日本丸裸? 海自機密データ、Winnyのウイルスでネット上にばらまかれる (その17) NHKの「クローズアップ現代」海自機密データのハッシュを晒す醜態 『週刊文春』3/30号でNHK広報、無知ぶりを晒す
『週刊文春』3/30号買ってきました。
社会 頭隠して尻隠さず NHK「クローズアップ現代」の大失態
は、p.56に半分ほどの記事。いや〜、ダメだわ。
まず、驚いたのは
ハイビジョンでは、ハッシュ32桁すべてが表示された
というのだ。うちは貧乏だからハイビジョンじゃないけど、地上波の放送で流れた「頭5桁ほどのハッシュ」を見ても瞬間的に「マズイ」と思ったのに、
全32桁を晒す
ということは
銀行の金庫の鍵番号をすべて開示する
のと同じことだ。
で、『週刊文春』からの問い合わせに答えたNHK広報が、アホの上塗り。
ここから引用。
「本放送では下数桁をカットしたのですが、ハイビジョン放送でハッシュが出てしまったことは配慮に欠けたと言わざるを得ません」
だ〜か〜ら、
最初の数桁だけでも、組み合わせを計算したら、放映すること自体がダメ
って分からないのか、NHK広報。NHKの中の人にも説明したんだけどさ、
ハッシュは16進数であらわされる
つまり、
0〜9までの数字とa〜fまでのアルファベットの16文字をつかって、一桁の数字をあらわす
訳ですね。 で、地上波で流れた
ハッシュの頭5桁ほどの組み合わせ
って、
16×16×16×16×16=2^20=1048576
になりますね。つまり、
たった5桁の16進数
とは、
100万通り以上の組み合わせの中のたった一つの文字列
なわけで、偶然に一致するのは難しい確率、そんな文字列をテレビで流したってことですね。どういう意味を持つかわかりましたか?
てか、順列・組み合わせ・確率って、高校までの算数・数学で習ったよね。NHKの広報って、大卒以上の人達が、激烈な試験を経て入局しているはずでしたね? それとも回答した担当者は、ハッシュの数学的意味がわかってない、ってことですか? あるいは「たった数桁」と「いかにもNHKの落ち度がたいしたことなく見えるような」詭弁を弄するように、申し合わせをしましたか?(ちなみに、16進数32桁の文字列の組み合わせをgoogle電卓で計算すると
16^32 = 2^128 = 3.40282367 × 10^38
という天文学的な数字になる。10の38乗は「百澗(かん)」というらしい。ハッシュ全桁が、偶然に一致するなんてまずあり得ない、って直感的にわかるはずだ。)
で、3/16の午後7時42分過ぎ、「クロ現」放映中に、慌ててNHKに電話したのだけれども、あのクロ現担当者の電話での応対から察するに
ハッシュの意味を全く理解してなかった
ってことだろうね。電話に出たおねえさん、文系ですか? 数学は嫌いでしたか? で、今は、
誰も責任を取りたくないので逃げ回っている状態
という、素晴らしい官僚体質。
ネット上には、Winnyで出回っているファイルのデータベースがある。
そこで、検索を掛けると、海自の機密ファイルと同名のファイルが数種類が出てくるが、NHK「クローズアップ現代」が流した
たった5桁のハッシュ
と文字列が一致するファイルは一つしかないのだ。簡単に「偽装ファイルが無意味になる」のである。「同じ名前のファイルは作れても、同じハッシュはいまのところつくるのが難しい」からだ。
まあ、NHKはいつまでも逃げ回っていればいいさ。3/16の放映以降、海自のファイルがヨソの国に流れていたとしても、何の責任も感じないのだろう。そのうち、クロ現スタッフには、日本の「仮想敵国」から感謝状がくるかもね。まさに「利敵行為」をしたのだから。ま、「仮想敵国」は
NHKのアシスト
なんかなくても、「クロ現」放映以前に、さっさとファイルを回収しているだろうけどね。
「なんとかに刃物」というが、今回は
NHKにWinnyのハッシュ
だ。
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