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2005-07-20

「高松塚古墳壁画を石室から剥がせ!」 発見当時の72年に、フレスコ画の専門家が提言していたが、文化庁は無視した

アホじゃねえの、文化庁。
手元に
 『国宝高松塚古墳壁画−保存と修理−』(文化庁監修 第一法規出版) 1987.3
から取ったコピーがある。ここに
 高松塚古墳壁画はフレスコ画である
と断定した。フランスの研究家二人の所見が掲載されている。一人はY.M.フロドボーでフランス文化省歴史記念物主任調査官、もう一人はJ.フォションでパスツール研究所地中微生物・生物科学部長だ。この二人が、1972年の高松塚古墳発掘直後、来日して、現地調査をした。


国宝高松塚古墳壁画保存管理の経緯

10月7日〜10月13日
フランスのラスコー洞窟壁画保存の研究者であるY.M.フロワドボー(フランス文化省歴史記念物主任調査官)、J.フォシオン(パスツール研究所地中微生物・生物化学部長)両氏が来日し、現地調査。


このあと文化庁は、担当調査官をヨーロッパに派遣した。岩崎友吉である。

昭和48年 1月〜2月
壁画保存方針策定のため文化庁及び東京国立文化財研究所担当官をイタリア・フランスに派遣。

で、フランスからの二人の見解は次の通り。


高松塚古墳の保存に関する所見(pp.43-45)

VI. 壁画の保存
(a) 高松塚の壁画は、フレスコであることはほぼ確実と思われる。
石灰層内への顔料の浸透がはっきり観察できる。
(b)石灰層の現状は極度に危険である。層は剥離している。
この原因は過剰の湿気による石灰層の老化で、それは更に石と下塗りの間および下塗りそれ自身の中に入り込んだ木の根によって、事態が重大化している。
(c)この壁画は、剥がして強化し、移し替えを行うべきであると思われる。この作業は現在では実現可能である。しかし、はじめの状態を変更するような不都合がおこることがあれば、これを黙過してはならない。(略)
 また同様に、日本の現地で協力するためにヨーロッパの熟練者を日本に招くことが望ましい。
(d)石の継ぎ目のすきまは、弾力のある不透水性の物質で塞ぐことが必要であろう。

VII. 作業の実施
(a)この壁画は諸作動の振動で剥落し破壊される危険が多分にある。したがって、何よりもまず壁画をはずして必要作業の完成まで収蔵しておくべきであろう。
 再び取り付けるには、必ず全設備の殺菌後でなければならない。
(b)これらの作業は完成した全室を利用することにより、環境の条件を変えずに行うべきである。


二人は
 石室内は湿気が多すぎて、石灰層は劣化している。このままでは壁画は劣化・剥落は免れないので、まず剥がせ!
と提言しているのだが、文化庁は無視した。
岩崎友吉氏がイタリア・フランスへ現地視察へ行ったのだが、この報告書内では、意義のある出張であったとは感じられない。

はっきり言う。
 外国人に剥がされるのはイヤ
というだけの理由で、フレスコ画である高松塚古墳壁画は、文化庁の不作為によって破壊されたのだ。
高松塚古墳壁画を30年かけて破壊したのは、文化庁である。

そして、上記提言では
 ちょっとした振動で剥落する恐れがある
とまで言われてるのに、今回、文化庁は
 石室を解体
するのだ、その時間違いなく
 壁画の載っている石灰層は剥落する
だろう。

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