刺身用秋刀魚 一尾120円@奈良
北海道で
刺身用の秋刀魚
が流通するようになったのは、それほど古い話ではない。活きの落ちやすい魚なので、なかなか刺身用の秋刀魚が出回るようにはならなかったのだった。
さっき、近所のスーパーに行ったら
刺身用秋刀魚 一尾120円
というのを売っていた。秋刀魚漁は始まったばかりで、市場の値段はそれほど高くないらしい。当然
塩焼き用
として買う。奈良まではるばるやってきた秋刀魚を、お造りで食べる勇気は、わたしにはない。
ちなみに
松茸一パック 780円
というのもあった。松茸は出始めの頃が一番安い。みんなが
そろそろ松茸が食べたい
と思う頃には高くなる。どうしても大量に安く食べたいなら、
出始めがねらい目
と、琢磨の大将に教えて貰った。市場で、仲買人が
またちょっと時期と違う
と思う頃は、高値が付かないのだそうだ。そのため驚くほど安い松茸に出会うことがある。
秋刀魚には酸橘。寮の先輩が徳島のヒトで、秋になると、
家でとれたんやけど、あんた、要るか?
と分けてくれたので、この味を覚えた。徳島ではなんにでも酸橘を掛ける。爽やかな香りが堪らない。夏になると、出始めの酸橘と青柚は、関西の重要な料理の脇役である。青柚は、皮をすこしおろして、新小芋(里芋の小芋)を白く炊いたのに振りかける。酸橘は安いが、青柚は高い。でも、小芋には青柚と決まっている。京都の人達は
なんぼ高うても、青柚がないと、小芋の炊いたのは味ない
と言う。
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