思ったのかANNやABCのニュースサイトからは、ストリーミングビデオが消去されていて、映像を確認することは出来ない。

朝日放送が遺族に依頼してカメラを持ち込ませ、それがばれて説明会は大荒れに荒れ、途中で打ち切りに。

あろうことか、朝日放送は、そのビデオをニュースで流し

 通常の取材活動

と言いはなっている。さすがだな、マスコミ。「ムーブ!」でプロXの捏造疑惑を取り上げた後は、今度は遺族に取り入って、ビデオ撮影ですか。どうその遺族を言いくるめたんだ? 本当に「通常の取材」なら、今でもサイトに映像が残ってるはずだろう。語るに落ちたというのはこのことじゃないのか。

で、産経から、共同配信の記事を。

遺族説明会、ビデオ撮影で打ち切り JR脱線事故

 JR西日本が18日に開いた脱線事故の遺族説明会で、「個人の記録用」と許可を得て内部の様子をビデオ撮影していた遺族の女性が、途中で「放送局のビデオ」と話したためほかの遺族が反発、JR側が「議事進行できない」として説明会を打ち切ったことが、出席した複数の遺族証言で分かった。
 証言によると、女性は開会直後に撮影を申し出て、遺族側にビデオを向けず、JR側だけを撮影する条件で許可を得た。JR側は説明会をマスコミに非公開とし、出席者に対してもほかの遺族の肖像権などを理由に撮影の自粛を要請していた。
 開始約4時間後の午後2時ごろになって、別の遺族から指摘があり、女性が放送局の依頼を受けたと認めたという。
 出席者からは「撮影されないと思ったから来たのに」などと反発の声が上がり混乱、JRが説明会の終了を宣言した。
 閉会後、女性は共同通信の取材に撮影と発言を認めた上で「JR西日本の態度は信用できないので、発言を記録しておけばよいと思った。ビデオを持っていなかったので、民放の人に借りた」と説明。ビデオとテープは「返しておいて」と別の人に託し、どうなったか知らないという。
 出席した遺族の1人は「JRの説明が途中で終わり、何も決まらなかったことは残念で仕方ない」と話した。
(共同)

(06/18 23:53)


この「遺族の女性」の発言と行動はこんな感じ。

「JR西日本の態度は信用できないので、発言を記録しておけばよいと思った。ビデオを持っていなかったので、民放の人に借りた」と説明。ビデオとテープは「返しておいて」と別の人に託し、どうなったか知らないという。

俄には信じがたいのですけど。よほど朝日放送にうまく抱き込まれたのかな〜。それともJR西日本のこれまでの対応があまりにもひどかったのか?
なんだか、「正義感」が暴走してますな。個人交渉の席なら、ともかくとして、他の遺族への配慮が足りない、ということには思い至らなかったのだろうか。家族を亡くされたことについては、お気の毒だと思うけれども、だからといって、他の人の姿形や発言をマスコミに勝手に売ってイイ、ということにはならない。
他の遺族を敵に回して、今後この女性が亡くされた家族の交渉が、どうなるか、ちょっと暗澹たる思いがする。

で、この女性が


ビデオとテープは「返しておいて」と別の人に託し、どうなったか知らないという。

と言うビデオとテープは、無事朝日放送関係者に渡り、すぐに放映された。

朝日放送、説明会の映像放映 JR西が配慮申し入れ

 朝日放送(ABC、大阪市)は18日のニュースで、JR西日本が福知山線脱線事故の遺族を対象に非公開で開いた説明会の模様を撮影した映像を放送した。
 JR西日本は同日、朝日放送に対し「取材自粛を要請したのに、映像には遺族の姿が映っているばかりか、肉声まで入っていた。極めて残念」として、今後映像を使用する際には配慮するよう申し入れた。
 遺族説明会は18日午前10時ごろから、兵庫県宝塚市のホテルで開かれ、犠牲者90人の遺族計240人が出席。JR側は、遺族から要望があったとして報道各社に会場内での取材自粛を要請していた。
 朝日放送によると、出席した遺族からビデオテープを入手し、夕方の全国ニュースと夜の地域ニュースで放送した。同社広報室は正規の取材活動とした上で、抗議について「コメントする話ではない」としている。
(共同)

(06/19 00:54)


そうですか。
 「正規の取材活動」
ですか。遺族の人権は無視ですか。所詮はマスコミってこの程度の倫理観しかないのだな。

続き。どうもこの事故の遺族会は分裂しそうな気がする。


朝日放送、「非公開」脱線事故遺族説明会のビデオ放映

 朝日放送は18日のニュース番組で、JR西日本が非公開とした説明会の様子を遺族の一人が撮影したとするビデオ映像を放映した。

 謝罪するJR西の垣内剛社長らのほか、遺族の後ろ姿や発言する声が流れた。JR西は「マスコミ各社に協力を申し入れていたのに極めて残念」として朝日放送に抗議した。
 JR西は説明会にあたり、「遺族の意向」などとの理由で、会場を出入りする遺族らの姿が報道陣に撮影されないように傘で隠すなどの対応をとった。
 しかし、出席者によると、会場ではJR側だけを映すという条件で撮影していた遺族が少なくとも3組いた。午後2時ごろ、ビデオをマスコミに渡すか渡さないかの議論となり、数人の出席者が「公開するなら退席する」などと声を上げ、会場が騒然となった。このため、JR側が「続行は不可能」として説明会を打ち切った。
 説明会の非公開については、「大切なことが話し合われる場だからこそ公開してほしかった」と話す遺族もいた。

 朝日放送広報部は「遺族が撮影した映像の提供を受けた。非公開の中でどのようなやりとりがあったか事実を伝えるべきと判断し放送した」としている。

(2005年6月19日1時20分 読売新聞)


共同配信と読売の取材では大分ニュアンスが違う。共同はビデオ提供した遺族を掴んでいるが、読売はそこをぼかしている。それとも、
 実は、読売もビデオを入手したら、日テレで流したいと思っている
から、遺族側がビデオをテレビ局に持ち込むことについては留保した記事なのか?

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