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2006-05-30

盗作疑惑 芸術選奨受賞画家の行方 (その4) あなたにも出来る「パクリネタ」探し

さて、和田義彦氏の画業について、盗用されたと思しいアルベルト・スーギ氏の弁護士は、こんなコメントを出している。
共同より。


2人の絵、並べて展示を 伊画家の弁護士が提案

 【ローマ30日共同】29日のイタリアのANSA通信によると、洋画家の和田義彦氏に作品を盗作されたと訴えているイタリア人画家、アルベルト・スギ氏の弁護士は、盗作であることを証明するために「東京で両氏の絵を並べて展示する展覧会を開くよう日本の文化庁に要望していく」と語った。
 イタリアのメディアが今回の問題を報じたのは初めてで、ANSAは「日本でスキャンダルが起きている」と紹介した。
 ANSAによると、スギ氏の友人の弁護士は「(和田氏の行為は)イタリアでも、日本でも犯罪だ。スギ氏の展覧会を開き、できれば、和田氏の絵の出来の悪さを示すために2人の絵を並べてほしい」と話した。
 和田氏は今春、芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。受賞対象作には、スギ氏の絵に酷似する絵が多数含まれていた。賞は文化庁が主管している。
(共同通信) - 5月30日9時32分更新


もし実現したら、「世界ビックリニュース」級の珍しい展覧会になりそうですね。
モダンアートは、なかなか国境を出ない。そのため、スーギ氏の「模写」をしていたのがバレなかったのだが、残念ながら、スーギ氏は、ヨーロッパでは成功した、かつイタリア画壇では、大物の画家だったようだ。スーギ氏のサイトの人物紹介を引いておく。

Alberto Sughi (Cesena  1928) a self-taught painter, by the end of his formative years he had become one of the greatest Italian artists of his generation. He started painting in the early 1950s, choosing realism in the debate between abstract and figurative art in the immediate post-war period. Even from his early works, however, Sughi’s paintings have avoided any attempt at social moralising. They depict moments from daily life with no heroes, allowing Enrico Crispolti, in 1956, to define his work as "existential realism". His artistic expression proceeds, almost always, in thematic cycles, in the manner of film sequences. First of all, there were his so-called "green paintings", devoted to the relationship between man and nature (1971-1973), then the "Supper" cycle (1975-1976), after that the 20 paintings and fifteen studies of "Imagination and memory of the family", dating from the early 1980s; the series "Evening or reflection" started from 1985. His most recent series of large canvases, exhibited in 2000, is entitled "Nocturnal".
Sughi has taken part in all the most important collective exhibitions of contemporary art, from the International Biennale art exhibition in Venice to the Quadriennale in Rome, as well as various exhibitions that have been held abroad, charting the history of Italian art from the 1970s until today. Italian and foreign museums have held large retrospective exhibitions; among the most significant are the Gallery of Modern Art in Bologna (1977), the Manezh Gallery in Moscow (1978), the Museum of Castel Sant' Angelo in Rome, the Fine Arts Museum in Budapest and the National Gallery in Prague (1986), the Civic Modern Art Gallery in Ferrara (1988), the Casa Masaccio in San Giovanni Valdarno (1990), the Assis Chateaubriand Art Gallery in Sao Paolo in Brazil (1994) and the Civic Museum of San Sepolcro (2003). The artist has taken part in the cycle of exhibitions entitled "The search for identity" in Cagliari, Palermo and Ascoli Piceno (2003-2004), the exhibition "Evil. Exercises in cruel painting" at the Hunting Lodge of Stupinigi, in Turin (2005), and the exhibition "Intimate Portraits from Lotto to Pirandello", at the Regional Archaeological Museum in Aosta (2005).
In 1994, Alberto Sughi was appointed director of the Ente Quadriennale Nazionale d' Arte in Rome.

ところで、昨日アップした「告発文」には、気になる箇所がある。


出品作品のほとんどがどこかから盗っているなと直感しますがウラが取れたものは同封のコピーの作品です。

つまり、
 和田義彦氏の絵は、殆ど「他の作品を模写」したものだ
と主張している訳なのだ。

で、これだけオンラインで、世界中の絵が見られるようになっているのだから、その気のある人は、是非
 ヨーロッパ、特に和田氏が滞在したイタリアとフランスの画家中心に検証
してみて欲しい。今指摘されてるのはアルベルト・スーギ氏の「盗作」だが、これ以外にも、
 明らかな盗作
があるかも知れないのだ。是非、和田義彦氏の画集を傍らに、
 先行する類似作品
を探してみて欲しい。
本当は
 和田氏の画業検証サイト
を英語で立ち上げて、昨年の展覧会の図録に掲載されてる作品をアップして、
 盗作された作品をご存じの方はご一報を
って書いておくと、割合短期間で情報が集まると思うけどね。文化庁がそこまで徹底して調査をするなら、このところの不祥事に対する失われた声望は、少しは回復できるんじゃない? やらないだろうけど。あとは、昨年和田義彦氏の展覧会をやった美術館の学芸員が責任を持って探すとか、だけどな。だって、展覧会を開いたってことは
 和田義彦氏の画業はオリジナルだ
と信じてたわけでしょう? 疑惑が出てきた今、学芸員に出来ることは、こうした地道な
 自らの鑑賞眼に対する疑いの目を払拭するための作業
じゃないの?

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