スケート連盟白川博会長辞任@3/1と国策「冬季種目強化」利権
荒川静香が金メダルを獲得して、なんとか面目を保った日本スケート連盟だが、会長が健康上の理由で、3/1付けで辞任した。
日刊スポーツより。
スケート連盟藤森副会長が会長を代行日本スケート連盟は3日の理事会で、入院中の白川博会長(74)に代わり、藤森光三副会長(68)が同日付で会長代行を務めることを承認した。
白川会長が1日付で辞任届を提出し、藤森副会長が役員改選の6月末まで代行する。
[2006/3/3/18:42]
もちろん
病気療養中につき
という理由はあるだろうけれども、今回の辞任には
荒川静香以外は不振を極めたスケート、特にスピードとショートトラックの責任を取った
という事情も含んでるのだろう。なんせ、任期は今年の6/30までとあと三ヶ月ほど。急いで辞任しなくてはならないのは
スケート連盟の体制立て直し
を、内外に印象づけるためのパフォーマンスではないか、と思われる。
今回のスピード・ショートトラックの惨敗、荒川静香が金メダル記者会見で言及した
練習できるリンクがなくなっている
という事実は、今後
スケートリンクへの国家補助と新設
を呼ぶだろう。つまりは
スポーツ強化に名を借りた「冬季種目強化」利権
が発生する。スケートリンクの維持費は半端ではないのだが、リュージュ・ボブスレーの公式コースに至っては、
暖かすぎる長野に置かれている
ために、メンテナンスに巨費が必要である。そもそも、長野で
リュージュやボブスレーができるのか
というのは、五輪開催前から疑問視されていた。今ある五輪コースをメンテするよりは、もっと寒い地域に新たにコースを造り直した方が、維持費がかからないと思うのだが、たぶん、そんなことはしないだろう。ちなみに、'72年に五輪を開催した札幌も、
リュージュコースを作るには暖かい方
の気候で、札幌プレ五輪・五輪の際に、各種トラブルが起こったのだが、今は天然の結氷に頼るコース設計ではないので、維持は可能だろう。
スケート利権が生まれそうなのは
現在通年営業リンクのない関西(大阪や京都など)
メダリストや有力選手を輩出したが、リンクが閉鎖されつつある地域(仙台・名古屋など)
高性能の施設があるにも関わらず運用されてない長野五輪関連施設
などではないか。すでに、これらの該当地域選出議員が、「地元の陳情」という形式を借りて、利権獲得に乗り出しているのではないかと思う。さらに
国体冬季大会のためという名目で九州・四国・中国などブロックごとに最低一つ
などという設置目標が出来そうで怖い。
国が冬季種目強化に乗り出すのは、いいことだと思うが、それが
官僚や政治家や企業に食い荒らされる利権
になるのは、醜悪である。五輪のメダルが
日本に力を与える
ものならば、このあたりをクリーンにやってもらいたい。道路利権や郵政を手放した議員達が、この手の
ミニバブル的利権
に群がるのではないか、というイヤな予感がする。特に
いつまで経っても経済的な活況に恵まれない北海道・東北
は、腕力のある政治家が地元利益誘導のために、大型強化施設を誘致するだろう。
真に、選手のために、税金が使われるよう監視していきたい。
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