ニューオリンズで老人を見捨てて逃げたといわれる老人ホーム経営者逮捕
「敬老」という言葉はアメリカにはないらしい。
そもそも最初の報道はこれだ。
老人ホームで30人死亡か 米ニューオーリンズ郊外
2005年09月08日10時53分ハリケーン「カトリーナ」による洪水が続く米ニューオーリンズ近郊セントバーナード郡の老人ホームで7日、入居者とみられる約30人が死亡しているのが確認されたと、メディア各社が報じた。市民の避難救出が一段落して遺体収容作業が本格化するなかで、深刻な被害実態が少しずつ明らかになりつつある。
ニューヨーク・タイムズ紙は7日付でこの老人ホームの記事を掲載。浸水を防ごうと窓に机を打ち付け、ドアに電動車いすを押し当てた部屋に、14人の遺体があった、と伝えた。同紙によると、60人の入居者のうち32人が1週間以上前に死亡したと、同郡当局者が語った。
(以下略)
日本では考えにくい状況だ。もっとも
「認知症老人」を多数抱えるグループホームが同じように天災に見舞われたら、本当に全員を救助できるのか?
という問題はあるだろう。
で、今日の報道。
逮捕された経営者夫妻。
34人死亡で老人ホーム経営者ら逮捕 米ハリケーン被害 2005年09月14日10時17分ハリケーン「カトリーナ」で退去命令が出されていたのにもかかわらず、ニューオーリンズ東南のセントバーナード郡にある老人ホームの入居者34人が取り残されて遺体で発見された事件で、ルイジアナ州のフォティ司法長官は13日、ホームの経営者夫婦を逮捕し、34件の過失致死の罪で起訴したと発表した。入居者らは窓にテーブルを打ち付けるなどして浸水を防ごうとしたものの、防ぎきれずに水死したとみられる。
AP通信などによると、経営者らは郡からの避難用のバス派遣の申し出を断り、契約していた救急車会社に救急車の派遣を要請することも怠った疑い。入居者を見捨てて逃げた、などともメディアは報じていた。
経営者の弁護士はCNNに出演し、起訴内容を否定。夫婦は退去命令が出ていたことを知らず、現場にいて他の入居者を避難させたと主張した。事前に避難しなかったのは、体力的に耐えられない入居者がいたためで、ホームにいた方が安全と判断したと話した。
イヤな話だが、アメリカでは弁護士の腕次第で、判決の内容が変わる。「金で判決を買う」のがアメリカのやり方だが、この「救急車出動をケチった経営者」がどの程度の金持ちなのか、で、判決の転ぶ方向は違ってくるだろう。
おまけ。CNNの報道。
http://www.cnn.com/2005/LAW/09/13/katrina.nursinghome/index.html(英文)
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