シャブとHIV感染は、脳にダメージを与える
俗にシャブやエス、スピードなどと呼ばれる覚醒剤。その成分の大部分はメタンフェミンだ。覚醒剤中毒になると、脳に悪影響を与えることはよく知られている。
また、HIVに感染してAIDSを発症した場合も、認知症になることも経験的に知られている。
メタンフェミンとHIVウイルスが脳の構造を変化させ、認知能力に障碍を与えることが分かった。
訳がヘンだけど、以下の記事に詳しい。
2005.8.12 メタンフェタミンやHIVの感染で脳の構造が変化、認知能力が障害される
米California大学San Diego校のTerry Jernigan氏らの研究グループは覚せい剤メタンフェタミンやHIVの感染によって人の脳の構造が変化し、認知能力の障害に関連している可能性を見出した。構造変化の機構が解明されれば新たな治療法の開発につながる可能性がある。成果はAmerican Journal of Psychiatry誌に掲載された。
Jernigan氏らはHIVの感染の有無とメタンフェタミンの使用歴を基に4群に分類した103人の成人の脳の容量を磁気共鳴画像診断装置(MRI)で解析した。さらに認知能力を様々な試験によってしらべた。
その結果、メタンフェタミン使用歴と脳の頭頂部皮質(理解や身の回りの出来事に注意を払う能力などに関連した領域)と大脳基底核(運動機能などに関連)の容量の増大に関連があることを見出した。脳の増大量とメタンフェタミンの使用量の間には相関性はなかったが、若年層のメタンフェタミン使用者には脳の容量増大の程度がひどくなる傾向が見られた。
一方、HIV感染は、大脳皮質(高度な思考能力や記憶などに関与)、大脳基底核、海馬(記憶などに関与)の顕著な容量の減少と関連があった。HIV感染の重症度が高くなるほど脳の容量の減少が見られた。
メタンフェタミン使用者、HIV感染者のどちらも場合も脳の容量変化と認知能力の低下に相関関係があった。また、最近メタンフェタミンを使用した人で、頭頂部皮質容量の増大の程度と認知能力の低下のひどさに相関性があった。メタンフェタミン使用者でしかもHIV感染者では脳の海馬の容量減少と認知能力低下の悪化に相関性があった。
Jernigan氏らは、メタンフェタミン使用、HIV感染のどちらの場合も脳の構造変化は炎症によるものだと推定している。(横山勇生)
シャブもHIVウイルスも、脳に炎症を起こすのか。どちらも日本では治療に理解を得にくいだけに、今後も、認知障碍があることを見逃され、あまり有効でない治療が続けられる可能性はあるな。
シャブ中で若くして亡くなったヒトの話を聞いたことがある。未成年の頃から、シャブで警察に厄介になり、20代で亡くなった。亡くなったときは、覚醒剤所持で警察に捕まって、拘留されていた夜で、急に暴れて苦しみだし、病院に運んだときは、もう手の施しようがなかったそうだ。
10代の頃から面倒を見ていた保護司の方が檀那寺の住職で、焼き場までつきあったのだが、焼いたらほとんど骨が残らなかったそうだ。覚醒剤に文字どおり、骨まで蝕まれていた。
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