渤海鎮の西瓜
中国はまだ西瓜・瓜の季節だ。
今回調査に行った、渤海の都上京龍泉府のあるあたりは
西瓜の名産地
なのだそうで、
周囲には西瓜畑が拡がり、西瓜を山ほど積んだ軽トラックが道を塞ぐ
西瓜渋滞
が起きている。
なかなかバスを止められなくて、一台はずれたトラックから西瓜をガイドさんが買ってくれた。
一個たったの5元(日本円で75円ほど)
なのである。産地直送とはいえ、驚く安さだ。
で、その場で西瓜をカットして貰う。尖端が反り返ったナイフで、ジグザグに切り目を入れると、あら不思議
西瓜は二つに割れる。開いた花のように切り分けられた西瓜の、繋がっている下の部分を割ると、ちょうど一人前のカット西瓜になる。
夕方の西瓜は、トラックで日に当たっていた時間が長く、ぬるくはなっていたが、遺跡調査で渇いた喉を潤すには十分だった。夕陽が背後から照り、目の前の畑に長い影が伸びる。畑に豪快に種を吐くT助手は
日本の「こぢんまりとしたうるささ」
を嘆いていた。来年はわたしたちが捨てた西瓜の種から、あの畑の畦には西瓜が芽生えるだろう。道ばたのトラック西瓜屋は、みんなこんな風に西瓜を売り、持ち帰らないで食べる人達は、目の前の畑に種と皮を捨てていく。
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