日本の普通の受験生活ではアイビーリーグに合格できないわけ
スポーツライターの梅田香子さんのblogを読んでたら、
アメリカにおけるフィギュアスケートとお受験の関係
について詳しく書いてあった。
2006年02月19日 お受験とスポーツ
http://plaza.rakuten.co.jp/umedayouko/diary/200602190000/
実は「お受験」とフィギュアスケートはアメリカでは切っても切り離せない関係にある。
松原惇子著「英語できます」(留学を考えている人にはおすすめしたい本。ただ少し情報は古いかも)でハーバード大への留学をめざす女性の話がでてくる。私も実際にそういう人をたくさん見聞きしてきた。でも、誰もハーバードにはいけず、他の大学へ。ハーバードあたりの留学生枠は狭いから、日本は企業派遣組で埋まってしまうのだ。
それ以外にもう1つ、日本の留学生が意外と無知なのは(私も無知だけど)、東大並といわれるハードードやアイビーリーグみたいな有名大に入ろうと思ったら、勉強だけでは絶対にだめ。
スケートママ&パパの情報をあわせると、まず成績はほぼオールAが必要。ただし、それだけだと全米にゴロゴロいるから、ハーバードがあふれちゃう。だから、大切なのはこの2点。
何かスポーツである程度の実績を残すこと。
それともう1つ、何かしらのボランティアをやって、その時間数をきちんと証明できる書類を用意しておくこと。
ぶっちゃけた話、野球やアメフトやバスケのような人気スポーツ、しかもチームスポーツだと、学業の傍らレギュラーをとり、試合にでること自体が大変。
フィギュアスケートだったら子供のうちにはじめさせ、それなりにお金をかけたら、誰でもダブルアクセルの手前まではいく。
とくに男子だったら競技人口が少ないから、ジュニアナショナルにもすぐいける。女子はシングルだと激戦になるけど、ペアからアイスダンスを競技生活の晩年にやらせるパターンが目につく。これだと全米チャンプは大変でも、少し真剣にやれば全米選手権にいけるから、「ナショナル・コンペティター」というハクがつくそうだ。
日本の上位大学を目指す受験生って
勉強しかしてない奴が多い
からな〜。そりゃ、進学校にだって、スポーツで有名な生徒はたまにはいるけど、
受験優先、場合によっては二年で部活はおしまい
だったりする。ボランティアなんて、たぶんあんまりしない。てか、親がさせない。
こうして、少子高齢化で、受験は簡単になり(だって、競争相手の絶対数が減ってるんだもん)、学力が落ちて、昔なら絶対に入ってこなかったレベルの学生が、そこそこの大学に入ってきて、教員が悪戦苦闘する、というわけだ。教員は
激しい受験競争を経た年代
がまだ多いからねえ。
日本のAO入試は
ボランティア歴やスポーツの成績などを勘案する
けど、結局は
定員割れを防ぐための手段
としてしか考えてない。つまり
入れるのは入れるが、その後の教育を考えてない
ように見える。AO受験なんてやりません、うちはレベルの高い受験生しか来ないし、競争率も高いし、なんて高をくくっている上位大学も、それこそ、アメリカのような
上位大学ほど、スポーツもボランティアも、成績と同程度に重視
という形に移行しないと、
単なるお受験バカ
ばかりになってしまうだろう。以前は
賢い子は、礼儀作法もなっている
という暗黙の了解があったようだが、最近の上位大学構内で学生のマナーが悪いのを見ると、
家庭教育が地に墜ちている
のがわかる。つまり、以前は
そこそこ勉強の出来る子=勉強と社会常識を兼ね備えて身につけている
という図式があったのだけど、いまは
勉強は出来ても、「家庭」が存在しない
ので、躾の悪いエリート学生がいるわけだ。まあ、そこそこの大学の食堂にいくと
身体に支障がないのに、おそろしく食事のマナーの悪い学生が男女を問わずにいる
ので驚く。たぶん、一人で食事をすることがおおくて、誰も躾けてやらなかったのだろう。あれがそのまま人の子の親になると、自分が出来ないことを子どもに躾けられるわけはない。てか、
運動機能などに問題がないのに、他人が見て不快になるような食事の仕方をしていても気にならない
というのは、他者に対する配慮がないということだから、いろいろな部分で困ったことが起きそうだ。
京大アメリカンフットボール部の
集団強姦事件
が生まれる裏には、体育会系の男尊女卑の風潮はもちろんだが
受験で点数だけしか評価しないシステム
が大いに関わっているだろう。日本の場合、まだまだ
大学へ入って更にバカになるシステム
が横行している。
受験時が学力のピーク
じゃないか、と薄々みんな気がついてるとは思うのだが。
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