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2006-07-16

「堅」が気になる

昨日は夏休み前最後の『五行大義』研究班。
どうも
 堅弱
と対立して出てくる
 堅
が気になる。

以下は勉強用のメモ。
『五行大義』巻二 論五行體雜


質弱者、則體相容。質堅者、則體不相容。金中無木、木中無金。金木以正相害故。水中無火、火中無水。兩法正相害故。亦水中無金、金中有水。木中亦有水、木中亦有火、石中亦有火。而水能生木、則木中有水。水生於金、金中有水。火生於木、木中有火。水復從金生、金中有水。水能生木。木中有火。火刻於金、那得石復有火。此是火性弱、故弱能入堅。而火中無金、是堅不能入弱。木生於水、木中含水。金能生水、金中含水。所以水中無金木者、金木在水中、不得言水體有金木。濕潤在木石中、木石便得有水義。此亦是弱能入堅、堅不能入弱。

『解脱道論』卷第八 大正32 No.1648
阿羅漢 優波底沙(ウパティッサ) 梁言 大光 造
梁・扶南三藏 僧伽婆羅(サンガバーラ)譯(梁天監十四 515年 訳出)
成立は1-2c
スリランカのウパティッサ作とされるが、不明。それ以前からのインド人の作か。
原典は南インドもしくはアンドラで、BHSで表され、その後スリランカに渡る。
Paliの『清浄道論』はこれを下敷きにしてほぼ同内容。

行門品之五
濕性是水界。熱性是火界。持性是地界。動性是風界。…於此四行有堅性是地界知之。有濕性是水界知之。有熱性是火界知之。有動性是風界知之。
…以二十行廣取地界。於此身髮毛爪齒皮肉筋脈骨髓腎心肝[月弗]脾胃大腸小腸胞屎腦。
以十二行廣取水界。此身有於膽唾膿血汗脂淚肪水唾涕涎尿。
以四行廣取火界。以是熱以是暖。以是溫以是平等消飲食噉嘗。此謂火界。
以六行廣取風界。向上風。向下風。依腹風。依背風。身分風。出入息風。
如是以四十二行見此身。

『大般涅槃經(南本)』卷第三十六 大正12 No.375
劉宋沙門慧嚴等依泥[シ亘]經加之

憍陳如品下
善男子。汝言五大有定堅性。我觀是性轉故不定。
善男子。酥蠟胡膠於汝法中名之為地。是地不定。或同於水。或同於地。故不得説自性故堅。
善男子。白鑞鉛錫銅鐵金銀。於汝法中名之為火。是火四性。流時水性。動時風性。熱時火性。堅時地性。云何説言定名火性。
善男子。水性名流。若水凍時不名為地故名水者。何因緣故波動之時不名為風。若動不名風。凍時亦應不名為水。若是二義從因緣者。何故説言一切諸法不從因緣。

上記経文に対する、梁代の議論。梁天監八(509)年成立か。
『大般涅槃經集解』卷第一 大正27 No.1763
皇帝(梁武帝)為靈味寺釋寶亮法師製義疏序。
 道生法師 僧亮法師 法瑤法師
 曇濟法師 僧宗法師 寶亮法師
 智秀法師 法智法師 法安法師
 曇准法師
此十法師經題序。今具載略標。序中要義。

善男子汝言五大有定堅性(至)故不得説自性故堅。 
 案。僧亮曰。此等有香。香屬地故也。
 寶亮曰。重破初證也。彼以蘇[葩-巴+(日/(句-口+匕))]為地。而有時同水。豈有自性耶。

善男子白臘鈆錫銅鐵金銀(至)云何説言定名火性。
 案。僧亮曰。此有明色。色屬火也。
 寶亮曰。火不定。以流時水性。動時風性。熱時火性。堅時地性。亦非自性也。

善男子水性名流若水凍時(至)從因緣見非無因緣。
 案。僧亮曰。是堅守性。故名為水。然流動性同。若動不失流守性。不名為為風耶。若動不名風以下。若濕多屬水。凍時堅多應屬地也。豈是從緣得名乎。
 寶亮曰。若凍時猶屬水者。波本因風而動。應名波為風若不名波為風。亦不應凍為水也。

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