盗作疑惑 芸術選奨受賞画家の行方 (その40) 和田義彦氏、国画会を退会
退会勧告を出されていた和田義彦氏から正式に国画会あてに退会届が到着、退会が認められた。
読売より。
盗作疑惑の洋画家・和田氏が「国画会」を退会盗作疑惑で芸術選奨文部科学大臣賞、損保ジャパン東郷青児美術館大賞を取り消された洋画家・和田義彦氏(66)が12日、所属する美術団体「国画会」を退会した。
退会勧告をしていた同会事務局に同日、和田氏から退会届が届いた。
(2006年6月12日19時12分 読売新聞)
さて、これで
和田氏は国画会会員ではない
と言って、営業活動に励みますか?国画会のお歴々の先生方。しかし、これまで和田氏の盗作を
が消えるわけではない。
メディア、特に新聞社系の追求がグダグダになってるのは
カルチャーセンターの講師に火の粉が掛かり、集客に影響が出るのが困る
これまで開いた展覧会や、これまで掲載した「展覧会評」に「盗作疑惑」の矛先が向くのは避けたい
今後も「美術関係」はおいしいコンテンツ(美術展開催やその周辺のメディアミックスでの展開、なにかと便利な「文化人枠」の人材確保、現役文化部記者・編集委員の退職後の「美術評論活動」の場を予約などなど)なので、できるだけケンカしたくない
というあたりで、要は
メディアと画家と評論家が三位一体になって金儲けと「名誉欲」にたかってる
からだ。今回の米倉守氏・瀧悌三氏の例からわかるように
新聞社の美術記者上がりの「美術評論家」がメディアとの関係を武器に、ある作家を持ち上げ、売り出す
という構図がなくならない限り、いつまで経っても
「盗作・剽窃」疑惑のある画家や彫刻家
は減らないだろう。そして、こうした
金儲けのための「売り出し」で地位を得た画家
が
タニマチの有力者に推されて、文化功労者・文化勲章へ
というルートが確約されているわけで、ま、
鎖国美術国家日本
らしい話である。
北斎のような独創的なグラフィックデザイナーがいるのに、なぜアメリカまで来てデザインの勉強をするんだ?
とNYの有名なイラストレーターが言ってたけど、結局
目を養えない貧困な文化環境
が、現在の情けない状況を生み出し、再生産している。
声のでかい画家の絵が高く、絵の高い画家がエライ
というのは、本末転倒で、
画家の死後に絵の価格が下がる
のは、どう考えても
作品ではなく「人物」につけられたご祝儀価格
だからだろう。
くだらない高い絵を買うよりは、不当に安価に売られている日本の工芸品を収集した方がまだしも日本文化のためになると思う。
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