気の長い話 七世紀〜九世紀の暦をExcelに入れる
単に今まで怠けていた、というだけの話だけれども、元嘉暦〜儀鳳暦〜大衍暦が施行されていた期間の内、692-825年くらいまでの暦日データを入力し始めた。今はCPUの処理速度も速くなったし、ちょっと以前のように、Excelに日本語データを入れてイライラすることも少なくなった。
問題は、Excelのカレンダーは旧暦に対応してないので、2/30や閏月などが出てくると困るのだけど、ま、その当たりはまずはデータ入力から。年号や年の干支はタイトルに置くとして、日の干支を入れて、二十四節気を入れて、改元していればいつ改元したかを入れる。
PCを使っていれば困らないんだけど、OSX用の暦算プログラムが見つからなかったので、とりあえずデータ入力から始める。その内、気の利いた和暦プログラムが天から降ってくるかも知れない。元嘉暦〜儀鳳暦〜大衍暦の頃は、プログラムの方が頼りなかったりするので、手で入れてる方が、今のところ安心だ。
あほらしいと思うかも知れないが、データ入力というのは、文献学の根幹作業である。一見、単純な作業を繰り返している内に、分かってくることもあるのだ。
暦算はわたしには難しいから、そこまでやるつもりはない。今のところ、直感的に分からないことには手を出さない主義だ。そりゃ、律暦志を数式にばらせれば、一発で出るけどね。残念ながら、その当たりの才能には恵まれていない。なので、古代天文学の研究会には足を向けてないのである。
で、最終目的は
間違っている暦は何故間違っているのか
が分かればいいのである。藤原〜奈良〜平安初期にかけて、民間で使われていた暦が、朝廷の暦とぴったり合わないのは何故か。たんなる文献学的問題なのか、それとも、もっと構造的な問題なのか、検算をするためのデータ入力である。
ちなみに、占いの基幹データは暦日なので、暦の重要性は今より格段に高かった。安倍晴明が活躍する以前から、暦は古代人の生活を左右する重要な道具だったのである。わたしは、古代の暦には、朝廷が配る以外のものがあり、それがポイントだ、とにらんでるのだが、今のところは作業仮説だ。
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