同じ本を買う
「ここにあるのは分かっているが、どこにあるかが分からない」
とは京大人文研所長だった尾崎雄二郎先生の名言だ。
いくら整理してあっても、書籍の数が一万冊を超えると、すでに家庭内に収まらなくなってるから、自分が持っているのは確実な本でも探し出せなくなる。ましてや、文庫や新書といった小型本はそうだ。整理できる限界を超えてるので、わが家で文庫や新書を掘り出すのは、なかなか難しい。
もっとも、文庫や新書だと
見つけたら買っておく本
というのがある。たとえばこんなものだ。
辻直四郎 インド文明の曙(岩波新書)・リグヴェーダ賛歌・アタルヴァヴェーダ賛歌(共に岩波文庫・赤)
梶山雄一 般若経-空の世界(旧版は中公新書 新版は中公文庫)・「さとり」と「回向」-大乗仏教の成立(講談社現代新書)
上村勝彦訳 実利論-古代インドの帝王学(上下)(岩波文庫・青)
田辺繁子訳 マヌの法典(岩波文庫・青)
渡瀬信之訳 マヌ法典-サンスクリット原典全訳(中公文庫)
藤枝晃 文字の文化史(講談社学術文庫)
西宮一成校注 斎部広成撰 古語拾遺(岩波文庫・黄)
高田真治・後藤基巳訳 易経(上下)(岩波文庫・青)
小倉芳彦訳 春秋左氏伝(上中下)(岩波文庫・青)
たぶん、上記の文庫・新書は同じものを複数持っているはずだ。
で、授業の教材に使うので、辻直四郎訳の二冊のヴェーダ本を家中引っかき回して探したのだが、出てこない。
う〜ん、今年の春先に、文庫・新書を一挙に片付けたときに、巨大なKliban Catのぬいぐるみのお尻の下にしまっちゃったかな。授業計画に後期はインド思想史って書いて提出した後だったのに、片付けるときには、花粉症の最盛期でぼけまくっていたような気がする。辻直四郎『インド集』は手に届く範囲にあるから、いざとなったらこれでもしょうがないのだが、やはり文庫があった方がいいので、古本屋のサイトを検索して、発見、先ほど発注した。これでリグヴェーダ・アタルヴァヴェーダは三冊目?
奈良には、
よそで品切れしていても、なぜか在庫がある謎の本屋
が二軒ほどあるのだが、今回は残念ながらダメだった。
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