高松塚古墳壁画損傷問題 湯山賢一・現奈良博館長が黒黴発生の隠蔽を指示 文化庁に自浄作用はあるのか
産経が壁画損傷当時の美術学芸課長だった湯山賢一奈良博館長の名を上げて、責任を糺している。
高松塚カビ被害「やみくもに公表するな」 文化庁美術学芸課長≪隠蔽体質浮き彫り≫
高松塚古墳(奈良県明日香村)壁画で、平成14年秋に確認された東壁女子群像下の黒いカビについて、公表するよう進言した担当者に対し、文化庁美術学芸課長を務めていた奈良国立博物館の湯山賢一館長が「やみくもに公表してどうするんだ」とたしなめていたことが16日、わかった。このため、公表は4カ月後に先延ばしされ、壁画劣化をさらに進める一因になったとみられる。壁画剥落(はくらく)事故などを検証する同庁の調査委員会(委員長、石沢良昭・上智大学長)の報告書案で明らかにされた。問題の女子群像の黒いカビは、14年10月27日から11月1日の定期点検で発見。女子群像のスカートより下に、数センチ大のものが点々と見つかった。カビは粘り気が強く、現在でも除去されずに残っている。
調査委が当時の美術学芸課主任文化財調査官にヒアリングしたところ「課長に『カビ被害を公表するしかない』と進言したところ、『そんなにやみくもに公表してどうするんだ』とたしなめられた。そのため資料の準備に時間を要し、4カ月後の公表になった」と述べたという。
このカビについて同庁は、15年3月12日にようやく公表。これをきっかけに、壁画のカビ被害の深刻さが初めて明るみに出た。この発表を受けて、同庁は緊急保存対策検討会を同月18日に設置し、外部の専門家を交えた本格的な体制で、壁画保存に取り組むようになった。
同庁の壁画点検記録によると、この4カ月間の“空白期間”に、壁画への新たなカビ発生はなかったが、カビの原因となるムカデやワラジムシなどが石室内に侵入していたという。
カビの公表が意図的に先送りされたことによって、専門家で組織する「緊急保存対策検討会」設置(同月)も遅れ、壁画劣化をさらに進める一因になったとみられる。また、事故などがあっても公表してこなかった同庁の隠蔽(いんぺい)体質の一端も浮かび上がった。
当時のやりとりについて湯山・奈良国立博物館長は「調査委員会に対する書面ですべて述べているので、改めて話すことはない」としている。◇
≪文化庁の改編必要 文科相≫小坂憲次文部科学相は16日の閣議後記者会見で、奈良県明日香村の高松塚古墳の国宝壁画損傷事故などを検証する文化庁調査委員会が同庁の縦割り行政の弊害を批判する報告書案をまとめたことに関連し「国民の財産を守れると信じてもらえる組織に改編することが必要だ」と述べ、文化庁の組織の在り方を抜本的に見直すべきだとの考えを示した。
文科相は「報告書を契機に真摯(しんし)に反省し、大胆な組織的変革を含め今後、国民から信頼される文化庁に変わってほしい。今回のピンチをチャンスにしてほしいと(文化庁長官に)お願いしている」と強調した。
壁画損傷問題での関係者の処分については「責任体制はしっかり明確に取らないといけない。当時の責任者と組織的な意味での責任を明確にしたい。最終的な報告書をいただいた後に会見したい」と述べ、19日に最終報告が示された後に処分を決定する方針をあらためて示した。【2006/06/16 大阪夕刊から】
(06/16 16:08)
えええええええええ。湯山さんピ〜ンチ。ま、そりゃ課長が知らないわけないからな。
で、小坂文科相、文化庁改革を河合隼雄長官にお願いしたそうですけど、ご趣味のフルートの演奏活動を優先するような長官に何を期待しているのでしょうか。どのみち、河合長官が案を出す訳じゃなく、配下の優秀なる文化庁職員の文科官僚の皆様が知恵を絞るってことでしょうが、それってうまくいくんですか? 今度
ヘタな改革案
が出ようものなら、本当に
文化庁解体
になりますが。
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