「帝王切開で子どもが自閉症になった」 わたしが産科医をやめた理由

少子化で、夫婦の持つ子どもの数が減っている。その上、子ども一人に掛かる教育費は高額になっている。そうなると
　子どもが何らかの障碍を負った場合、出産時の事故に結びつける親
が出てくるのは当然かも知れない。
しかし、はっきりとした因果関係がない場合にも、
　うちの子どもはお腹の中では五体満足だったけれども、産科医がダメにした
と考える親が出てくる。
今なお、なぜそうなるかはよく分かっていない自閉症の子どもを持った親が
　帝王切開で、自閉症になった
と主張して、カルテ開示を求められたある医師のお話。例によって２ちゃんねるからの引用だけど、どうやらネタではない様子だ。
産科医絶滅史第14巻 〜逃散期医療センター〜スレッドより。

862 ：卵の名無しさん ：2006/08/23(水) 09:37:50 ID:QRcEiQlb0
3年前に逆子で帝王切開した子供が自閉症になったといって
手術に過失があったと親がカルテの開示求めてきたことがあったぞ。
これと、ふくしまだな。漏れのドロッポの理由は。

863 ：卵の名無しさん ：2006/08/23(水) 09:55:25 ID:bAqJYB9U0
>>862
そんな親がマジで実在するのかい？？？？？
フィクションとばかり思ってたよ。

866 ：卵の名無しさん ：2006/08/23(水) 10:40:03 ID:h1pHVKZp0
>>862

私が知っている先生も、似たようなカルテ開示請求をきっかけに産科を
辞めたようです。福島事件の前でしたが。
開示請求だけでも深く傷くというのは、リスクの高い科の医師にしか
理解できないでしょうね。訴訟にならなくても、鬱になるのよ。
医学的に１００％過失のないケースでも鬱になるのよ。

まして、訴訟されたり逮捕された先生のことを思うと泣けてくる。

867 ：854：2006/08/23(水) 10:53:31 ID:5HS5rxL40
>>866
完全同意

訴えられるだけでも時間と気力と財力のムダ
訴えられるかもと思っただけで気力は激減

どんなときにも全額負担してくれる車の任意保険があったとしても
特殊な人以外、誰も進んで事故を起こそうとは思わない

100%治るけれど治るまでは辛く苦しい病気があるとしても
(インフルエンザはそれに近い)
特殊な人以外、誰も進んでなりたいとは思わない

誰もが気軽に提訴できて、裁判所の審判を仰げる法学的ユートピアには
おそらくどこにも産科医の姿は見えないだろうね

879 ：卵の名無しさん ：2006/08/23(水) 12:41:10 ID:QRcEiQlb0
>>863
　事実です。友人の看護師にカルテチェックした方がいいよと言われた
　とかで。

福島の事件とは、
　福島県立大野病院事件
を指す。
朝日のまとめ記事。
http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000120603140001
http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000120603150001
http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000120603160001
この事件に対する他科の医師の反応の一例。
　2006-03-12 産科医の黄昏と医療の崩壊
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20060312

自閉症になる原因が分かってないのに、
　帝王切開が原因じゃないのか
と、知り合いの看護師に言われた言葉を鵜呑みにして、カルテ開示を求められたら、逆子でやむなく帝王切開という異常分娩に手を尽くした医師は、確かにショックかも知れないな。おそらく両親は、
　なぜうちの子が
という子どもに対する思いと
　なぜ自分たちが障碍児の親に
という、自分たちの十全さが傷つけられたような気持で一杯で、ワラにもすがりたい思いであるのはわかるが、方向が違う。「帝王切開が原因じゃなかった」ということになれば、今度は別な原因を探す旅に出るのだろうか。自閉症の子どもを受け入れる過程での両親の一種の「心の旅」ではあるのだが、もし、どこにも外因がなかったら？　子どもも両親も不幸になるのではないかと危惧する。
結局、このカルテ開示と、福島県立大野病院の事件が引き金となって、862さんは、今年、産科医をやめたのだ。

こんな批判をするヒトもいる。

876 ：卵の名無しさん ：2006/08/23(水) 12:30:04 ID:rqO/4J7d0
カルテ開示くらいで産婦人科医辞めるなら最初からやるなよ。

カルテ開示で、医療過誤が見つかるのであればまだしも、そうではなく、懸命に母子ともに生命に危険がないように出産を手助けしたのに、自閉症を理由に「あのときのお産がおかしかったのではないか」と言われれば、それは、産科医の使命感をくじけさせる要因にはなるだろう。良心的に尽くせば尽くすほど、こうした案件が増えるのであれば、自ら磨いてきた技量を捨てて、何にも代え難い生命誕生の場に居合わせるという幸福に背を向けても、しょうがないのではないか。
良心的な医師ほど、追い詰められているように感じる。