「マスコミたらい回し」とは? (その3) 奈良県警、脳出血の産婦死亡で大淀町の産科医の「業務上過失致死」を視野に入れ捜査開始?
いま、関西ローカルのNHKニュースで流れた。
奈良県警、脳出血の産婦死亡に関し、最初に診た大淀病院の産科医の「業務上過失致死」を視野に捜査開始
だって。
NHKより。
“受け入れ拒否”警察が捜査へ奈良県大淀町の町立大淀病院で、出産中に意識不明になった女性の手術ができる受け入れ先がなかなか決まらず、脳内出血で死亡した問題で、奈良県警察本部は、最初の病院の処置のミスが死亡につながった疑いもあると見て、業務上過失致死の疑いで捜査する方針です。
奈良県大淀町の町立大淀病院では今年8月、高崎実香さん(当時32)が出産中に意識を失ってけいれんを起こし、緊急手術ができる病院に受け入れを打診したものの19の病院に断られ、約6時間後に運び込まれた大阪の病院で、出産後に脳内出血のため死亡しました。
担当した大淀病院の産科の医師は女性の症状を陣痛から来るけいれんと判断し、内科の医師から「頭に異状が起きている疑いがある」と指摘されても検査を行わなかったということで、病院は「結果的に判断ミスだった」と認めています。これについて警察は、こうした大淀病院での処置のミスが死亡につながった疑いもあると見て、業務上過失致死の疑いで捜査する方針を固め、今後、病院の関係者や遺族らから事情を聴くとともに、病院側にカルテなどの提出を求めることにしています。
助かる確率の低い、難しいお産に関わった医師を刑事で立件
するのですか、奈良県警。これで
県南部の出産可能な病院はほぼ絶滅状態
になるのは確実だ。
問題は
大淀町の医師にあるのではなく、周産期の緊急救命体制をつくってない行政にある
のですが。
下のリンクを見て欲しい。
総合(地域)周産期母子医療センター
http://www.jaog.or.jp/japanese/jigyo/JYOSEI/center.htm
2006.10 現在
・総合周産期母子医療センター61施設(39都道府県)
・地域周産期母子医療センター208施設(31都道府県)
未指定県:秋田、山形、岐阜、奈良、佐賀、長崎、宮崎、鹿児島
つまり、
秋田・山形・岐阜・奈良・佐賀・長崎・宮崎・鹿児島
で
今回のような難しいお産
があっても
産婦も子どもも見殺しになる確率が高い
ということですね。ひょっとして
全部、自民党の強い保守王国
じゃないの?
で、肝心の奈良県はこんなアホな事業に県税を費やしている。
産経より。
世界遺産・薬師寺で合コン 少子化対策 奈良県が奇策写経を通じ落ち着いて男女が出会う“合コン”イベントの準備を進めるスタッフ=奈良市のなら出会いセンター
http://www.sankei.co.jp/news/061013/sha012-1.JPG来月開催、16日から参加者募集
世界遺産の寺で新たな出会いを−。女性が一生に産む子供の数の平均値(合計特殊出生率)が全国で2番目に低いことから、奈良県は11月、奈良市にある薬師寺で男女に出会いのきっかけを提供するイベントを開催する。県ではこれまでもさまざまな出会いイベントを実施したが、古都ならではの企画の方が好評だったこともあって計画。写経などを通じて平常心を保ち、「出会い」に臨む。名刹(めいさつ)の厳粛なロケーションを借りた日本初のイベントとして売り出していく。
厚生労働省によると、昨年の奈良県の合計特殊出生率は1・12で、東京都(0・98)に次いで全国ワースト2。改善のため、県は昨年4月、男女に出会いの場を提供する「なら出会いセンター」を開設し、同7月から地元のホテルやレストランなどと協力して出会いイベントを始めた。
しかし、最初の1年間で誕生したカップルはわずか6組とふるわなかったため、2年目には新たな試みにも挑戦。9月には、平城宮跡(奈良市)のボランティア清掃と出会いイベントを組み合わせた企画で募集したところ、問い合わせが殺到し、応募者数は定員の5倍強にあたる210人に達した。
今月4日には、関係者にとって待望となる、イベント参加カップルの初ベビーも誕生したこともあって、気をよくした同センターは、今回、薬師寺に協力を要請。「地元に役立てるなら」と了解を得た。11月8日の実施で、16日から同センターのホームページで参加する男女各20人を募集する。
参加者は午前中、同寺の大谷徹奘執事による「結婚」をテーマにした法話を聞いた後、経典を書き写す「写経」に挑戦。ここまでは「参加者に自分の内面を見詰め直し、落ち着いた心境で『合コン』に臨んでもらうため」(同センター担当者)、参加者同士が自由に話す機会はない。
その後、境内の別の建物で1対1のトークタイムを設定。参加者は自己紹介カードを提示し、会話をして意中の相手を探す。昼食や散策に続き、市内にある西大寺に移動して巨大な茶碗(ちゃわん)を両脇の人に抱えられながら茶を飲む「大茶盛」なども体験。最後に参加者が意中の相手に投票するカップリングを行う。
同センターは「法話や写経などのまじめな場と、1対1トークなど和やかな場の落差を楽しみながら、いい相手を見つけてほしい」と話している。
問い合わせは同センター(TEL0742・22・5129)。応募多数の場合は抽選。
【2006/10/13 大阪夕刊から】
(10/13 16:15)
まともにお産も出来ない県なのに、何が
少子化対策の合コン
なんだか。
安心してお産が出来て、普通に小児科にかかれて、救急医療も整っていて、保育園・幼稚園が充実している自治体じゃないから、出生率が下がっている
んじゃないか。
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コメント
リストアップされているひとつの県の担当課にいますが、
産期母子医療センター という名前にこだわらず、うちの県は体制を整備してます
以下にあるとおり、医療機関はかなり協力的ですし、難しいお産もしっかりやってる方ではないかと・・・
朝ズバッで みのもんた氏に、名指しで言われた数県に入っていたために電話殺到で仕事になりませんで、マスコミも取材に来ましたが、そんなセンターはなくても体制がしっかりしているということが分かっていただけました
できれば、個別の県名を出す前にきちんと取材して欲しかった~
以下、某ローカル放送局の報道です~
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妊娠後期から、新生児早期までの期間、周産期は、母体や胎児などの生命が危険になる可能性が高くなります。このような緊急事態に、産科と小児科などが、連携して治療を行う、周産期医療の充実を図るため、国では、各自治体に対し、高度な医療を行う、総合周産期母子医療センターなどの整備を求めています。(県○○課・○×課長)「国の方では、総合周産期母子医療センターの設置をすすめていますけど、本県では、地域分散型の周産期医療体制を整備している。その理由としては、本県が北から南まで、長い距離があるし、交通事情もあるので、各地域ごとに、医療施設を充実することが、肝心だと考えている」県では、現在、地域分散型の周産期医療体制を目指し、○×市など4つの市に、6つの中核となる病院を指定しています。この6つの病院では、○×大学医学部附属病院を中心に、密接な連携を図りながら、24時間の緊急受け入れ体制をとるなど、周産期医療の充実をはかっています。この結果、平成16年度には、周産期の死亡率が、全国で最も低くなるなど、その成果は、徐々に、あらわれてきているということです。(県○○課・○×課長)「県としては、今の地域分散型の主産期医療体制で、成果を上げてきたので、現在の体制をより充実させて、県民のみなさんが安心して、出産、分娩できる体制を整備したい」母体や胎児などを守るための万全の体制が求められる中、地域医療体制の、さらなる充実が期待されます。(了)
投稿: tune | 2006-10-20 02:28
>助かる確率の低い、難しいお産に関わった医師を刑事で立件
>するのですか、奈良県警。
ここで問題にされてるのは
「助かる確率の低い、難しいお産」だと”見抜けなかったこと”ではないかと・・・
脳内出血をただのケイレンだと誤って判断したこと、
しかも同僚の医師に脳内出血の疑いを示唆されながら
それを無視し、CTとかの検査を行わなかったこと
これが問題なのではないでしょうか?
投稿: 通りすがり | 2006-10-22 10:45
>「助かる確率の低い、難しいお産」だと”見抜けなかったこと”ではないかと・・・
「見抜けない」ということも難しいお産の要因の一つです。
これが、もし本当にケイレンだった場合は、検査のために移動させる等の行為のせいで悪化する事もありえます。
そして、お産中のケイレンとお産中の脳出血では圧倒時にケイレンの方が起こる可能性は高いです。
つまり、確率9割の事態に備えたら、残り1割の可能性の事態が起こったという事です。
もちろん、見抜けなかった事が未熟だったと言われればそれまでですが、人間である以上常に100%リスクを見抜く事は不可能です。
これを犯罪として扱われれば、わずかのリスクでも病院としては危険がある場合は尻込みする状況も発生するでしょうし、そちらの方が逆患者としての危険は上がると思います。
投稿: 一応……… | 2006-11-08 12:37
>秋田・山形・岐阜・奈良・佐賀・長崎・宮崎・鹿児島で
>今回のような難しいお産があっても
>産婦も子どもも見殺しになる確率が高いということですね。
鹿児島の周産期医療は日本最先端です。
日本で最初に周産期センターができたのは鹿児島です。
国の言ってる総合何たらに指定されてないだけです。する必要がないので。
「鹿児島 周産期」でググればわかるので、よく勉強してね。
投稿: 鹿児島 | 2007-09-05 23:46
ついでに・・・
http://blog.kahoku.co.jp/osansos/2007/06/post_52.html
この記事の下の方見れば一目瞭然です。
よく勉強してください。
投稿: 鹿児島 | 2007-09-06 00:09