貧しさに負けた 黒龍江省の既婚・一児の母37歳、未婚24歳と偽り、日本人と結婚
いくら中国の経済発展がめざましいとはいえ、それは一部の話。
黒龍江省の農村と言えば、国内でも貧しい地域である。日本の
中国女性との国際結婚紹介サイト
では、黒龍江省出身者は少なくないが、
日本人と結婚することは、貧困から脱する手段の一つ
なのだ。
ところが、
既婚なのに、13歳年齢を若く偽ったパスポートで入国、日本人と結婚した
となると、
そのパスポートは一体何なのか
という話になる。ま、中国の田舎では
為証 (携帯電話の番号をこの後に記す)
という落書きがあちこちにあるけれども、これは
ニセの証明書類なんでもつくります
で、パスポートも含まれる。ところが、なぜか、
記述内容はニセだが、パスポートとしてはホンモノ
だったりするわけで、こうなってしまうと日本の入管は見破ることが出来ないのだ。
読売より。
旅券年齢13歳サバ読み、中国人女性を容疑で逮捕◆既婚隠し、日本人と結婚
年齢を13歳、若く偽って取得した旅券で入国、不法滞在したとして、大阪府警国際捜査課などは中国・黒竜江省出身のエステティックサロン店員の葛静容疑者(37)を入管難民法違反(不法在留)容疑で逮捕したと26日、発表した。正規の旅券で入国した外国人を同容疑で摘発するのは異例。中国に住む葛容疑者の夫(41)が葛容疑者と日本人男性(38)の結婚を知って「帰国させて」と大阪入国管理局に手紙を出し、発覚した。
調べでは、葛容疑者は2003年8月、虚偽の生年月日の旅券で入国、虚偽申告のため在留資格がないのに先月31日まで大阪市のマンションに滞在した疑い。
葛容疑者は日本語の勉強を目的に就学ビザで来日していたが、年齢が高いと同ビザの取得が難しいため、ブローカーに約400万円で依頼し、生年月日を偽って旅券を入手したという。
入国の4か月後、既婚であることを隠し、年齢も偽ったまま、エステ店で知り合った男性と結婚した。
調べに対し、葛容疑者は「夫や12歳の息子らと暮らしていたが、貧しくて、逃げ出した」と話している。
(2006年06月27日 読売新聞)
というわけで
正規旅券に虚偽の記載事実
なのですよ。えらいことですね。
外国人の身分保障の根本となる書類にウソが堂々と書いてあるのだ。管理もなにもあったものではない。
中国政府の信用が問われているワケなのだが、たぶん
特異な事例
で片付けられることだろう。
そもそも
就学ビザで入国してエステで働く
こと自体、入管法違反だ。男性と知り合うエステってことは風俗系だろうからね。就学生・留学生のアルバイトについては厳格な規定があり、それを知らずに、入国早々、勝手にアルバイトを始めて、入管法違反・強制送還になる就学生・留学生は毎年いる。
1 アルバイトをしたい
http://www17.ocn.ne.jp/~lgis/contents/labour01.htm
しかし、こういう事件が起きると
東北三省(遼寧省・吉林省・黒龍江省)のパスポートは、正規のものであっても信用できない
ってことになって、真面目な学生はいい迷惑だな。実際に
東北三省からの私費留学生お断り
って大学は存在する。元々、
南北問題
という言葉があるように、東北三省には、一部を除いて、貧しい地域が拡がっている。農村だと、日本との経済格差は優に10倍を超える。高い手数料をブローカーに払ってでも、日本に留学する理由は
勉学ではなく、アルバイトで稼ぐため
という留学生が、ある時期、非常に多かった。こうした学生達は
ある日、下宿や寮から姿を消す
のである。その後は東京などで不法滞在をしながら、中国では簡単に手に入らないような「高収入」を風俗営業などで稼ぐのだ。
不思議なのは、結婚した日本人男性(38)の方だ。「24歳未婚」の筈が、実際は37歳で12歳の子どもがいる人妻だったわけだけど、全然気がつかなかったのだろうか?それとも14歳下の若い女性と結婚できてラッキー、と思ってたんだろうか。偽装結婚というワケではなさそうなのだが。
来日当時は
日本人男性なんて嫌いです
と言ってたのに、いつの間にか中国に置いてきた夫と離婚して、日本人と結婚している留学生がいて、驚いたことがあった。彼女の場合も
中国での生活と日本の生活の格差
に、帰国がイヤになり、日本での生活を選んだのだろう。たしか、東北三省の出身者だったと記憶している。
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