忍び寄る鳥インフルエンザ 春節で鶏もウイルスも移動
中国ではただいま春節で、全国的にお休み中だ。それはいいのだが
大規模なヒトの移動と鳥の移動
も伴うのが難点。1/30付けの朝日より。(当該記事はすでに削除)
【国際面】2006年01月30日(月曜日)付春節の大移動、中国ピリピリ 鳥インフルエンザ
香港政府は鳥市場でのフンの検査回数を増やし警戒を強めている=24日、香港・旺角(モンコック)で、林写す
http://www.asahi.com/full/morning/20060129/photo/TKY200601290210.jpg中国・鳥インフルエンザにつく地図
http://www.asahi.com/full/morning/20060129/photo/TKY200601290211.jpg【北京=山根祐作、香港=林望】29日(元日)から始まり、前後40日間に延べ20億人が移動するとされる今年の春節(旧正月)を、中国の保健衛生関係者たちが緊張のまなざしで見守っている。最大の祝日の食卓には、鳥料理もたくさん並ぶ。関係者らが最も恐れるのは、鳥インフルエンザの爆発的な感染拡大だ。
●鶏も人も列車で続々
「春節から春先にかけて鳥インフルエンザの流行状況はきわめて厳しくなる」。中国政府の鳥インフルエンザ対策本部長を務める回良玉副首相は、23日に開かれた対策会議で危機感をあらわにした。
春節前後では、地方から都市部への家禽(かきん)の流通が活発になるうえ、鶏やアヒルを生きたまま持って列車に乗る出稼ぎ農民も多い。
中国鉄道省は14日から、列車で輸送される家禽の検疫を義務づけたうえ、車両や待合室の消毒、通風の強化を指示。北京では感染地域からの乗客には健康状態の申告を求めている。
周囲も敏感になっている。今月中旬、広州駅から香港に向かう列車内で男性が激しくせき込み始めたところ、他の乗客が乗務員に通報。防護服を着込んだ医務員が乗り込み、男性にマスクをつけたり、乗客が別の車両に避難したりする騒ぎになった。男性からウイルスは検出されなかった。
当局側は経済活動への影響も考慮し、無用な不安をあおらないようにも気遣う。
北京市の雷徳才農業局長は今月、「北京では一例も鳥インフルエンザが発生していない。春節ではテーブルに鶏やアヒルを並べて安心して食べてほしい」とラジオ番組で呼びかけた。●香港、「情報隠し」に不安
一方、中国本土からのウイルス流入を恐れる香港では、中国からの鶏肉輸入をめぐって激しい議論が交わされている。
鶏肉需要の約半分を中国本土からの輸入が支えるが、香港政府は今月中旬、「春節直前は1日最大7万羽まで輸入を認める」と発表。7万羽は「バランスを考慮した結果」と説明するが、制限撤廃を主張する業界関係者、規制強化を求める研究者の賛否双方から批判を浴びた。
香港市民が鳥インフルエンザに神経をとがらせる背景には、3年前の新型肺炎SARSの苦い経験がある。
SARSは広東省から入った男性から拡大した。広東省は「謎の肺炎」の流行を把握しながら、情報を正確に伝えなかったため、深刻な被害となった。
昨年11月に発生した中国東北部を流れる松花江の汚染問題では、地元当局による「情報隠し」があったと内外のメディアから厳しい批判を受けたばかり。鳥インフルエンザでも、地方政府の担当者が責任の追及を恐れて不都合な報告をしかねないとの不安が残る。
香港政府衛生防護センターの林文健・首席医師は「政府を信じてもらうことが感染症対策の重要な柱」と話しており、広東省、香港、マカオの3政府は現在、ホットラインで感染症の発生状況などの情報を交換。
中国の中央政府も鳥インフルエンザの感染情報について「報告漏れやいい加減な報告の責任者は厳しく処分する」(温家宝首相)との方針を示している。
まあ、いくら
中国鉄道省は14日から、列車で輸送される家禽の検疫を義務づけたうえ、車両や待合室の消毒、通風の強化を指示。
といっても、殺人的に混雑する春節列車で、車両内の通風の強化はもちろん、消毒なんて徹底できるわけがない。どのくらい混むかというと
トイレに行けるわけがないくらいの混雑
なんですぜ。ロイターより。
中国出稼ぎ労働者が帰省する際の必需品は紙おむつ?
[ 2006年01月26日 03時48分 ]
写真は列車に乗車するのを待つ人々(1月23日、南京にて) REUTERS/Stringer
http://image.excite.co.jp/feed/news/extnews/extnews_chinesepeople.jpg[北京 24日 ロイター] 中国南部の出稼ぎ労働者は旧正月に当たる「春節」の休暇で帰省する際に、満員電車に長時間乗らなければならないが、ぎゅうぎゅう詰めでトイレに行けないため、成人用の紙おむつをしているそうだ。
地方の農民約1億2000万人が職を求めて大都市に集まるが、春節に一斉に帰省するため、列車の車内は少しのすき間もなくなり、トイレに行くのが不可能になる。その道のりは24時間以上続くのが普通なのだ。
中国日報は「昨年の帰省ラッシュ時には、あまりの状況に精神に異常をきたして、列車から飛び降りた者もいた」と報じた。
今年の春節は1月29日。中国語圏で最大の祭日であり、家族と再会するために、おそらく地球上最大規模の人類の移動を引き起こす。
南部の都市、仏山のスーパーマーケットでは、成人用の紙おむつの売り上げが50%増加したという。地元のコメンテーターはこの現象を「国家の恥だ」と非難している。
報道によると、中国では23日だけで、380万人が鉄道を利用して移動、史上最高を記録したという。
こんな混雑で、
消毒・通風を徹底する
なんてのは、お題目。
まずあり得ない
話なのだ。ま〜、春節明けの2/12以降、各地で鳥インフルエンザおよびヒトへの感染が広がらないといいけどね。
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