トリノ五輪 自局の話題作りのために、「父親への誓い」という質問で安藤美姫を号泣させた「日本のテレビ局」はNHK記者か?
昨日の
トリノ五輪前半戦の総集編
は、くだらなかった。スタジオに平原綾香を呼んで、NHKのトリノ五輪テーマ曲
誓い
に絡めて話を進めようとするのだが、これがまるで噛み合わない。
NHKトリノオリンピック放送 テーマソング「誓い」
http://www3.nhk.or.jp/olympic/theme/theme.html
元々、平原綾香は天然ボケキャラ。当意即妙のコメントが求められるスポーツ番組のコメンテイターとしては不向きなのだが、どうしても
テーマソング「誓い」
を前面に押し出そうとする。ま、スタジオの司会のうち
膳場アナ
は、これまた生に弱いアナで、自分のことしか考えてないコメントを打つクセが直らないのだから、そもそも話にならない構成で、前半戦の総集編が作られたことになる。
スポーツ部、ダメだねえ。今回のトリノ五輪担当CPって誰よ。NHKの五輪総集編は
くだらないコメントを入れず、事実を淡々と記録する
のが売りだった筈なのだが、どこかで歯車が狂っている。民放の猿まねをして、失敗した
2005年の紅白歌合戦
より、始末が悪い。
で、この
誓い
の取材のために、試合直前の安藤美姫に
亡くなった父親の話題
を振り、女子フィギュア選手の記者会見を打ち切りにさせたのが、一部では
NHK記者
だと言われている。試合前のナーバスな選手にプライバシーに関わる質問を投げかけるだけでも言語道断なのだが、それがもし
自局のテーマ曲「誓い」に絡めた、番組作り優先の質問
だとすると、日本の公共放送のモラルは地に墜ちたモノだ。地方民放記者説もあるけど、どっちなんですかね。
日刊スポーツより。
美姫大泣きで会見打ち切りトリノ五輪フィギュアスケート女子代表の安藤美姫(18=愛知・中京大中京高)が号泣 した。19日の記者会見で亡くなった父に対する質問に突然泣きだし、会見もそのまま終了した。直前に本番会場で行われた公式練習では、前日(18日)に続いて2日連続で4回転ジャンプを成功させるなど、ここにきて調子は急上昇。21日(日本時間22日)の本番前に予想外のハプニングに見舞われたが、安藤は涙をぬぐい、大技で悲願の表彰台を目指す。
安藤の瞳から大粒の涙がこぼれた。会見終了間際、テレビ局の日本人記者の質問を受けた直後だった。「亡くなったお父さんに、どんな誓いを持って滑りたいか」。予期していなかった話題に、安藤は涙声になった。「えっと…」とつぶやいた後、声を絞り出して「プライベートなので、そういう質問にはお答えできません…」。それが精いっぱいだった。キャロル・ヘイス・ジェンキンス・コーチから頭をさすられ、泣きながら会見場を後にした。
8歳の時にバイク事故で父を亡くした。大好きだった父との思い出は、ずっと自分の胸の中だけに閉じ込めていた。形見の結婚指輪を今も胸のネックレスに通している。04年の全日本選手権の会見でも父の質問に「愛するスケートに出会えたのは父のおかげ。お父さんに空から五輪を見てもらえるように頑張っているんです」とだけ話し、涙を流した。以来、周囲も気を使って家族の話題には触れなくなっていただけに、突然の質問に安藤も意表をつかれた。
スポーツ選手とはいえ、まだ高校生の女の子に何を聞いているんだか。競技の本質とはまったく関係ない質問であることは明らかだ。
この会見を収めた映像がインターネット上で公開されていた。14分あたりからが問題の質問と号泣する安藤美姫。
直前会見の動画
http://wmp.mainichi-msn.co.jp/MSN/2006/02/20/060219.wmv
泣き崩れたとたん、嵐のように切られたシャッター音もアレだが、村主も荒川も完全に他人の顔をしてるあたりがもっと怖い。フィギュアは個人競技だからねえ。見てもらうとわかるが、安藤美姫は会見の最初から一人落ち着かない様子で、かなりメンタル的にしんどそうな状況かも知れない。
女子フィギュアの滑走順では、安藤美姫は第三グループで14番滑走。メダル候補は第四グループ以降に出てくるので、点数が出にくい順位だ。ショートプログラムではよほど確実な演技をしないと、点数が出ないだろう。今回の氷は、滑りにくそうなので、自分がミスさえしなければ、棚ぼたで上位につけられる可能性はあるが、回転不足や両足着氷、演技の不足は厳しく減点される。安藤の演技はこのあたりに不安がある。ま、安藤の結果がよくなかった場合に、19日の心ない質問が
記者がひどい質問をして、精神的に立ち直れなかった
なんて、エクスキューズに使われたら、これまたなんともな話になるのだが。意地悪な見方をする人は
安藤サイドが、知り合いの記者に父親の質問をするように頼んだ
なんて言ってるけど、これについては真偽不明だ。
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