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2007-01-25

「マスコミたらい回し」とは? (その39) 毎日新聞奈良支局、「大淀病院産婦死亡事例」の誤報垂れ流しキャンペーンで新聞労連の特別賞もらって誇らしげ 一方同紙連載中の「医療クライシス」は「新生児仮死」の医療訴訟を取り上げる

毎日新聞が
 奈良支局の新聞労連第11回ジャーナリスト大賞の特別賞受賞
をうれしそうに報道。


新聞労連 毎日新聞報道が特別賞で表彰される
1月25日9時52分配信 毎日新聞

http://ca.c.yimg.jp/news/20070125095259/img.news.yahoo.co.jp/images/20070125/maip/20070125-00000013-maip-soci-view-000.jpg

新聞労連の第11回ジャーナリスト大賞表彰式で選考委員の柴田鉄治・元朝日新聞社会部長から特別賞の表彰状を受け取る井上朗・毎日新聞奈良支局長(中央)=東京都千代田区内で24日(毎日新聞)

 新聞労連の第11回ジャーナリスト大賞の表彰式が24日、東京都千代田区であり、特別賞を受賞した毎日新聞奈良支局・大阪科学環境部取材班の「『奈良・大淀病院妊婦死亡』をはじめとする全国の母子救急医療搬送システムの未整備を問う一連のスクープと検証キャンペーン」などが表彰された。
 毎日新聞の報道について選考委員の柴田鉄治・元朝日新聞社会部長は「今のジャーナリズムは発表に頼りがちだが、支局の若い記者たちが必死に駆けずり回って事実を掘り起こした躍動感が伝わる」と評価。井上朗・毎日新聞奈良支局長は「頭数も経験も少ない地方支局でも、全国に流れるニュースを発信できることを示せた」と話した。
 式ではこのほか、大賞に選ばれた東奥日報の「Xバンドレーダー取材班」などが表彰を受けた。

ほお。
 躍動感
躍動感という客観性の欠落した一言で
 奈良県南部の産科を絶滅させた「功績を表彰」
するのか、新聞労連。ことは
 医学的検証不足で誤報をセンセーショナルに垂れ流したから、全国のメディアが大淀病院叩きに飛びついた
明らかな報道被害なのですが。今後、奈良県南部の周産期の産婦・新生児死亡率が上がるのは間違いない上に、今回の事態ですでに進行しつつあった近畿の「産科ドミノ倒し」は、南部から妊産婦が押し寄せる奈良県北部のみならず、大阪など近隣自治体の病院を圧迫する事態となり、緊急搬送時のベッドやマンパワーの不足が加速され、いちばん手がかからないはずの正常分娩でも人手不足が起きつつあるのだが、
 自分たちの報道が引き起こす殺人・殺人未遂
についてはスルーですか、お墨付きを与えた新聞労連と毎日新聞。

井上支局長に至っては
 奈良の田舎から、全国レベルの大特ダネ抜いたぜ
と偉そうで何より。写真を拝見する限り
 すでに産科とのつきあいは終わった
ご年齢のようですし
 奈良・大阪なんかで孫は生ませない
でしょうか。首都圏でも産科崩壊は進みつつありますよ。てか、全国無事なところなど、ないと言っていいのではないでしょうか。もし、家族が産褥で亡くなったり、重度の障碍を負うことがあれば、当然、訴訟を起こしますか、井上支局長。
産科医・救急医を立ち去らせている責任は、あなたにもあります。全国のそうした産褥で家族を失った、もしくは搬送先が見つからず重篤な障碍を負った人とその家族から、石をぶつけられても文句の言えない立場であることを認識していますか。

ところで、井上支局長の隣にいるのが大阪科学環境部の記者なのか? 誰でしょう?

というわけで、大淀病院産婦死亡事例報道に異議のある方々は、上記リンクの写真保存推奨。

で、以下の記事は
 大淀病院産婦死亡事例報道に寄せられた医師の抗議に対する弁明
でしょうか、それとも、
 マッチポンプ
ですか、毎日新聞。産科医療を崩壊させ、医療訴訟を煽っているのは、
 マスコミ
なのですが。
それとも、悲惨な産科医の姿を描写するのは
 産科焼け野原期待論
でしょうか。研修医に
 もう産科には行くな
という慈悲を垂れているのでしょうか。

で、ペンの暴力で、産科を絶滅させる一方で、
 少子化に歯止めを
と言ってるのは、
 困ったら、助産師さんに取り上げてもらえ
という趣旨ですか? 助産院では扱えない高リスク妊婦が増えてますけど。


忍び寄る崩壊の足音/3 訴訟倍増、薄れる信頼

 ◇「患者の話も聞く余裕なく」

 東京都内の大学病院に勤める男性医師(31)は、3年たっても立てない女児の姿を見てがくぜんとした。アルバイト先の病院で01年、当直中に出産に立ち会った女児を巡る医療訴訟の法廷。書面で読んではいたが、傍聴席で母親に抱かれた女児は驚くほど小さい。
 主治医から引き継いだ時にはへその緒が胎児の体に巻きついている以外は異状なかった。しかし、分べん室に移るころ、急に胎児の心音が落ちた。
 破水すると、羊水がにごって胎児が苦しんでいた。すぐに酸素投与などをしたが「新生児仮死」の状態。小児科医師に引き継ぎ、翌日には大学病院に転送されたが、重い障害が残った。
 両親には病院幹部が経過を説明し、カルテも開示したが訴訟となった。直接説明する機会がなかった男性医師は「自分が説明しなかったから不信感を持たれたのではないか」と悔やむ。訴訟では、専門医の鑑定で産科のミスは認められず、「期待権の侵害」として1000万円を支払うことで和解した。
 100%の安全性を望む患者と、不確実さがつきまとう医療の現実のギャップ。結果が悪いとすぐ訴訟というケースもある。男性医師は「『元気で生まれてくるのは当たり前』というイメージだが、本来は命がけのものだ」と話す。
 それでも女児の姿を思うと「自分も足りなかったことを責めなくてはいけない」と感じる。「和解といっても憎しみあって終わっている」。近く家族を訪ね、結果について謝罪するつもりだ。
(以下略)

バイトで行った産科での不幸な新生児仮死。羊水が濁っていたということは、主治医から引き渡された時点で、外からはわからない問題があったと思うのだが、どうだろう。
バイトで臨時に預かった妊婦さんの胎児心音に異常がなく、とくにおかしな所見がなければ、そのまま正常分娩として扱うだろう。

出産は常に死と背中合わせだ。
それはいつの時代も変わらない。
日本の産婦の死亡率と周産期死亡率を劇的に下げたのは、日本の産科医の絶えざる、血のにじむような努力と犠牲的な献身のたまものである。その環境が急速に失われつつある。

医師は人間だ。
人間が、人の病や危機を救う医療に携わっている。
その人間が最前線を去る要因の一つは
 報道が「人間の心を折る」から
だ。大淀病院産婦死亡事例報道は
 日本中の産科医と救急医の心を折り、静かに現場から立ち去らせる大きな力
となったということを、マスコミ人は肝に銘じていただきたい。その責任を負わず
 産科が足りない
 助産院を充実させろ
 周産期医療センターを作れ
というのは、
 本土決戦を竹槍武装で煽る、大本営発表
に他ならない。
 医師の最大の武器である人間の心
を奪ったのは
 検証不足で垂れ流しの、医師叩きを主眼とする医療関係記事
なのである。

いったい、新聞記者の
 異常と思えるほどの医師叩き
はなにに依るのだろう。現在、新聞記者になってるのは、東大を始めとする
 難関大学出身者
がほとんどだ。朝日が東大閥だというのは、ほぼ数十年変わらない。
 進学校がスポーツで成績を上げると、「文武両道」と持ち上げる
のは、かつて
 自分たちが進学校で受験戦争を戦っていた
からに他ならない。だから新聞記者にとっては、
 現在の医師は、かつてのライバル、進学校で切磋琢磨しあった競争相手
なのだ。結果として
 自分は医者になれなかったので新聞記者になっている
ということなのか?もし、そんなつまらないことが「原動力」なのなら、
 医学部進学者への僻み
をいつまで引きずっているのかと思うけどね。小中高と続いた受験戦争で、医学部へ進学した同級生に負けたのが今でも悔しいのか、新聞記者よ。進学先は、実力と才能の兼ね合いで決まるということは、自分自身がよく知っているのではなかったのか。それとも
 社名入りの名刺一枚で一介の庶民から一国の元首までに会える記者という身分
がもたらす
 誤った全能感
が、
 受験戦争で自分を打ち負かしたはずの仮想敵・医学部進学者への復讐
に向けられてるんじゃないでしょうね。
 医学部にいけなかった劣等感・挫折感を医療報道にぶつけてる
わけじゃあるまいな。「百害あって一利なし」ですが。
進学校時代の「戦友」ならば、普通は
 医師の友達は大事にする
けどな。それとも
 友達以外の医師は全員敵
でしょうか。

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コメント

MASで障害が残ったのが自分のせいだと謝罪するって、どこまでこの産科医はお花畑なんでしょうか。
そうすることで、多くの産科医を危険にさらしていることに気が付かないんですね。

投稿: ssd | 2007-01-25 14:15

日本の医者って基本まじめだと思うけどな。
誰かを悪者にするのってスクープになるけど、救急医とか産科医を悪者にするとあんまりいいことないんじゃないのかな?
どっかの外国みたいに、人気の無い科は外国人の医者しかいないってことになるかもしれないしね.その方がいいなら話は別だけど。

投稿: き | 2007-01-25 18:21

ホントに表彰するとは… しかもそれを自慢げに吹聴。おまえらみんな逝ってよし。

この男性医師(31)も理解不能。責められるべきは状況を理解しようとしない、できない遺族。その遺族に「和解金」1000万円払う病院幹部って、医者の敵。

投稿: わし | 2007-01-25 18:40

>それでも女児の姿を思うと「自分も足りなかったことを責めなくてはいけない」と感じる。
いじめられっ子のような心境なんでしょうか。「自分が悪い」って思ってしまうなんて。こんな状態になっても勤めにゃならんのか?

投稿: mosriteowner | 2007-01-25 21:38

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