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2006-05-23

キトラ古墳壁画「白虎」展示@奈文研飛鳥資料館 5/23 1000円の図録は写真はいいけど・・・

今日は雨。
たぶん、こんな日は待ち時間も短いだろうと、飛鳥資料館へ出かける。キトラ古墳西壁から剥がした
 白虎
の現物が5/12-5/28の間だけ展示されているのだ。ちなみに、この期間は、近鉄橿原神宮前駅東口から、資料館方面へ行くバスが増便されている。駅の中に案内表示がたくさん出ているから、そう迷わないだろう。橿原神宮駅東口には特設テントがあり、入場券や図録などを売っていた。タダでいくつかの資料ももらえる。

バスに乗ると15分ほどで資料館前へ。バスは資料館向かいのバスプールに停車。たくさんの人員が観覧者の整理要員に駆り出されている。
さすがに平日雨の日とあって、観覧者はそれほどでもない。白虎を見る待ち時間はゼロだった。
中にはいると、飛鳥資料館ってこんなに係の人がいたっけ、と思うくらい、手厚く人員を配備している。しかも親切。わたしは傘を預かって貰った。
順路は
 飛鳥資料館の常設展示を見てから、お楽しみの白虎へ
という経路になっている。常設展示は何回も見てるので
 高松塚古墳出土の金具類
を比較対象のために確認する以外は、さっさとパスして、山田寺の展示の途中から始まる
 キトラ古墳関連展示
を見る。ここには
 金象嵌帯執金具
 忍冬文浮き彫り棺金具
http://www.nara-shimbun.com/special/kitora/040710.html
など、出土した金属の遺物が展示されているが、帯執金具と棺金具は、綺麗にクリーニングされて光り輝いている。
その後が、お待ちかね
 キトラ古墳から剥がしてきた白虎
だ。待っている間にも展示のガラスケースの横を通るので、じっくり見ることができた。混んでるときはダメだろうけど。
設置されたスロープをゆるゆると上り、上から白虎全体を覗く。壁画保護のために照明を暗くしてあるので、目の悪い人にはちょっとしんどいかも。見終わった後は、逆サイドからもう一度ガラスケースに接近できるので、更に確認が出来る。
 流れるような白虎のタッチ
や、
 朱色の鮮やかさ
をつぶさに見ることができて嬉しい。これってどうやっても時間が経てば経つほど褪色するから、今回が一番イイ状態だ。

白虎の後には、
 最近出土した午などの写真展示
で、大きめに印画されてるので、全体像が確認しやすい。やっぱり
 馬が一番出来がいい
な。地下には
 対照するべき他の出土壁画
が展示されている。淀江の「上淀廃寺壁画」とか、法隆寺若草伽藍の壁画とか、焼損した壁画ばかりが並んでいる。やはり「上淀廃寺壁画」のタッチが素晴らしい。『出雲国風土記』によると、出雲の国は
 朝鮮半島から一部を引っ張ってきて出来た土地
だそうだが、確かに、半島の画師の手ではないかと思わせる繊細かつ鋭く狂いないタッチである。(『上淀廃寺』関連資料は、資料館向かいの特設テント内で販売されている)
韓国から寄贈された
 金庾信墓の外側に立つ獣頭人身十二支像の拓本
も展示されているけど、この拓本よりは
 尼ヶ辻のホテルが持ってる個人像の拓本
の方が、拓本を採った時代が古く、もちろん拓本の出来がいいぞ。尼ヶ辻のホテルは十二支全部を持っている。
で、この十二支の午と
 キトラの午
がよく似てるのね。粉本は同系統か?

キトラ古墳関連だけ見るなら、所要時間は三十分も掛からない。全部をじっくり見ると、結構時間が掛かるけど、飛鳥資料館が初めてなら、それもいいかも。
図録以外の各種資料は、資料館向かいの特設テント内で販売されている。

 飛鳥資料館ホームページ
http://www.asukanet.gr.jp/

続き。しかし、今回の図録ってあんまり出来が良くないのね〜。有賀さんと川野邊さんの論文については、これを国費で載せますか、レベルだよな〜。誰もリライト指示を出さなかったのか。てか、有賀さんは最後に
 諸法実相
とか書いてるんですが、そういう意味不明の書き方をするなら、別な表現にするのがスジってものでしょう。
有賀さんは、書き飛ばしたって印象なんだけどね。図像の説明をするのなら、この書き方はマズイでしょう。
川野邊さんはエクスキューズ一辺倒で、それはそれとして、どうして「です・ます体」で書かれたこの文章を載せているのか、編集意図がわからない。エクスキューズを書くよりは、淡々と作業について書いた方がイイと思うんだけど。川野邊さんが悶々とする理由はわからないでもないが、そんなもの、国費補助の出版物で書いてどうするの。原資は
 国民から徴収した税金
でしょうが。愚痴ならblogなり何なりで書いて欲しい。一緒に売っていた
 『月刊文化財』平成16年11月号
に川野邊さんが
 壁画の現況と保存処理
という論文を書いてるんだけど、この論文と比較すると、図録の川野邊論文のひどさは明らかだ。それとも、図録の編集者の設定した締切が、ギリギリすぎて、有賀さんも川野邊さんも死ぬ思いで書いたのか?あるいは弟子とか下っ端に代理で書かせた?

しかし、この出来の悪さは、単に、有賀・川野邊論文の日本語の質の問題か? それだけじゃないような気がしますがね〜。高松塚・キトラ古墳保存関係者の士気低下が明かな感じですね〜。
ともかく1000円はぼったくり。独立行政法人の刊行物なんだから
 もっと「庶民が分かるレベル」のわかりやすい、明快な文章
を載せるべきでしょう。誰かチェックしろよ〜。てか、この図録を見て、真剣に
 国費で出した刊行物の事後チェック機構が必要
だと思ったな。『奈文研紀要』の読みやすさに比べれば、信じられないくらいの懸隔がある。
まあ、飛鳥資料館の図録って、他人の論文を参照しておいて、一言の挨拶もない無礼な編集方針だからな。以前図録を買って、自分の名前を図録の最後に見つけたときはビックリしたよ。同じ図録に名前の載っていた他の人にも、連絡が行ったって話は聞いてないし、その後も何の音沙汰もない。アイデアだけ借りました、名前を載せたからいいでしょう、ですかね? 図録を買わなければ、名前が載っていることすら知らなかったわけで、この編集態度には驚いた。それとも、図録編集って、全国どこでもこのやり方なの? もし、そうなら、それはそれで凄いと思うが。美術館・博物館のエライ人、教えてください。展示に何らかの形で協力した場合は、最低でも展示の通知は来るのが普通だと思ってたんだけど、それってこれまでが普通じゃなかったの?

ちなみに、この図録は
 河合隼雄文化庁長官のありがたい序文
付きだ。隼雄先生が自分で書いてるか否かは不明だけど、たぶん、官僚の作文にサインをしただけだろうと思うよ。

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