第38回思い出のメロディー 8/12 19:30-22:00 総合(再放送はBS2 8/16)
NHKの音芸、やればできるじゃん!
今年の
思い出のメロディー
は、見るつもりはなかったのだが、ついうっかりニュースの続きで見てしまった。
太田裕美が「九月の雨」を歌う
ので、そのまま最後まで見通してしまった。この選曲で来るのは只者ではない。
第38回思い出のメロディー
http://www.nhk.or.jp/omoide/
今日は
昭和歌謡の黄金構成
だ。70年前後が中心である。曲の割り振り、構成、時間配分などに、往年の
夜のヒットスタジオ
などの上質の歌謡バラエティのような目配りが効いている。歌謡バラエティに必要な
コント
は、今回は
復活やすきよ(やすしは太平サブロー)
で、NHKらしい笑いを取っていた。
きよし 最後にNHKに出たんは?
やすし 七時のニュース
(略)でも、あれギャラ出えへんねん
という「やすきよ」お約束の自虐ギャグ入り。
ま、NHKといえば土日午後の演芸番組は重要なコンテンツの一つだからねえ。今でも化石のような芸人さんが出てくる番組を放映している。歌謡バラエティでいえば、
夢であいましょう
という伝説の名作(しかもこの頃は生放送)バラエティがあるわけで、その伝統を継いだ構成といえるだろう。
今年のテーマ
元気をくれる昭和のヒット曲〜忘れられない青春の歌〜
にぴったり合った過不足ない構成で、リサーチも行き届いている。珍しい。いつもは
おい、それは違うだろう
と突っ込みながら見るのだが、今年のリサーチャーは出来がいいな。初任地BKだった彼が入ってたのかなあ。
今時期だと、
戦時中の苦労話
が必ず入ってきて、「戦争を知らない」世代は鼻白んだりしていたわけだが、
川田正子の童謡
を中心に構成したので、いつものように
流れをぶった切る
ことがなかった。
海沼実と川田正子
http://www.aba.ne.jp/~takaichi/douyou/kainuma1.htm
ちょうど
JAL123便の事故が起きた日
に当たり、坂本九の追悼は
氷川きよし
だった。坂本九は本業以外に
新八犬伝の黒子
などで、NHKでも活躍してたからね。
往年の坂本九の歌に氷川きよしが被せる演出
で
上を向いて歩こう
が流れた。
しかし
菅原都々子
は化け物か。昔から変な歌い方なのだが、鍛錬を欠かさないと見えて、今でも声が出る。これに比べたら、今のJ-popのアーティストは、
十五年後の思い出のメロディー
に出演して声が出るか?というと、たぶんダメだろう。
田端義夫
も、いつもながら、ちゃんと歌っていた。この二人は
昭和歌謡の化石
なんだけど、人前で歌えるのが恐ろしい。
恐ろしいと言えば、今日は
山本リンダ
と
大信田礼子
だろう。山本リンダは、「ちびまる子ちゃん」でリバイバルがあったから、ちょこちょこ出てきていたけど、大信田礼子は、どうするよ?だ。いや〜
いかにアングルを選んで「昔の面影に近いショット」を撮るか
に腐心してましたね。カメラさんと照明さん、エライ! たぶん真っ正面から普通に撮ったら
これ誰?
になる筈の大信田礼子をちゃんと
ああ、確かに大信田礼子のようだ
にみえる画面に作っていた。歌は元々下手というか
同棲時代の歌はおまけ
だから、あんなもんでしょう。
で、NHK、これをやるか、と感心してしまったのは
レ・ガールズをフィーチャーした
点である。
パンツが見えるかどうかが焦点だった、子どもには見せられない番組
であったところの日テレ「レ・ガールズ」のビデオまで流してましたね。ま、倖田來未が紅白に出る時代なので、「レ・ガールズ」なんてかわいい物なのだが。
恒例の
物故者を偲ぶコーナー
は、NHKの功労者、宮川泰が亡くなったので、盛りだくさん。何せ息子にして「マツケンサンバII」を作曲した宮川彬良は「クインテット」のアキラさんだしな。
元々アニメに強いNHKらしく
宇宙戦艦ヤマト
のバックに流れる名場面集は
ヤマトオタがいる!
と思われる編集だった。だって
濃硫酸の海から、第三艦橋を落としつつ浮上するヤマト
ですよ? あのマニアックなシーンをセレクトした奴は絶対
40歳以下ではない
とにらんでるんだが、どうでしょうか。
最近、親に英才教育をされた世代が
フォーク
を歌ってたりするけど、
すでに音楽の教科書にも載るフォーク
を中心に構成していた。
シモンズ「恋人もいないのに」
http://west-village.main.jp/2006music/2-ka/mkoibitomoinainoni.html
シモンズというと、片方が後藤次利の奥さんだったのが、なぜか木之内みどりと後藤次利が駆け落ちするという大事件があったことを思い出したりするわけだ。結局、木之内みどりは後藤次利と結婚したが離婚、その後竹中直人と結婚している。
木之内みどり Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/木之内みどり
女性フォークというのなら、シモンズよりは
もとまろのサルビアの花
だろうけどな〜。早川義夫の名曲だ。
しかし、フォークソングって、今日NHKが流したような
おとなしい系
が本流じゃないからな〜。まあ、間違っても、NHKは
なぎら健壱の「悲惨な戦い」
泉谷しげる「黒いカバン」「おー脳」
を流す度量はないだろうし。
で、
あがた森魚の赤色エレジー
なんだけど、いつからあがた森魚は
笑いつつ歌う
ようになったんだろう? 一番最初は、半泣きで歌ってたはずですが。
どうも赤色エレジーというと
遠藤賢治のカレーライス
が一緒に思い出される。
このあたりは
70年安保がぽしゃった後の虚無感の上に咲いた花
なわけで、そこら辺の時代背景がわかんないと難しいよね。(追記 8/13 11:00)一気に
大正ロマン復古
の流れが来て、竹久夢二が流行り、林静一に注目が集まり
あがた森魚
な訳だ。ちなみに、当時あがた森魚を、NHKは結構取り上げてたんじゃないかな。実は、NHKの
フォークの受け皿
は変なところにあって、
ラジオ第一(かぐや姫は初期は「コミックバンド」の位置づけで「歌う星座」かなんかに出ていた」
ステージ101(1972年4月以降)
あたりだろう。
ステージ101の歴史 1972年4月〜1972年9月
http://www4.airnet.ne.jp/stage101/history/721.html(追記おわり)
ダークダックスは
三人で「銀色の道」
を歌ってたので驚いたけど、マンガさんが体調崩してるのね。
グループと言えば、第二部の頭で
フォーリーブスが「ブル・ドッグ」
を歌い、最後に
北公次がバク転
をやるというお約束の展開だった。
今年のエンディングは
あの素晴らしい愛をもう一度
だった。これも
教科書に載ってるフォーク
だもんなあ。
今回の「思い出のメロディー」は70年前後だと、フォークというかシンガーソングライター系の人材が足りなすぎるのが不満。
吉田拓郎・泉谷しげる・井上陽水・南こうせつとかぐや姫・五輪真弓・ユーミン(荒井由美時代)・カルメンマキ
あたりかな。
新谷のり子は現役時代より歌がうまくなったように思う。てか
年相応の声で歌う「フランシーヌの場合は」
は、なかなか良かった。
総体として、
よくできました
だったと思う。上村一夫と林静一の絵を見ながら
秋吉久美子といえば藤田敏八監督の「赤ちょうちん」「妹」だろう!
と突っ込んでしまったのだが、その当たりは今回はスルーでしたね。
かぐや姫のヒット曲で作られた日活青春映画の主演女優が秋吉久美子
だったわけで、せっかくだからそこら辺もちらっと映像が映らないかななんて思ってたんだけどな。
落雷で、家中のマシン周りの設定がリセットされてしまい、HDD録画に失敗。
再放送は
BS2 8/16 15:35-17:55
だ。今度はテープ録画だな。
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コメント
はじめまして わくわく日記の惑といいます。検索でたどりつきました。泉谷しげるさんは「春夏秋冬」を歌ったことがありませんでしたかね。日テレ「レ・ガールズ」のビデオはちょっとびっくりでしたね。リリーズは現役復帰しているようです。LINK&TBさせてもらいました。よろしくお願いします。
投稿: 惑 | 2006-08-13 13:47
以下のブログで、貴ブログのこのページの内容を出典元を一切記さずにあたかも自作のように掲載していますのでお知らせします。
http://blog.livedoor.jp/taezaki160925/archives/51084358.html
投稿: 文太 | 2006-08-16 05:16