立教、点差以上に早稲田に善戦→追記あり
学会を午前中で切り上げ、秩父宮ラグビー場へ。ああ、すばらしいラグビー日和だ。
バックスタンド側に座る。途中で求めたお弁当を食べながら、試合を見守る。
最近はラグビーはあまり人気がないので、こんないいお天気の早稲田の試合でも、席が埋まっていない。キックオフぎりぎりに秩父宮に着いたのだが、バックスタンド中央前から5列目という、実にナイスな場所にあっさり座れた。選手の動きもよく見えるし、指示の声も聞こえてくる場所だ。たぶん、こちらの野次も選手に聞こえている。
立教が予想以上にディフェンスで健闘している。てか、上出来だ。
早稲田は敵陣深く攻め込みながら、なかなかトライを奪えない。ボールを持った早稲田の選手に、二人、三人と早めに襲いかかる。
早稲田は立教と見て侮ったのか。しかし、その傲りは、対抗戦後半に悪い影響を与えるだろう。いくらシーズンが始まったばかりとはいえ、立教にあれだけやられるのであれば、上位校とのせめぎ合いでは、しんどくなるのではないか。
試合開始15分まで、早稲田は立教のディフェンスを割れないままだった。一方の立教は、低めにタックルに行き、早稲田の攻撃を防ぐのだが、自分たちがボールを持つとどうもいけない。キックやラインアウトの基礎的な技術でどうしても見劣りしてしまう。とくにプレッシャーを受けてのキックの精度は目を覆う出来だ。キックの精度を上げるだけでも、かなり違ってくると思うのだが。
16分、ようやく早稲田はドライビングモールで今日のゲームキャプテン、副将の右LO後藤がトライを挙げる。PGも成功。なぜか早稲田のHO種本は、ライン参加もできる器用な選手だ。今日の早稲田は、FWが走っていた。
29分にもドライビングモールで、右PRの畠山がトライ。畠山は三年生ながら、一年生から一本目、178cm123kgの恵まれた体格だ。PGはやや難しく、失敗した。
36分には右FLの豊田が持ち込んでトライ。PGも成功。これで前半は19-0で折り返した。前半はBKは楽をしていたというか、パスの精度が悪いというか、ともかくもラインにパスを渡していく二人目、三人目あたりの判断が遅く、このままでは、たぶん上位校との対戦で、簡単につけ込まれてしまうだろう。今日はほぼ無風の秩父宮で、あのパスの精度では、風が強くなる冬場に掛けて、BKのミスで試合を落とすことが増えるだろう。ともかく、今日の早稲田BKは連携が悪かった。
後半を迎えても、立教のディフェンスは続く。点差は開くのだが、闘志は衰えない。
前半BKが冴えなかった早稲田だが、後半3分、右WTBの菅野が個人技を見せてトライを決める。菅野はこれで火が付き、7分、14分と三本続けてトライ。立教はどんどん引き離され、怪我人が目立ってきた。
立教キャプテンSHの高須は、地面に転がるシーンが増え、後半27分に2年生の倉橋と交代した。
早稲田は、21分に左CTB長尾、31分に今村と後半途中から交代した右CTBの谷口、40分に三原と後半の後半になってから交代した左WTBの二年生田中と、BKがトライを決める。もっとも、鮮やかに決まったという印象のトライは少なく、簡単なプレイでミスを重ねていた。
後半の後半の興味は、立教がなんとか一矢報いることが出来るかに集中したが、残念ながら、最後まで攻めきれなかった。
55-0とスコアは一方的だが、実際には、立教の健闘が光ったゲームだった。
試合後、立教の選手達がスタンドに挨拶に来ると、早稲田ファンが大半の筈のバックスタンドからも、大きな拍手がわき起こった。
今日の勝者は早稲田だが、心に残ったチームは立教だ。
早稲田にとっては今シーズンの課題を露呈した試合だったと思う。次戦以降、どのように修正していくのか、いささか気がかりだ。
(追記 10/11 15:05)後半、メインスタンド側の太陽が目に入って、早稲田はミスが続いた。
写真は、逆光にやられたらしいFB五郎丸が、PGを失敗したところ。
立教が挨拶に来た後に、バックスタンドに挨拶に来た早稲田の選手達。
(追記おわり)
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