盗作疑惑 芸術選奨受賞画家の行方(その18) 事件の波紋 長崎県美術館でのワークショップは講師変更、メナード美術館は作品撤去、国画会は退会勧告
現在開催中の「没後20年 鴨居玲展」のワークショップ「自分を描く」は、当初、和田義彦氏が講師として招かれていたのだが、一連の騒動を受けて、急遽講師が変更された。
ワークショップ「自分を描く」
講師:滝純一(福岡教育大学教授、二紀会委員)
友達の美学研究者が教えてくれたのだが、長崎県美術館の館長
伊東順二氏
館長あいさつ
って、あの
小川知子
の夫なのね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/小川知子_(女優)
また、今日6/2から、メナード美術館は、和田義彦氏の作品展示をやめた。
絵画盗作問題:和田作品を撤去 愛知・小牧の美術館愛知県小牧市のメナード美術館で開催中の「国展80周年記念 国画会の画家たち」展に展示されている和田義彦氏の作品「卓上静物」を、同美術館は2日から撤去することを決めた。
和田氏の所属する国画会が、今回の問題をめぐり退会勧告を出したため。同展では会員の作品約50点を展示している。
毎日新聞 2006年6月1日 22時51分 (最終更新時間 6月1日 23時31分)
これより先、和田義彦氏が所属する国画会は、退会勧告を出した。和田義彦氏の絵の展示を予定していた高島屋も、和田氏の作品を除外することを決めた。
盗作疑惑:和田作品は盗作、断定し退会勧告−−所属の美術団体芸術選奨文部科学大臣賞に決まった洋画家、和田義彦氏(66)の複数の作品が盗作した疑いがあると文化庁が調査している問題で、和田氏が所属する美術団体「国画会」の絵画部・会務委員会は31日、「盗作行為」と断定し、退会を勧告する文書を和田氏に送った。応じない場合には除名する方針。
会務委員会には15人の委員のうち10人が出席。「仲間として盗作は許せない」との声が相次ぎ、全員一致で退会勧告を決めたという。一方、百貨店の高島屋は7日から全国5店で開くグループ展に、和田氏の作品を出展しないことを決めた。
毎日新聞 2006年6月1日 東京夕刊
もっとも、国画会は、かなり早い時期に
和田氏の作品がアルベルト・スーギ氏の作品の盗作である
という告発を受けていたのに、本人が「盗作でない」といったからお咎めなし、というトンでもない甘い処分をしていたわけで、何を今更、だ。要するに
和田氏を国画会会員としておくことで、「同類」と見なされ、自分たちの絵画の市場価値が下落するのを恐れての処分
なのである。高島屋の場合は
こんなもん売って、客に損させるつもりか!
というクレームを未然に防ぐためで、どっちにしても
欲の皮の突っ張った話で、まったく芸術性とか倫理観に基づく処置ではない
のである。ま、日本の絵描きもデパートを含む画商も、一皮剥けばこんなもんだ。
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コメント
こんにちは。こちらの記事に、トラックバックさせてもらいました。
投稿: kyu3 | 2006-06-06 14:21