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2006-01-30

飛蚊症と後部硝子体剥離と網膜剥離と小児弱視

物心付いたときから、飛蚊症だ。なので、
 急に目の中にゴミが飛ぶようになった
と悩む人の気持ちが分からない。気がついたら、目の中には何かが必ずあったので、それがない状態がわからないのだ。
土曜日の夜に、右目の視野の上端に、違和感を覚えた。なにか黒いモノが見えるような気がする。いつもの飛蚊症とは違う。
中学二年のときに、強度近視で網膜裂孔になったときとちょっと似ているので、月曜日を待って、
 稲葉眼科
http://ganka.com/
に掛かることにした。ここは、梅田の真ん中にある眼科で、かつ
 小児弱視からオトナになった患者
も診てくれる。わたしは一歳半から眼科にずっと通っているのだが、京都に戻ってからは、かつて大阪小児保健センターで所長をされていた小児弱視・斜視の神様
 湖崎克先生
http://www.kozaki-ganka.jp/doctor/text_masaru1.html
の病院
 湖崎眼科
http://www.kozaki-ganka.jp/top/index.html
の大阪アクティ分院に通っていた。湖崎先生とは、小学二年以来のおつきあいである。初めて診ていただいた時も
 おじさん
だったが、いまでも同じようにおじさんなのが凄い。稲葉眼科は、湖崎眼科とは姉妹クリニックという関係になる。

今でも湖崎克先生は診療をされているらしく、診療日にはわたしの子どもの頃同様、日本中から、小児弱視の子ども達と保護者が待合室に溢れていることだろう。わたしの両親も、札幌からわざわざ大阪までわたしを受診させに連れてきた。湖崎先生の予約は、なかなか取れなくて、それから数年間、一年に一度、大阪に通って、目を診ていただいた。京大に入ってからは、京大病院の眼科が弱視のフォローができなくてひどかったので嫌気が差し、日本中からやってくる子どもとその保護者で一杯の湖崎眼科に足を向けるようになった。湖崎眼科の凄いところは、湖崎先生のみたてももちろんなのだけれども、
 視能訓練士のおねえさんたちの腕が粒ぞろい
だ、ということにある。小児弱視の視力検査は大変なのだが、子ども相手に
 正確な矯正度数を測る
のは、更に難しい。これを、どの視能訓練士のおねえさんもできるのが、この眼科の底力だと思う。そして、稲葉眼科の隣にある
 湖崎オプティカル
http://www.axe.co.jp/kozaki/
で、眼鏡を注文すると、どんなに難しいレンズの組み合わせでも、たいてい一週間以内にできあがってくる。わたしのように、普通の眼鏡屋で注文すると、まずレンズのオーダーが大変、というヒトには、弱視レンズの太いパイプがある湖崎オプティカルはありがたい。いや、ほんと、眼鏡の処方箋見ると、笑っちゃうもん。で、
 フィッティングが難しい小児弱視の眼鏡の調整
に慣れてるから、オトナのフィッティングは、ほぼ一発でできる。一つ難があるとすれば、
 眼鏡量販店のように安いわけでも、フレームの種類が豊富なわけでもない
ところかな。弱視用の眼鏡は、レンズの厚さや視野などの制約があるから、あまりおしゃれなフレームは使えないのはしょうがない。ともかくも
 ばっちり合う弱視用眼鏡を手早く作ってくれる
だけでも、凄いことだと感謝している。ガラスで作るととんでもない重さになるレンズが、プラスチックで薄く軽く出来ちゃう、というのも嬉しい。てか、普通の眼鏡屋だと、
 分厚く見えない、弱視用の複合レンズ
を考えてくれないもんなあ。単純な強度近視ならともかく。今愛用してるのは
 レンズはプラスチックで、掛けたまま寝ちゃっても、ちょっとやそっとでフレームが変形しない、チタン枠の近用眼鏡
だ。現在、眼鏡は「裸眼に近用・遠用」「コンタクトの上に近用・遠用」の四種類を使っている。

小児弱視の待合時間は、今も昔も長いだろうと思うのだが、昨今の少子化でどうなったのだろう。大阪小児保健センターは、少子化のあおりを受け、すでに大阪市立の他の医療機関に統廃合されてしまった。ちなみに、小児弱視の受診は、一日掛かるのが普通だ。
かつての大阪小児保健センター眼科や現在の湖崎眼科のように、日本中から患者さんがやってくるところは予約診療で、予約した時間に行くのだけれど、待ち時間は長い。待ってる間、子ども達はすることがないので、いろんな暇つぶしを考え出す。最初にやるのは、視力表の暗記である。わたしも小学校に上がる前に、日本の眼科で標準的に使われている視力表を全部暗記してしまった。小児弱視の子ども達は、たいてい視力表が頭に入ってるので、視力検査をしているオトナが信頼できない人間だと、平気でウソの視力を出す。めんどくさいときは、0.4-1.0くらいまでの間で答えることが多い。本当の視力は、もちろん0.1未満である。小児弱視の検眼は、患者である子どもの信頼を得られないと、正確な視力は測れないのだ。弱視の子ども達は、小児弱視の専門外来に流れ着くまでに、あちこちの眼科で散々ひどい目に遭ってきてるから、オトナとの駆け引きに長けている。その点でも、患者の子ども達の信頼を得ている湖崎眼科は、奇蹟的なクリニックである。
わたしの場合は、すでに小児弱視でもなく、劇的に視力が低下する段階も終わり、湖崎先生の診察時間に割り込むのは、他の弱視の子ども達に悪いので、姉妹クリニックの稲葉眼科でメンテナンスをしている。小児弱視からオトナになっても眼科通いをする人は、たぶん少ない。それは
 弱視の診療は金にならない
ので、冷淡な扱いをされることが多く、それより以上に、医師が全然弱視に理解を示さないので、イヤな思いをするために病院通いをするメリットが見いだせなくなるからだ。そういう意味では、稲葉眼科は、弱視のメンテナンスをしてくださるので、オトナになった小児弱視の患者には、ありがたいクリニックだ。

稲葉先生に、症状を話すと、散瞳して眼底を診ましょう、ということになった。この散瞳も、一歳半の頃から誇張ではなく、数百回はやってる筈だが、何年経っても、散瞳薬の効きが悪い。今日もミドリンを三度点眼した。
結果は、
 後部硝子体剥離
で、ラッキーなことに、後部硝子体剥離につきものとなりがちな
 網膜剥離などの悪い合併症はない
ということだった。後部硝子体剥離は、年齢を重ねれば、誰でも起きるものなのだが、硝子体が網膜とくっついているのが剥がれるので、剥がれ方によっては
 網膜に大きなダメージ
を与えてしまう。飛蚊症も悪化する。
 後部硝子体剥離
http://health.goo.ne.jp/medical/search/10A50100.html
もし、網膜剥離を起こしたら、一刻も早く手術をしなくてはならない。

わたしの場合、「えげつない」強度近視の割には、網膜が丈夫なのが取り柄だ。今日も、眼底をチェックしてくださった稲葉先生に
 じゃ、次は特に問題が起きない限り、半年後に眼底検査
と告げられた。
 

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