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2005-06-22

中国で拡がる経済格差 なぜ「中国人私費留学生」が失踪するのか

経済成長を遂げている中国だが、貧富の差は社会主義国とは思えないほどだ。


中国:都市部で高所得層と低所得層の所得格差が拡大
2005年06月22日 11時49分

国家統計局はこのほど、都市部市民・農民5万4000人を対象に行なった所得調査結果を発表、2005年1〜3月の全国の住民平均所得は3132元(前年同期比11.5%増)、1人あたりの可処分所得は2938元(同11.3%増)、平均支出は2020元(同9.9%増)となったことを明らかにした。


都市部での失業増加などにより高所得者と低所得者の所得格差が拡大している。都市部2003年の高所得層(全国の20%を占める)1人あたりの可処分所得は1万7472元(前年比2012元、13%増)、低所得層(同20%)の平均可処分所得は3295元(同263元、8.7%増)。高所得層と低所得層の収入格差は2002年の5.1対1から2003年には5.3対1に拡大。特に江蘇省では10.7倍の格差が発生した。2004年都市部市民の所得格差はさらに拡大、平均を下回る市民は都市部全体の6割を占めている。このため全国2004年のジニ係数は0.465を記録、2005年は0.47に拡大するものとみられている。中国社会科学院人口・労働経済研究所の蔡所長は所得格差を縮小のため、高所得者層への課税を強化するとともに、就業ポスト増加を図るべきと指摘している。※ジニ係数は収入格差を表す係数。「1」に近づくほど格差が大きいことを示す。【市場報(人民日報主辧) 2005年06月21日】

元で出されるとわかりにくいだろうから、1元=13円で計算すると、


2005年1-3月の平均所得 42016円
2003年 都市部の高所得者層 一人あたりの年間可処分所得 227136円
同年 低所得層 一人あたりの年間可処分所得 42835円

ということだ。

3月に西安の研究者が
 息子が北京大学に入った!
と自慢してたけど、
 1万元かかった
と嘆いていた。研究者は高所得者層ではないので、共働きで1万元は辛いだろう。元は中国都市部だと
 1元=100円
くらいの経済感覚である。

日本に留学を斡旋して貰う場合、その学生の
 学歴(高卒か、それとも三年制の大学以上の高等教育を受けているか)
で、斡旋料が違う。19歳くらいで日本に来ている高卒の若い私費留学生は恐らく日本円で100万円ぐらいが相場だと言われている。つまりは7万7000元にも相当する額で、貧しい農村部から来ている若い留学生の家庭がポンと払える金額ではない。
つまりは借金を背負って
 日本で稼いで返せ!
という前提で、この
 留学斡旋ビジネス
が成り立っている、ということになるのだ。
留学生は、日本では


アルバイトができるのは,夏休み、冬休み期間中は1日につき8時間以内,  
それ以外の期間は1週間につき28時間以内まで

と決められている。日本語が上手でなく、何かの資格があるわけでもない場合、留学生の就けるアルバイトの時給はそれほど高くない。かくして
 女子学生なら手っ取り早く稼げる風俗営業のバイト
を始めることになる。留学生に風俗営業のバイトは認められてないので、これは見つかり次第
 不法就労で強制送還
である。
留学斡旋業者には
 元日本留学生とその家族
がやってる場合が少なくなく、
 取れるなら、知り合いからぶったくるのかよ
と驚いたが、コネ社会中国では当然のことらしい。ちなみに
 先輩からアルバイトを引き継ぐときはお礼として一ヶ月以上の給料分を渡す
という話も聞く。その点ではドライで、日本人は太刀打ちできない。

最近、萩国際大学が定員割れで経営難となり、民事再生法適用を申請した。ここは
 中国人私費留学生で定員を確保しようとした大学
の一つだ。


山口・萩国際大、再生法適用申請へ 定員割れ続き経営難
2005年06月20日12時04分

 99年の開校から定員割れが続き、経営難に陥っていた山口県萩市の4年制私立大学「萩国際大学」(安部一成理事長)が民事再生法の適用を東京地裁に申請する方針を固めた。文部科学省によると、定員割れによる経営難が原因で同法適用を申請するのは初めて。大学の定員総数と志願者数が計算上はほぼ同じになる「大学全入時代」を07年度に控え、大学経営の厳しい現実が表面化した。
 負債総額は三十数億円と見られる。広島県の企業から資金援助を受け、授業などは続ける。同大は20日午後に理事会を開き、21日にも申請する。
 萩国際大は99年に発足した国際情報学部だけの4年制単科大学。前身の萩女子短大から移行する際、総事業費約65億円のうち、県と市がそれぞれ20億円補助した。
 国際情報学部(定員300人)の初年度の入学者は中国人ら留学生45人を含む204人。04年度22人、05年度42人と定員割れが続いた。04年度にはゴルフ文化コースを新設したが、現在の学生数は194人にとどまっていた。
 一部の留学生の失跡やビザで認められていない不法アルバイトも表面化し、理事長や学長が相次いで交代した。大学側は昨春、50人いた教職員を23人に半減するなど再建に取り組んできたが、中国人留学生に頼る経営に行き詰まった。

      ◇      ◇

 少子化で18歳人口が減少し、大学経営がますます厳しい状況になっていることを受け、文科省は3月、経営が行き詰まる学校法人を想定した「対応方針」を打ち出していた。
 その中で、学生が学び続けられることを最優先するため、完全に経営が行き詰まる前に法的整理を促す方針も示されていた。萩国際大学のケースは、この方針に沿うもので、今後のモデルケースとなる。
 文科省によると、05年度の私立大学数は556校、私立短大は436校。04年度に入学定員割れになった私立大は約30%、私立短大で約40%に達した。03年度には、同年度の収入で支出をまかないきれない「赤字」の学校法人が3割にのぼっていた。
 03年4月に休校し、その後廃止された立志舘大(広島県)のケースでは、多くの学生を近隣の大学が受け入れた。萩国際大も含め、今後、文科省や関係機関がどのような学生の転学支援策を打ち出していくかが注目される。

      ◇      ◇

 〈キーワード・萩国際大学〉 99年に山口県萩市に発足した国際情報学部だけの4年制単科大学。前身は萩女子短大で、経営母体は学校法人萩学園。国際学科(140人)と経営情報学科(160人)の2学科がある。04年度には、国際学科にゴルフ文化コースを新設した。現在の学生194人のうち116人が留学生。その9割が中国人。


萩国際大学は、留学生の失踪や風俗営業などへの不法就労が表面化して、2002年12月には
 留学ビザ発給を極端に制限された大学
である。

『萩国際大への留学生127人が入国不許可』
萩市の萩国際大学へ10月に入学する予定だった中国人留学生127人について、広島入国管理局 は4日までに、ビザ取得に必要な在留資格認定証明書を交付しないことを決めた。同入管は「受け入れ側の大学の管理能力に問題がある」と話している。同大学 は、秋季入学を見送り、春入学での対応などを検討していくという。
(2002年12月06日 金曜日 山口新聞)

90年代後半は
 国際という名前で留学生を呼ぶ
という条件で、大学・短大・学部・学科の新設や昇格が認められる時期だった。てか
 文科省は、本気で「全員中国人の日本の大学があってもイイ」と思っていた
節がある。結果は、
 十分な経済的裏付けのないまま来日する私費留学生の激増
を招いた。
 大学経営に日本と10倍の経済格差がある地域の懐をアテにした「国際」関係大学等の新設
は見事に失敗した。最初から無理な相談だったのだ。

この間、文部科学省から、留学生誘致を熱心に行い、在籍数の多い学校には
 補助金が支給
された。というか
 国際学科で本気で「国際交流」を考えていた大学はきわめて少数
で、他は
 少子化で減っていく学生数を外国人で補い、更に「国民の税金」から出る補助金を貰うために新設・昇格された大学が多い
のである。そうした
 国際関係の新設大学・学部等
は、現在どんどん改組されている。で、たぶん、次のターゲットは
 看護・医療・保育系
で、いま新設もしくは改組される大学・学部等はいずれも
 看護・医療・保育系の人材を養成する課程をもち、そのための補助金を国から得ている
と思われる。つまりは
 一部の大学にとっての経営=金儲けの手段
なわけで、
 大学生き残りの時代
というのは、この
 補助金ゲットレース

 優秀な学生の確保
で抜けるか(東大・京大などの戦略)か
 国家が奨励している人材養成で得られる補助金狙い
でしのぐのか、というチキンレースなのだ。「大学で金儲け」という頭から抜けない限り、日本の高等教育の教育水準は、決して国際的競争力は持たないだろうし、どんどん低下するばかりだ。

なぜ
 大学経営でバラ色の金儲け
という悪しき概念が出来上がったかというと
 第二次ベビーブーマーの大学受験期(90-93年)
に、
 座っていても、受験料だけで大もうけできた大学バブル期
があったからだろう。学歴は重視するが、大学や大学院での教育内容には重きを置かない企業や官庁等の姿勢が、
 入るのは難しく、出るのは易しい日本の大学
を産んでいるのだが、誰も自分で自分の尻は拭かない。

で、萩国際大学だけでなく、現在次々改組されて消滅している「国際系」大学や学部などにばらまかれた補助金は、有効に使われたのだろうか? 誰かちゃんと検証した? ムダに使われたり、使途不明になっていたりしないのか?
この点を分析できないと、いつまで経っても
 国策である人材養成が決まる→補助金狙いで大学・学部等の新設・改組
という悪循環が断ち切られることはないし、使われた補助金が本当に人材養成に役立ったのかということも検証されないだろう。
 義務教育に掛ける税金
をケチる前に
 一部の私立大学にばらまいている「短期間の特別な補助金」
をチェックする方がいいんじゃないのか?

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