NHK、受信料不払いは「歌謡コンサート」観覧させず
NHKの公開放送で、熟年〜高齢者に人気の番組と言えば
歌謡コンサート
だ。わたしは絶対見ないが、場合によっては
20%近い視聴率をたたき出す
番組である。たぶん
普段受信料を払っている善良な中高年世帯の方々がコアなファン層
を形成していると思われる。
この「歌謡コンサート」のチケット入手法は、基本的に抽選制なのだが、ヤフオクなどでも売られているようだ。で、かなりの人気チケットだ。
だからこそ、
受信料不払いのヒトが当選するのはおかしい
とクレームがあったらしく、NHKのサイトでは、現在以下のように堂々と
受信料を支払ってくださるみなさまのための観覧券
銘打っている。
受信料をお支払いいただいている皆さまを対象とした公開番組の観覧募集のお知らせ
このたびNHKでは、受信料をお支払いいただいている皆さまを対象に、感謝の気持ちを込めて、下記のとおり、「公開番組」の観覧募集を行います。
NHKは、受信料で成り立っている公共放送です。ひごろからNHKを支えてくださっている皆さまが、番組観覧を通じて、楽しい時間をお過ごしいただくとともに、NHKの事業全般へのご理解を深めていただければ幸いです。
なお、応募された方々の中から、アンケート調査をお願いし、NHKが今回のような「受信料をお支払いいただいているお客さま向けのサービス」を試みることについて、感想やご意見をお伺いする予定です。今後のNHKの事業活動の新たな展開に役立てていきます。なにとぞご理解とご協力をお願いいたします。
日 時 平成17年 9月27日(火)
開場 午後6時30分
開演 午後8時
(終演予定 午後9時)
会 場 NHKホール(東京都渋谷区神南2−2−1)
番組名 NHK歌謡コンサート
放送予定
総合テレビ 平成17年9月27日(火) 午後8時〜8時43分(生放送)
BS−hi 平成17年9月30日(金) 午後2時15分〜2時58分
デジタル総合 平成17年10月1日(土) 午後2時〜2時43分出演者
鳥羽一郎、藤あや子、前川清、山本譲二 ほか(五十音順)応募いただける方
応募の時点で、受信料をお支払いいただいている方(新たに受信料をお支払いいただける方、現在受信料が免除されている方も含みます)入場申込 入場無料
郵便往復はがき(私製を除く)の
「往信用裏面」に郵便番号・住所・名前・電話番号
「返信用表面」に郵便番号・住所・名前
を明記してお申し込みください。※ 応募多数の場合は、抽選のうえ入場整理券(1枚で2人入場可)を送ります。
※ 記入に不備があった場合は無効となりますのでご了承ください。
※ 「返信用裏面」には抽選結果を印刷しますので、白紙のままお送りください。
※ 紙・シール等の貼り付け、修正液の使用もご遠慮ください。しめきり 平成17年 8月24日(水) 必着
あて先 〒119−0226 NHK公開番組
「歌謡コンサート」9月27日 係
問合せ先
NHKサービスセンター TEL:03−3464−0200
(おかけ間違えのないようご注意ください)
応募の際にいただいた情報は、抽選結果のご連絡のほか、番組やイベントについてのアンケート調査へのご協力のお願い、受信料のお願いに使用させていただきます。
というわけで
このたびNHKでは、受信料をお支払いいただいている皆さまを対象に、感謝の気持ちを込めて、下記のとおり、「公開番組」の観覧募集を行います。
だそうだから、
NHKは嫌い
というヒトはいよいよ
一律の受信料負担
という原則はおかしい、と言い出すだろうな。
NHKが必要なヒトだけ受信料を払えばいい
という理屈だ。
もっとも、受信料を払わせる釣り餌として
若年の子どもを持つ家庭で、受信料契約をしてない家庭に対しては、「おかあさんといっしょ」の観覧券を当選させて、ついでに受信料契約に持ち込む
という手も使われていると聞く。要するに
歌謡コンサート→長年の顧客へのサービス
おかあさんといっしょ→新規契約の囲い込み
という手だろう。
歌謡コンサートの「不払い者お断り」については、東京新聞が取り上げている。
『不払い』は観覧お断り
公開番組の歌謡コンサート
NHKが毎週火曜夜に放送している公開番組「NHK歌謡コンサート」(九月二十七日放送分)の観覧申し込みについて、対象者を受信料を支払っている人に限定する措置を取ったことが十二日、分かった。受信料不払いが続く中で、受信料を払っていることで視聴者が受けられるメリットをアピールし、支払者を増やす狙いがあるとみられる。受信料不払いに絡んで公開番組への入場に条件をつけるのは初めて。
「歌謡コンサート」は20%近い高視聴率をとることもある人気番組。はがきで毎回観客を募集し、当選者(千五百組三千人)に入場整理券を送っている。九月二十七日放送分は、同日午後八時開演で生中継。東京・渋谷のNHKホールで、演歌歌手の鳥羽一郎さん、藤あや子さん、前川清さん、山本譲二さんらが出演予定。
NHK受信料の支払い拒否・保留は七月末で百十七万件に上り、最大百億円の減収につながる見込みで、「隣が払っていない」といった不公平感も問題となっている。
NHKによると、「歌謡コンサート」について視聴者から「受信料を払っていない人が、観覧の抽選に当たるケースがある。おかしいのではないか」という声が寄せられたという。同局は「視聴者の不公平感が強まれば、受信料不払いに拍車を掛けかねない」と判断。今回に限って受信料を払っている人のみの申し込みとした。受信料を支払っているかどうかは、はがきと受信料の契約台帳を照合して確認するという。
NHK経営広報部は「受信料の不払いが増え、対策を検討してきたが、ひとつの試みとして実施することにした。(申し込み制限を)続けるかどうかは分からない」と話している。
同じことを
紅白歌合戦の観覧券
でやると面白いな〜、NHK。
しかし、このやり方は
20-40代の単身もしくは子どものいない世帯
には、激しく嫌がられる手法である。
一つ疑問なのは
今は受信料を払ってくれている中高年層があと10年経ったら、どの程度の経済状況になっているか?
ということだ。徐々に年金世代にシフトしていくわけだけど、問題なく受信料を払える高齢者世帯ってどのくらい残るだろうか?
そうなると、現在NHKが取りこぼしまくっている
20-40代の単身もしくは子どものいない世帯
に対して、魅力的なコンテンツが作成できるかに掛かってるんだけど、果たしてこの世代が、10年後
30年一日(てか、夜のヒットスタジオの時代から一歩も抜け出てないセンス)の「歌謡コンサート」を見るとは思えない
わけで、そうすると、テレビが供給できることはなくなっているかも知れない。
映画は、DVDで事足りる。
音楽はダウンロードして聴けばいい。
ニュースはネットから取得できる。
じゃ、テレビの出来ることは?
そのあたりの答が用意できないと、NHKの受信料収入はどんどん落ち込んでいくだけだ。しかも、
地上デジタル移行に意味を感じない可能性のある世代が上記の世代
なわけで、よほど説得力のあるコンテンツを打ち出すか、罰則でも設けない限り、契約者数は激減するだろう。
もはや、
テレビが神だった時代
はとっくに終わっている。変わらないのは、
制作者の頭の中
だけである。
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