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2006-10-29

東京で救急指定病院激減 東京の救急医療、大規模崩壊進む 大淀病院産婦死亡事例が大影響

今回の大淀病院産婦死亡事例に警察が介入したのを受けて
 救急病院の指定取り消しを求める病院が東京都で増加中
だという、極めて衝撃的なエントリー。
 いままで僻地の問題だとおもわれていた「救急医療を受けらず手遅れになる」のが、実は東京で深刻化しているという話
なのだ。
Yosyan先生の「新小児科医のつぶやき」から


2006-10-28 余波というより津波
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20061028

(略)

コメントを頂いたのは昨夜のことですが、改めて再掲します。


ついに始まりましたよ。
一人で救急指定病院で当直(バイトという立場で)の応援は嫌だとうちの医局の医師たちが拒絶し始めました。だったら医局を辞めるそうです。続出しているようです。入局説明会で実はこういった病院での当直はあるかと研修医の先生方が質問が続出し、紛糾しました。来月からそちらの病院(複数ですが)にお断りせざるをえません
少なくとも個人病院で救急指定の看板をおろすという話は今月になり増えてきました。それがいいですと新聞を読まない連中以外もう誰も止めません。
転送を断っても警察から事情を聞かれ 書類送検の可能性ありでは仕方ないです。救急センターの集約化といっても都内の大病院の救急センターで小児科や産婦人科の先生たちが加わっているセンターは知りません。もう人を出している余裕もなくなってます
こういったケースでどういう風に治療すべきか方針を明示できる産科の医師もいないそうです。

考えようによっては今まで噴き出さなかったのが不思議なくらいでしたが、ついに噴き出したという印象です。そうなるとは数多い医者が指摘し、そうならないように早急に手を打たなければならないと力説していた問題です。医療を支えるのは人です。数多くの人が集まって行なうのが医療です。極端な話、一から十まですべて人が加わらないと出来ないのが医療です。

(略)
コメントして頂いた話の怖さを敢えてピックアップしておきたいと思います。
1 東京の大学病院で起こった事。
2 研修医だけではなく、現役の医師にもその声が広がっている事。
3 ほとんど誰もその要求に対する説得に有効な手段を持たない事。
この事が勤務医様の大学だけの特殊事情なのか、それとも他の大学にも火の手が広がっているのかはわかりませんが、私は特殊事情と思えません。
奈良県が総合周産期センター建設に踏み切ったのは奈良事件の余波です。一方で勤務医様の大学で起こった事は余波というより津波です。悲しいのは今回でも外部に見えるのは余波のほうであり、より医療界に深刻な影響を及ぼす津波の方は見えないだろう事です。ついに大崩壊へのテンカウントが始まったように感じます。

東京都心部の救急医療体制が崩壊の危機に瀕している。
たぶん、医療従事者以外は、ほとんど気がついてないだろう。
「医療ミス」と、本来医療過誤ではない事例をあげつらっていたマスコミ各社のみなさま、あなたたちの足元、東京であなたたちが救急搬送されても、受け入れ病院がないかも知れないですよ。そして、この事態を招いたのは
 十分な取材によらず、後に誤りが判明しても訂正せず、医師が悪いと一面的な報道を続けたマスコミ各社
に責任の一半があるのだ。そのマスコミ報道のせいで
 善良な一般市民が、十分な医療を東京都心部で受けられない
ということなのだから
 マスコミは、市民の敵
と言っても言い過ぎじゃないだろう。

この記事のコメント欄が、更に怖いのだ。
少し引用する。


Yosyan 『まずこのソースは信用してもよいかと思います。コメント頂いた先生はありもしない作り話をするような事はあり得ません。信用はコメント実績しかありませんが、私は十分信頼に値する人物と判断しています。

それとこのコメントの一番怖いところは、奈良とか大坂の今回の事件に関連する大学病院ではなく、東京で起こったという事です。この事の重大性は特殊事情ではなく普遍現象に変わったと解釈できるところです。

医師のギリギリの使命感で支えられていた医療システムが、ついに大崩壊してしまいそうです。私には大決壊前の地鳴りのように聞こえてなりません。』 (2006/10/28 15:03)

勤務医 『私のコメントを取り上げていただいて有難うございます。
都心の方がとっくに崩壊現象が起きているというのが私の持論です。1次 2次 3次救急といいますが、個人病院の救急は一次救急が主体でほとんどが医師が一人で夜間対応しています。大学病院でマイナー外科と卑下される眼科や耳鼻科の医師たち(私はそうは思っていません。)は病棟や外来が忙しいので平日昼間に生活費をかせぐのにバイトに出かけるのは困難です。外科や内科の医師も足りないのでそういった専門の医師にも救急当直の声がかかります。単なる病棟の管理当直(救急の診療はみなくてもよい)のみのために医師にバイト代を払う私立病院なぞありません。
人口が多いと潜在的な患者さんも多く 救急隊からの依頼もその分増加し、ひどいと一晩で一人の医師が5-10台救急車をむかえることもざらです。これとても「甘いよ!」とお叱りをうけるかもしれません。
昼間だと一見病院やクリニックだらけに見える駅前の商店街夜間の医療状況は極めて寂しいものです。
従って眼科が当直医だからという理由でことわれないのです。ましてや昨今の風潮でしょうか 電話連絡もなく独歩にて来院し、納得されるまで帰らない患者さんも多いので一台でも救急車が来ると転院に手間取れば他の患者さんから非難の嵐です。
こういった内容を本当に公開していいのかなと思ってました。地域住民の方がパニックに陥らないのも マスコミが恣意的に情報を封印しているのかなとも疑っています
中堅の医師だって 民間会社で医師の斡旋を行う会社の存在は皆知ってます。同じ都内の病院に逃げ出すのはとても簡単です。
派遣病院(とりわけ救急指定病院と標榜)から 来月で病院も医局もやめまーすと言われ 後任人事の手当てがつかず、それではさようならと派遣打ち切りになる例が多いのは何も私の病院だけではありません。出せたとしても 麻酔科の常勤の医師がいないと手術もできない病院もあります。
近隣の大学病院ともお互いの腹の探りあい 押し付け合いです。
派遣やバイトを拒否する彼らがまともで それでも行けよとは誰もいえません。刑事事件になるか書類送検になって誰が責任を取ってくれるんだと言われ、年長者である私どもに返す言葉もありません。

都内のど真ん中 女性が誰でも職場にしたいという神戸か青山の公的病院ですが、http://www.aoyamahosp.metro.tokyo.jp/ をよーく見てくださいね。
もう産科は閉鎖してるんです。別の大学病院(超強烈な)の医局人事をもってしても人手が足りないんです。
これが私のevidennceです。』 (2006/10/28 17:11)

# Yosyan 『

>勤務医様

やっと大騒ぎが落ち着いたのでゆっくりコメントをお返しできます。もっとも勤務医様のコメントの広く読んでもらう方が重要なので、その点は世間の関心が早くも薄れつつあるのが残念です。

しかし今回のコメントも強烈ですね。東京でそれでしたら、他の都市はまさに推して知るべしかと思います。僻地医療の崩壊だけではなく、都市医療、とくに首都東京の足許がそれだけ揺らいでいるのなら、どこも逃げ場がなくなります。

本当に白蟻に食い潰され、補修もロクロクされていない白い巨塔のまさに現実かと思います。後は自重であるひ突然崩壊するか、さもなくばもう一発強烈なメガトン級爆弾が来て木っ端微塵になるかしかないような気がします。

どちらにしても放置すれば早いか遅いかだけの差しかありません。それでもまだ時間は残されているはずなんですが、今回の反応も奈良の周産期医療の問題に矮小化されて終わりそうで正直歯噛みしています。

もう少しインパクトのある内容のブログを書けない菲才さを嘆くばかりです。』 (2006/10/28 17:43)

# 勤務医 『
そんなに強烈でしたか?恐縮しています。
数年前 二次救急を担当してる時期に眼科の先生が救急病院で当直ですが胸痛発作の患者さんを何とかしてくださいというのもあったし、皮膚科の先生からどうやら不全片麻痺らしい 脳卒中らしいというのも、 脳神経外科だけど小児喘息の重積発作かなという意識障害というのもありましたぜ。エピネフリンの靜注といわれ とりあえずこっちに来いやといってました。自分の子供だったら自分でやるのも怖いんですが。一方電話じゃわからないから まずは診察しなきゃというのが私のやりかたです。今年はもう無茶苦茶らしい。
年取って使い物にならないんでしょうね。大学も外病院も当直はお呼びがかかりません。使い物にならないから 事故もなくほっとはしてます。基礎研究に打ち込んで卑怯者とはいわれ 日々懊悩してます。
とっくの昔から東京都の救急医療はおかしなことやってます。死人も出てるはずだけど不思議とニュースになってないんですね。
ここ一年マイナー外科の連中が救急病院にバイトで行かなくなってます。
その穴埋めを誰がといわれてももういません

一次救急の関連病院から電話がかからなくなった今年の秋ですが、

私どもの病院が愛想をつかされたんでしょうか。
当直医がいなくなったんでしょうか。
その地域の皆さんが健康そのものなんでしょうか。

この「沈黙の秋」は何を物語ってるんでしょうか?』 (2006/10/28 21:03)

# chaimd 『小児科10年目です。hatenaのアカウントとってみました。
東京は水面下でそうとう危機的な状況かと思います。平成22年、府中への集約化を目前にした都立小児病院は、府中に呼ばれた人たちは残り他は退職、産休などが重なるも補充は無し。現在青息吐息の状態で、とても救急医療を請け負える状態ではありません。実際、某都立小児病院は本年度より3次ネットワークの診療能力情報をずっと☓にし続けており、この先も○にする予定はありません。都区内ともかく、都下に関してはすでに周辺自治体からのドミノ倒しが始まっています。最近顕在化したところでは立川市がついに輪番制が崩壊し、南北西部の3北多摩医療圏のうち北多摩南部医療圏以外は崩壊しそうですね。最初から終わっている西多摩医療圏はともかく、これから南多摩医療圏でひと悶着あるはずです。一般小児と周産期絡みが絡み合い、非常にまずい事態が予想されています。
状況があまりにも危険すぎるので、先日家族会議を開き、来年度早々に基幹病院そして医局を去ることにいたしました。』 (2006/10/28 21:12)

勤務医 『続けます。
世田谷区は夜間小児科救急を受け入れる病院は2年前から存在しません
一方で 今年から世田谷区で生後15歳まで医療費はただだそうです。毎日クラブ活動を終えた子供が無邪気に夕方来てますね。風邪で 捻挫で 頭痛で。
言葉を失ってます。』 (2006/10/28 22:18)

774 『皆様 首都東京の医療がそんな状態にまでなっているとは全然知りませんでした。地方は壊滅一歩手前だけど、首都圏は大丈夫と思っていましたので、今日の皆さんの書き込みは、本当にびっくりしました。確かに都立病院の医師が自殺したなど聞きますが、ここまでとは思いませんでした。教えて頂いてありがとうございます。
(略)

 実は私も今年度中に今の病院(田舎の救急指定病院)を辞める事をついに検討し始めました。辞めたあとどうするかはまだ考えていません。ただYosyan様がコメントに書かれたとおり、今年中に決心しないと、特に田舎は来年度はどうなるか見当もつかないです。昨日のコメントに書きましたが、内科減、マイナー科総撤退の気配がでてきましたから、残っていると負担がのしかかってきそうです。
 ただうちの科も人の余裕が全く無いので、私が辞めると部下たちも異動になり、病院から医者が殆どいなくなるかもしれないのが悩みです。本当は管理者が悩む問題であって、私が悩む問題ではないのですが、やはり医者って「仕事馬鹿」なのですね。そこに付込まれて、薄給でがむしゃらに働かされていたのでしょう。
 若手に医師法・労基法など被雇用者としての勤務医の権利の講義をしましたが、実は講義した自分が一番深刻に悩むという、笑ってしまう事態になってしまいました(もっとも、以前から危機感を持っていたので講義したわけですが)。ただ家族・親族からは猛反発を食らっているので悩んでいます。』 (2006/10/28 23:30)

# Skyteam 『 結局、根性論ではなく、きちんとしたバックアップなしでは医療は出来ないということ。その中に世論も入っているし、当局の理解も必要ですが‥マスコミを味方にできないのなら、きちんと対策していく必要があるでしょうね。
 魔女狩りが広がる前に、報道側に「医師会」なりの正しい情報提供を行い、テレビにも堂々とスポークスマン(政府には官房長官がいるのに、医師会にはいないんですね)が医師としての代表が答えるべきです、芸人もどきの「タレント気分の美容形成医者もどき」が述べるようではダメです。毎回そうやって信頼を回復するようにきちんとメディア対策が行われないと‥広島・長崎クラスの攻撃は続くでしょうね。この問題について追跡しつづける先生の真摯な態度に尊敬しております。』 (2006/10/29 00:51)

ni-ni 『今までROMっていましたが都内の救急事情について話題がでたのででてきました。都区内二次救急病院で働いていた小児科11年目のni-niと言います。

救急車のたらいまわしについては都区内でも問題になっていますーが、受け入れ先の問題だけではなく区民の問題も大きいのです。なにしろ救急車の乱用がひどすぎるのです。彼らは「発熱」「腹痛」「夜泣き」で救急車を手軽に呼びます。もちろん心配で救急車を呼んだと思うのですが「病棟処置中ですぐに対応できない状態なのですが、患者は待てる状態ですか?」ーと救急隊に確認すると「(緊急性はないが)御家族はすぐに診て貰える病院に運んでほしい。と言っているので他をあたってみます。」と断られることがなんと多いことか。(そんな病院はないのに…)

一方、「痙攣」や「意識障害」のために救急車を呼んだのに現場到着まで30分以上かかったケースもあります。区内の救急車は常に出払っており近隣区から救急車を要請することも多いからです。区内だと言うのに、救急車が現場に到着するまで30分以上かかるなんておかしいと思いませんか?
「二次救急施設を乱用すれば肝心の重症患者の受け入れが難しくなる。結果として救急車のたらいまわしという問題が生じる。」という事実を区民に認識してほしいと常々願っています。ーが、こんな問題が生じているのは都心だけなのでしょうか…?』 (2006/10/29 12:42)

現在、東京を中心とした首都圏に人口が集中しつつあると言うが、救急診療を受けてくれる病院も、治療に当たる医師も減っている。
つまり
 東京都内で事故や容態の急変が起きた場合、適切なタイミングで医療を受けられずに死亡するヒトは、予想外の数に上る可能性があり、それは今後更に増える
ということだ。
マスコミは東京の利便性をことあるごとに喧伝し、マスコミ人も東京志向が強いが、そこは
 僻地と同じように、医療事情のよくない場所
なのだということを、気がつかないのか、気がつかないフリをしているのか。
ま、毎日新聞奈良支局の青木記者も、東京に異動することがあるのなら、自分の書いた記事が、何を起こしたのか、身を以て、実感していただきたい。

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コメント

しかし、皮膚科医が不全麻痺、脳外科医が喘息発作を診て、高次搬送するのがなんの問題があるのかよくわかりません。
当方が田舎の医者だというせいかもしれませんが、そんな診断のはっきりした患者は怖くも何ともありません。
むしろ、診断が付けられない医者が、よくわからない患者を診させられるというのが恐怖でしょうね。

投稿: ssd | 2007-01-23 07:51

みのもんたに話題にさせないと、皆に伝われないように思います。

投稿: メディカルテクニカ | 2007-03-30 08:22

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