盗作疑惑 芸術選奨受賞画家の行方(その9) アルベルト・スーギ氏のサイトに和田義彦氏問題関連のリンク集できる
文化庁、早く決断しないと、国際的に大恥をかきますよ。
和田義彦氏の「盗作」に怒るアルベルト・スーギ氏の公式サイトに、今回の事件関連のリンク集が出来た。
http://www.albertosughi.com/f_prima_pagina/2006-pp_japan.swf
毎日・共同などの英訳ニュースだけでなく、武蔵野美術大学の和田義彦氏の経歴紹介ページや
http://www.musabi.ac.jp/abura/faculty/wada/wada.html
三重県立美術館で開かれた、今回の受賞理由となった展覧会の英文の案内
http://www.pref.mie.jp/bijutsu/hp/English/Exhibitions/E_Wada.htm
などにリンクが貼られている。武蔵野美術大学と三重県立美術館は、世界中のアルベルト・スーギ氏ファンとこの手の
前代未聞の絵画スキャンダル
に興味を持つジャーナリスト・海外メディアに、
美術に関わるものとしての見識
をモロに問われている。三重県立美術館の和田義彦展英文ページには
スーギ氏の作品の「盗作」
と目される絵が掲載されているだけに、かっこ悪すぎだ。武蔵野美術大学の経歴紹介には
東京芸術大学大学院修了
2002 「第25回安田火災東郷青児美術館大賞受賞展」(損保ジャパン東郷青児美術館)
東郷青児美術館、松濤美術館審査委員
という情報も含まれるから
東京芸大の油絵科関係者のみならず日本から海外留学しているすべての画家
東郷青児美術館
松濤美術館
も、世界中に見識を問われているわけだ。特に、海外留学しているすべての画家達は
お前も、俺の作品を泥棒に来たのか
という嫌みの一つも言われてるかも知れないし、
今後は日本人はアトリエ出入り禁止
になるかも知れない。
この問題が大きくなる前には、アルベルト・スーギ氏の名前でググると、12万件くらいヒットしたのだけれども、この
和田義彦氏の「盗作」問題リンク集
開設以降、この数字がどうなっていくかには興味がある。ヒット数が伸びれば伸びるほど
日本の政府機関、教育と文化を預かる「文部科学省」とその下にある「文化庁」の不手際
が、世界中に喧伝されている、ということになるからだ。
問われているのは
日本の見識
なのである。文化庁や文科省の
役人の面子
には、世界中は興味を持ってない。もし、
役人の面子を優先して、対処を遅らせるようなことがあれば、日本は「国際文化交流」の場から嘲笑をもって迎えられ、以後、まともな「先進国」としては認められなくなる
だろう。そりゃ
お財布代わりに使える国
くらいには、思ってもらえるだろうが、今問われているのは
日本には、本物の「国家としての文化に対する見識があるか否か」
なのだ。
続き。英語版Wikipediaのアルベルト・スーギ氏に関する記事に、
今回の盗作疑惑
の項目が新設されている。
http://en.wikipedia.org/wiki/Alberto_Sughi
ControversiesIn May 2006, news emerged that the prize-winning Japanese artist, Yoshihiko Wada had been accused of plagiarizing the work of Alberto Sughi, having produced several pieces of art virtually identical to pieces from Sughi.(1). The story made national news in Japan. Wada denies these claims, and stated that he had known Sughi ever since he studied in Italy in the 1970s, and had been influenced by him and had worked together with him on several designs. Sughi, when interviewed stated that he was unaware that Wada was producing work so similar to his own accused Wada of plagiarism.
おまけ。文化庁の著作権に関するQ&Aから。
Q 私は台湾人ですが、私の書いた絵画は日本で保護されますか。A 保護されます。
台湾は、ベルヌ条約等の国際著作権条約に加盟していませんが、、WTO(世界貿易機関)には加盟しており、その協定の付属書のTRIPS協定(知的所有権の貿易関連の側面に関する協定)の適用を受けます。TRIPS協定は、知的財産権の国際的保護を定めた国際協定ですが、著作権の保護については、基本的にベルヌ条約の内容によることになっていますので、同じくWTOの加盟国である日本は、この協定により台湾人であるあなたの絵画(著作物)を保護する義務があります(第6条)。
http://bushclover.nime.ac.jp/c-edu/ref.asp#300
保護を受ける著作物 我が国の著作権法によって保護を受ける著作物は、次のいずれかに該当するものです(第6条)。(a) 日本国民(法人を含む)が創作した著作物(国籍の条件)
(b) 最初に日本国内で発行(相当数のコピーの頒布)された著作物(外国で最初に発行されたが発行後30日以内に国内で発行されたものを含む)(発行地の条件)
(c) ベルヌ条約、TRIPS協定等の条約により我が国が保護の義務を負う著作物(条約の条件)
なんか今の状態では、文化庁が著作権を守ってないことになってるんですけど。
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