« 蜂蜜パニック勃発!(その2) 「健康食品蜂蜜」のまやかし 蜂蜜の薬効成分のない「精製蜂蜜」が日本の蜂蜜の9割を占める「中国産蜂蜜」の正体 | トップページ | 蜂蜜パニック勃発!(その4) マスコミはどこまで「蜂蜜問題」を報道できるか »

2007-05-15

蜂蜜パニック勃発!(その3) 蜂蜜の公正マークは1枚4円

ところで、蜂蜜に
 公正マーク
が付けられているが、これに
 不正があった
ことを昨日読売が報じた。


混入はちみつに「公正」印、公取委が会長から事情聴取

 社団法人「全国はちみつ公正取引協議会」(東京都中央区)の会員業者の商品に人工甘味料などの混入疑惑が発覚した問題で、検査で陽性となった商品を販売する業者の中に、同協議会の役員が経営する会社が含まれていたことがわかった。

 さらに、消費者に品質のお墨付きを与えた「公正マーク」を付けた商品もあった。公正取引委員会は消費者の信頼を損ないかねない問題とみて、同協議会会長から事情聴取を行うなど指導を始めた。

 不当表示を防止するため公取委の認可を得て設立された同協議会は、公正競争規約に基づき、年1回の定期検査で会員業者の商品の成分が適正かどうかチェックしている。異性化糖(でんぷんなどを原料とする人工甘味料)や水あめ類の含有の有無を調べる検査では、過去7年間で全体の2割、延べ120点が陽性と判定されている。

 同協議会は読売新聞の取材に対し、この中に理事(計20人)を務める業者が販売する商品が含まれていることを認めたが、業者名や数は明らかにしていない。

 同協議会は規約などで、役員が経営する会社に疑義が生じた場合の対処を定めておらず、こうしたチェック体制の不備が、協議会としての対応の甘さにつながったとみられる。

 また、同協議会は、規約に定めた成分基準などを守り、個別の検査結果に基づいて適正な表示をしていると認めた業者に対しては、商品に「公正取引」のマークの使用を認めている。消費者に商品の信頼性を示す指標とされるもので、現在、会員106業者のうち約80業者が使用している。

 ところがその後の定期検査で、このマークが付いた商品でも陽性反応が出て、「『注意』を出したケースがある」(同協議会事務局)という。これについても、同協議会では業者への事情聴取を行わず、使用許可を取り消すこともしなかった

 このマークは、商品にシールをはる場合は1枚4円で販売されている。使用料収入は年間約2000万円で、同協議会の総収入の半分を占める。

 公取委はすでに、同協議会の野々垣孝会長らから事情を聞くなど調査を始めた。陽性反応が出た業者に、必要な調査をせず規約が順守されていなかったことを問題視した上で、疑いのある商品について調査の徹底を求めた。

(2007年5月14日14時33分 読売新聞)

この
 公正マーク
については、前の記事で紹介した
 国際新聞経済面 日本の『食の安全』健康食品を斬る 告発レポート 「わが国のハチミツは全て偽モノ」(社)全国はちみつ公正取引協議会の闇を暴く!
http://www.kokusaipress.info/keizai.htm
で、次のようにレポートされている。


平成18年(2006年)9月30日(第278号)
「公正取引マーク」への疑問「専門店に置いてもらえない?」
「純粋」ハチミツ「値段の格差」は桁違い

「公正取引マーク」の不思議
 これらの店に全国はちみつ公正取引協議会の「公正取引マーク」の貼られた蜂蜜はひとつも売られていなかった。商品によってマークを使い分け、「公正取引マーク」を付けたり付けなかったりしているのだ。「マーク」の有無で売上げに差はつかない。
 商品に「公正取引マーク」を付けると、一枚ごとにマージンを全国はちみつ公正取引協議会に支払う仕組みになっている。一枚は一円、二円と言った安いものではないので、コストや利益を考え、商品によってマークを付けたり付けなかったりしているようだ。こうした対応をしている企業は少なくない。「公正取引マーク」は全国はちみつ公正取引協議会会員の証しでしかない。「純粋」はちみつを見分ける目安となるが、会員だけしか拘束されない。
 親会社は協議会に加盟していて「公正マーク」を使用しているが、子会社は協議会に加盟せず、「公正マーク」も使用していないといった企業もある(業界筋の話)。

他社は他社、自社は自社
 訪れた専門店は、店内で扱う商品について自信を持って推奨していた。そこで、「公正取引マーク」の貼られた一キログラム三百八十円のハチミツとどこが違うのか、具体的に聞いてみた。するとどのお店からも同じような答えが返ってきた。
 当店のハチミツとは目安となる基準が異なっていますが、全国はちみつ公正取引協議会の基準を守って販売されているハチミツなので、何の問題もありません。ハチミツに限らず他所の商品についてどうこう言うことは相手に失礼ですし、商売をしている者がすることではありません。他所との違いを聞かれても困ります。同じハチミツなのにどうして値段が違うのか。「純粋」ハチミツがどうして一キログラム三百八十円で売ることができるのか分かりかねます。他所の製品の製品と比較する事は適当ではありません。違いについては、全国はちみつ公正取引協議会に問い合わせた方が良いでしょう。
 ハチミツというたった一種類の商品を扱う業界である。同業他社と波風を立てることは、自社の存亡にも少なからず影響するのであろう。ただ、他社を批判しない毅然とした態度の裏には、「他社は他社、自社は自社」といった商品に対する絶対の自信が裏付けされているのだろう。

(取材・ハチミツ取材班。まとめ、ジャーナリスト・坂口弘)

ふ〜ん、要するに
 業界団体への献金=公正マーク
ってことで
 品質を保証するモノではない
わけね。

ちなみに
 蜂蜜の公正マーク
は、
 次のように定義
されている。


蜂蜜の公正マーク

Food09表示実施団体:全国はちみつ公正取引協議会
所管官庁:公正取引委員会

表示(マーク)の解説

はちみつ類に付けられている。「はちみつ類の表示に関する公正競争規約」に基づき消費者に商品選択の目安を与えるとともに、粗悪品を排除して、市場に適正な製品が流通されることをねらいとしている。はちみつ類に定義と成分規約を設け、表示しなければならない事項、表示してはならない事項、特定の用語を表示する場合の基準などを定め、品質と表示が適正なものにのみマークの使用を認めている。表示しなければならない事項は、品名、内用量、ビタミン、花粉などを加えた場合にはその名称と添加量、製造年月日(輸入品にあっては輸入年月日及び原産国名)事業者と住所など。脱色脱臭などの操作をしたものが20%以上含まれている場合は「脱色脱臭」と表示しなければならない。協議会では、市販品を買い集めて検査したり、必要に応じて事業者への立ち入り調査をして、表示の適正化を図っている。

表示の基準 はちみつ類の表示に関する公正競争規約

対象品目 はちみつ 加糖はちみつ

|

« 蜂蜜パニック勃発!(その2) 「健康食品蜂蜜」のまやかし 蜂蜜の薬効成分のない「精製蜂蜜」が日本の蜂蜜の9割を占める「中国産蜂蜜」の正体 | トップページ | 蜂蜜パニック勃発!(その4) マスコミはどこまで「蜂蜜問題」を報道できるか »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 蜂蜜パニック勃発!(その3) 蜂蜜の公正マークは1枚4円:

« 蜂蜜パニック勃発!(その2) 「健康食品蜂蜜」のまやかし 蜂蜜の薬効成分のない「精製蜂蜜」が日本の蜂蜜の9割を占める「中国産蜂蜜」の正体 | トップページ | 蜂蜜パニック勃発!(その4) マスコミはどこまで「蜂蜜問題」を報道できるか »