国会質問で取り上げられた山田三郎エキスポランド社長@昭和48年
熱が下がってないので、あんまり根を詰められない。
とりあえず資料として
万博跡地利用をめぐって、山田三郎エキスポランド社長が国会質問で取り上げられた
時の議事録を再掲しておく。
開催日時と出席者一覧。
第071回国会 予算委員会第二分科会 第2号昭和四十八年三月三日(土曜日)
午前十時二分開議
出席分科員
主査 黒金 泰美君
荒木萬壽夫君 木野 晴夫君
田中 龍夫君 田中 武夫君
中澤 茂一君 芳賀 貢君
安井 吉典君 紺野与次郎君
三谷 秀治君 山原健二郎君
塚本 三郎君
兼務 阿部 昭吾君 兼務 大出 俊君
兼務 佐野 進君 兼務 楢崎弥之助君
兼務 福岡 義登君 兼務 山中 吾郎君
兼務 新井 彬之君 兼務 岡本 富夫君
出席国務大臣
大 蔵 大 臣 愛知 揆一君
出席政府委員
警察庁刑事局長 関根 廣文君
防衛庁装備局長 山口 衛一君
防衛施設庁施設部長 平井 啓一君
大蔵政務次官 山本 幸雄君
大蔵大臣官房会計課長 早田 肇君
大蔵省主計局次長 吉瀬 維哉君
大蔵省主計局次長 長岡 實君
大蔵省主計局次長 辻 敬一君
大蔵省主税局長 高木 文雄君
大蔵省理財局長 橋口 收君
大蔵省理財局次長 後藤 達太君
大蔵省理財局次長 小幡 琢也君
大蔵省銀行局長 吉田太郎一君
国税庁長官 近藤 道生君
国税庁次長 江口 健司君
文部大臣官房審議官 奥田 真丈君
文部省体育局長 澁谷 敬三君
農林省構造改善局長 小沼 勇君
食糧庁長官 中野 和仁君
林野庁長官 福田 省一君
分科員外の出席者
大蔵省銀行局保険部長 安井 誠君
運輸省自動車局参事官 真島 健君
運輸省航空局飛行場部長 隅 健三君
エキスポランドに関する質問。突っ込みどころは赤や青で。質問者の三谷秀治議員は日本共産党所属で大阪が地元のようだ。
○三谷分科員 大阪の千里丘陵の万博のあと地の管理の問題についてお尋ねしたいと思います。
この万博のあと地は一体として保有して、緑に包まれた文化公園として整備して、万博の成功を記念することになっております。このあと地は、大阪府民はもとより国民のいこいの場所として管理されなければなりませんが、そのために万博の余剰金百九十五億円、この運用益十一億円と、膨大な施設が万博協会に委託されております。この万博の用地買収に大阪府が出しました金は二百二十五億円でありますし、国も二百五十四億円を出しております。また昨年度の予算では、設備整備費を大阪府が五億三千万円、国が五億円支出をしております。本年度は万博記念整備費として六億円が計上されております。
ところが、この万博あと地の一部にエキスポランドという遊戯場がある。この遊戯場の運営につきましていろいろな問題が出ております。この監督権限は大蔵省にあるわけでありまして、大阪府もこの事態にたいへん頭を痛めて腐心をしております。
そこで、この万博のあと地のエキスポランドの運営についてお尋ねしたいと思いますが、これはいまどのようになっておりますか、簡単に御説明をいただきたいと思います。
○小幡政府委員 万国博覧会のあと地の問題でございますが、現在日本万国博覧会記念協会が一体として管理運営するということになっているわけでございます。このうちの御指摘のエキスポランド地区でございますが、これが二十一ヘクタールございます。これにつきましては、実は万国博覧会の終了後に学識経験者の方の御意見を徴しまして、暫定的に万国博覧会当時の遊園地を継続する、そういうことで、去る四十七年の三月十五日にこのエキスポランドを再開したわけでございますが、再開にあたりまして、何と申しましても遊園地の経営と申しますのは豊富な経験と技術を必要とするものでございまして、協会がその職員をもって直接に運営することは非常に困難である。現に会期中におきましても、京阪神急行電鉄株式会社に全面的に業務を委託して運営さした経緯もございますし、やはり遊園地経営の経験豊富な管理組織を必要とする、こういうことで、再開にあたりましていろいろと協会のほうで関係者と協議いたしまして、一たんはたとえば京阪神急行電鉄に対しましてこれを引き受けてくれぬかということを言ったわけでございますが、京阪神急行電鉄のほうは宝塚ファミリーランドと競合するという問題もありますし、遊園地経営といいますのは、電鉄収入等がなければなかなか単独では採算が困難である、こういう理由をもちましてその運営を引き受けることを断わった、こういういきさつがございます。したがいまして、協会としまして、この京阪神急行電鉄をその一員に加えるとともに、技術的指導、経営ということに対しましてやはり協力体制がほしいということで、会期中に設置しました遊戯機器の所有者等を傘下に入れまして、新しく株式会社エキスポランドというものを設立いたしまして、これに一括しまして経営を委託する、管理運営を委託する、こういうことにしたわけでございます。
○三谷分科員 この管理委託を受けました株式会社エキスポランドというのは、この遊園地の遊戯場の管理を目的にしてできたわけでありますが、この山田三郎という社長はどういう経験者なんですか。遊戯場の経験者なんですか、あるいは食堂や売店の経験者なんですか。それともう一つは、この契約内容は妥当なものですか。土地を提供し、機材を提供する、そして売り上げ金の九五%はすべてその会社に交付をする、そういう内容になっておりますけれども、そういう不当な契約内容について妥当だとお考えですか。
○小幡政府委員 株式会社エキスポランドの社長の山田三郎という方は、泉陽興業という株式会社の社長でありまして、同時に全日本遊園地施設組合理事長ということになっております。
それからもう一つは、エキスポランドの管理運営の業務委託でございますが、去る四十七年の四月一日に万国博覧会記念協会と株式会社エキスポランドとの間に「エキスポランド管理運営業務委託契約書」というのが取りかわされておりますが、これにつきましては、もちろん大蔵省といたしましても業界を指導いたしまして、この内容について遺憾なきを期したわけでございます。
御指摘の委託業務の問題でございますが、これはこの契約書の第六条に、甲、すなわち協会は、乙、株式会社エキスポランドに対しまして「委託業務の実施に関する委託料を支払うこととし、その額、支払い時期および方法等については、別に定めるものとする。」となっておりまして、これを受けまして覚書がかわされております。協会が株式会社エキスポランドに支払う「委託料は、エキスポランドの管理運営のために必要とする経費とし、その額は、収入金等に対する九五%をもって算定するものとする。」となっているわけでございますが、この九五%につきましては、何ぶん最初の経験でございますので、類似の遊園地の業務実績等を見まして、収入に対しまする必要経費というものをかりに算定いたしまして、九五%と一応したわけでございますが、私どもは、この九五%につきましていろいろ問題がございますので、ただし書きをつけてもらいまして「ただし、必要が生じたときは、甲乙協議のうえ修正するものとする。」というものを、この覚書に入れております。
この結果どうなったかといいますと、九五%を算定いたしましたときは、一応入園人員を年間百四十万人と推定いたしまして、それに基づいて定めたわけでございますが、その後実績は大幅にふえまして、この四十八年一月末で二百十万人をこえる、こういうような情勢になっております。したがいまして、二月は休園でございますけれども、あと三月、一カ月ございますので、おそらく年間予定百四十万に対しまして二百三十万人はこえるんではないか、こういうことになると思われるわけでございまして、こうなりますと、九五%をこのままにするということはやはりおかしいのではないか。それで、ただし書きを適用いたしまして、適正な率に直すように至急検討したい、こういうふうに考えておりますので、この覚書及びその元になります契約書においても規制ができるのではないか、こういうふうに考えております。
○三谷分科員 「必要が生じたときは、甲乙協議のうえ修正する」ということになっておりますけれども、その「必要」とは何かということなんですね。これは双方がそれを認めなくてはならぬわけですけれども、一方におきましては別の規定もあるわけです。「剰余金が生じた場合には、甲の承認を受けて適正配当率の範囲内で配当金を株主に配当し、その余りは、施設充実積立金として社内留保し、」と、こういう規定があるわけです。ですから、これはいまおっしゃいました説明も一つの根拠になりますけれども、同時に、いまのような規定もあるわけなのです。そうしますと、一体実際においてはどうされるのか、お尋ねしたいと思う。
それから、山田三郎という人がいまおっしゃいました遊戯機器業界における組織の代表者になっておられるということは確かにそのとおりでありますけれども、この人の本来の仕事というのは遊戯機器の生産なんでしょう、生産者なんでしょう。たまたま万博の遊戯場に自家生産の遊戯機器を出して、そしてそこを阪急に委託経営をさしたというだけのことなんです。この山田さんという人は本来は自民党の代議士の秘書をしておった人なんです。その人の政治的な後継者と見られておる人なんです。あなたがおっしゃいますようないわゆる熟達をした経験者という性質のものではありませんし、元来こういうものを随意契約できめること自体に問題があるわけなのです。当然これはそういう資格のありそうな人を選別して入札すべき性質のものなんです。それを随意で契約しているという点はどこにあるのか、これをお尋ねしたいと思う。
それから、いまおっしゃいますように入園者数を非常に過小に、百四十万人と見積もっておったのですね。百四十万人で契約をしましたけれども、百四十万で見ますと荒収入が九億三千八百万円ぐらいになるわけだ。ところが、このエキスポランドは従業員百七十五人であって、一人出たりの人件費を年百万円と計算をしましても、二億円あればやっていける会社なんです。それに九億以上の荒収入を見込む、百四十万の入場者の算定をして、それを基礎にされてきたのはどういう根拠によるものか、これをお尋ねしたいと思う。
それから、いま言われたように入場者が非常にふえております。もうすでに十二月末で二百万人をこしましたから、おそらく最初の見積もりからしますと倍に近い、半年分の入場者が最初の一年間の入場者推定にひとしいわけでありますから、これはなお多分に入場者は増加をするということでありますけれども、これをそのまま会社の利益にしますならば、さらに五、六億増収になってくるわけでありますが、ここの問題というのは、非常に大阪でも問題になっておりますのは、やり方が非常に政治的なといいますか、損をする心配がないのです。土地は提供をするのでしょう、機材も提供をするのでしょう、そうして入場料金のうち九五%はその会社に支給するというのです。五%だけ万博協会に入ってくる。そのうち四・五%が機材の償却費だというのです。だから万博協会に入ってくるのは〇・五%にすぎないわけなのです。そういうばかげた契約をどうしてお結びになったのか、これをお尋ねしたいと思う。
○小幡政府委員 第一点の委託料が九五%と一応なっているが、必要が生じたときは修正すると、その内容の御質問でございますけれども、これにつきましては、現在協会におきましてこのエキスポランド関係の収入と支出をすべて洗っておりまして、巌正な査定をいたしまして、このエキスポランドの管理運営に真に必要となる経費は幾らかということをきめまして、それによりまして率を改定するということで、相手方の株式会社エキスポランドも了解しているようなわけでございまして、何べん初年度でございますので、九五%という数字は、これは協会のほうも株式会社エキスポランドのほうもこだわっているわけではございません。必要が生じますれば、それは修正するということでございます。
○三谷分科員 あなたの説明と大阪府の説明は違っているのです。大阪府のほうでは大阪府の意見、初めから九五%の委託料は会社の利潤が大き過ぎるという意見を出して、この委託に対しては大阪府は反対しているわけなんです。それを大蔵省などがおきめになったわけですけれども、初めからそういう見積もりは立っているわけなんです。そうしてこの九五%の委託料というものを幾らにするかという問題につきましては、これは当然契約上の問題としては会社との間にいろいろな問題が起きてくるという性質のものです。ですからあなたがおっしゃいますように、簡単にそれがそのようにいくかどうか、ここに一つ問題があります。
それからもう一つは、この委託料が不当であるだけでなしに、たとえば食堂や売店、これも委託しているわけなんです。この食堂、売店というのは、万博の敷地内における一般の売店、食堂についてはすべて入札競売をやっている。それによりますと、坪当たり五百五十万から百八十万円くらいで落札しているわけです。ところがここのエキスポランド内の食堂、売店はすべて無償で経営を委託した、こうなっているわけなんですね。ところがその委託されました売店、食堂というのは下請さしてはならない、再委託しますと利権が生じてきますので、それはしてはならないという契約になっている。ところが実際にはこれは再委託をやっている。これについてはどのようにお考えでしょうか。
○小幡政府委員 御指摘のエキスポランド内にあります食堂、売店の経営の問題でありますが、現在食堂が五店、売店が八店ございますが、すべて直営で行なっております。ただ御指摘のように、そのうちの食堂の二店、それから売店の六店につきましては、直営でございますけれども、こういう遊園地の慣習と申しますか、業界ではそれを遊園地直営方式と称しているそうでございますけれども、仕入れ業者から応援店員の派遣を求めて運営している。なぜこういうことをやるかと私どもも追及したわけでございますが、これにつきましては、まあこれは業界の慣習として、こういう遊園地におきましては非常に季節の繁閑がある、人の入るときもあれば全然入らぬときもある、そういうことでございまして、あくまでも直営でありますけれども、販売商品の仕入れ業者からの応援店員を派遣してやる。そのかわり直営ということで、売り上げの管理といいますものは全部直営であります。株式会社エキスポランドが管理しまして、伝票その他全部チェックしております。したがって、店員の応援ということでございまして、決してこれは第三者に委託しているというものではございません。
○三谷分科員 それは初めからそういう見解ですか。
○小幡政府委員 これは私ども業界といろいろ話しまして、大蔵省も実はこういった点につきましてはしろうとでございますので、いろいろ意見をかわした結果、遊園地というものはどこでもこういうことをやっておりますものですから、規制を厳正にするかわりに、まあこういうことはやむを得ないのではないかという結論に達したわけでございます。
○三谷分科員 いまのあなたのお答えの中には間違いがあります。会社はそう言っているわけです。エキスポランドはそう言っている。しかし実際は、この売店、食堂からは一二%の歩合を取っているわけです。いまなおそうやっているわけだ。そしておたくのほうからされました照会、近畿財務局長岩瀬義郎君から近財秘七十九号をもって照会されました文書には会社はそう答えている。実態はそうじゃない。実態は一二%の売り上げ歩合を取っているわけだ。そのために中の商品はたいへん高い。ミカンの五個入りが、列車で買ったら百円だけれども、ここでは百五十円している。コカコーラが五十円なのに六十円もしている。なぜそんなに高いかといったら、歩合を払っておりますからやむを得ません、こう言っている。
もう一つは、この再委託している業者から権利金を取っているでしょう。宣伝タイアップ費といっているけれども、一千四百万円の権利金を取っている。しかもその権利金はこの委託契約の中の収入に入っていないわけです。ですから、昨年十二月までにエキスポランドから万博協会に払い込みました払い込み金額の中にもこれは入っていない。この点についてはどうお考えなんですか。
○小幡政府委員 宣伝タイアップといたしましてそういった料金を取っているということは、調査しました結果出てまいりました。これにつきましては財務局からも、これは協会の収入に入れ、委託料は委託料として払うようにという指導をいたしまして、協会のほうも相手方に話しまして、現在業務仕様書を訂正いたしまして、そういった宣伝タイアップ収入をすべて一たん協会のほうに入れるようにということでこれは解決しております。
○三谷分科員 それはいっそのような決定になったのですか。それからこの宣伝タイアップの契約というのは三年、五年の契約になっているわけです。協会とエキスポランドの契約というのは一年契約になっている。だから権利のない時期においてまで契約を結んでいる。宣伝タイアップ費と称する権利金を取っているわけなんですけれども、これは一体どうなんですか。
○小幡政府委員 この業務仕様書の変更でございますが、四十七年の十月二十日に変更いたしまして、従来協会に入る収入の対象としまして「宣伝タイアップ収入を除くすべての収入」とありましたのを「その他エキスポランド管理運営業務に関して生ずるすべての収入」といたしましたので、宣伝タイアップ収入も全部協会に入る収入になったわけでございます。
それからもう一つ御指摘の期間でございますが、これはいろいろございますが、いま調査してみましたら、三年というものもございます。私どもとしましては、こういう長期間のやつは好ましくないということで、一今後厳正に指導したいと思っておりますけれども、これはすでに一部そういうことをしておりますので、いまの段階ではいかんともしがたい。これはこの次には厳正に指導したいと思います。
○三谷分科員 いかんともしがたいじゃ済まぬじゃないですか。万博協会とかエキスポランドの契約は一年契約になっている。三月十五日で契約が切れるはずです。ところがこのエキスポランドは、雪印乳業だとか森永乳業などと三年契約を結んでいる。麒麟麦酒などは五年契約を結んでおるではないですか。そうしますと、権限のない時期における契約まで結んでしまっている。結んだものだから、しかたがないから、エキスポランドに今後さらに五年間にわたりまして自動的に契約の延長をする、そういうことなんですか。
それから、エキスポランドが万博協会に納めました納付金は十二月三十一日現在で十三億になっておりますけれども、いまの宣伝タイアップの費用はどこに入っているわけですか。その他の収入というのは三千万円にすぎないわけです。
○小幡政府委員 第一のタイアップの期間の問題でございますが、これはいわゆる権利金ではございません。協会と会社との間では委託契約を一年ごとに更新するということになっておりますので、協会との関係はそういうことでやるわけでございます。ただ、この三年というようなものにつきましては、私どもとしましてはできるだけ指導によりまして何とか解決したいと考えております。これは、会社とそういうタイアップの相手方の会社との関係で、これも実態を見まして、世間の批判を受けないように、直すものなら直す必要があるのじゃないかと考えておりますので、その辺は、私どものほうに指導をおまかせ願いたいと思います。
○三谷分科員 直すことができれば直すというのはどういう意味なんですか。無権の契約を結んでいる、それをどうするかという問題なんです。
それで、権利金じゃないとおっしゃっておりますけれども、これは実質上の権利金なんです。大阪府もそういう見解をとっているのです。宣伝タイアップといっておりますけれども、何を宣伝しているのですか。この写真が全部ありますけれども、どこにどういう宣伝をやっているわけですか。一つだけ出ているだけなんですよ。
○小幡政府委員 これにつきましては、株式会社エキスポランドとそういうタイアップの相手方の会社との間に念書がございます。こういったものは「商品等の売上、仕入取引の権利金又は保証金でなく、完全なる宣伝費として甲」−甲というのは株式会社エキスポランドでございますが、「甲から乙に返還を要しないものであることを、甲乙双方確認するものとする。」こういう念書が入ってございます。
○三谷分科員 いま念書とか何とかおっしゃっておりますけれども、一千万円、二千万円の金を出すのに、いまおっしゃいますように、どうでも解釈ができる、どうでもなるというようなばかげた金の出し方をする者がどこにおりますか。それはごまかしにすぎません。明らかに契約は、麒麟麦酒が五年であとは全部三年になっておる。三年間ここの売店を使うということになっておるわけです。つまり再委託しているわけです。それであなたは、さっき、再委託ではない、百貨店と同じように派遣店員が来てやっているんだとおっしゃっておりますけれども、実際調べてみますと、一二%の歩合金を取っている。そこら辺の報告だけ聞いておらずに、少し行って調べてみなさい。そういう状態になっておるわけです。
もともとここの管理については公共性が抜けてしまっているのです。たとえば、入園料二百円取るでしょう。入園料なんか何で取るのですか。土地はただではないですか。何のメリットもありやしない。そこに入って遊戯機器を使ったときに初めて料金を払う、それでいいわけなんです。ところが実際は、ここに入るのに入園料二百円取って、そして機器を使えば、全部乗っかれば千五百円から要るわけです。どこに公益性がありますか。これだったらファミリーランドと一緒ではないですか。国や府が土地を提供している限りは、その土地に入るぐらいのことは無償でいいわけです。ところが二百円取るというんです。それじゃ一般の会社と少しも違わないじゃないですか。ここらは一体どこで公益性が生かされていますか。宝塚のファミリーランドも二百円だ。あやめ池というのが奈良にあるけれども百円だ。東京の豊島園は二百五十円なんです。どこに公益性が生かされているのですか。
○小幡政府委員 入園料につきましては、これはこの公園の整備といいますか、やはりこれから緑に包まれた文化的公園といったようなものの維持管理、これを推進していかなければいかぬということで、やはりある程度の入園料は徴収していいのではないか。しかしその料金につきましては、近隣の遊園地よりも高くならないよういろいろ調査しまして、つとめて低額に押えるようにしたつもりでございます。
○三谷分科員 時間が来たそうですから、一つ一つ具体の質問ができませんけれども「これは入園料などは無料にすべきだ。そして遊戯機器を使った場合に、これは償却費が要りますから幾らか料金を取るという制度にして、国や府が金を出してつくったものであるというたてまえを生かすことが必要じゃないですか。それからもう一つは、株式会社にこれを委託するということ自体がおかしいわけなんです。利潤を追求する会社にこれを委託して公益性を保障しようとしても、これはむずかしいわけだ。そこに一つ問題がある。そうしていまおっしゃいました、そもそも委託契約を受けた人は、国会議員の秘書をしていた人なんです。政治的な背景がここにははっきりあるわけだ。ですから、地元の新聞を見ると相澤局長の名前が出ておるし、私が聞いたのでも、山田という人と相澤という人が同伴で飲んでおったという話を聞いております。だから、大阪府がどんなにやかましく言っても、国のほうが一向にけつを上げないという。そして不当な状態がずっと続いてきておる。
あなたの答えを聞いておりますと、エキスポランドが出した答弁書をそのまま読んでおるわけだ。去年の六月に答えてきた答弁書、それを繰り返し読んでいる。実際はそうなっていないと言っているのだ。中では品物が高い。しかもそれは歩合制に原因がある。膨大な権利金をとっている。千二百万円で契約しておるけれども、入ったのが千四百万円だ。しかもそれは、あなたの説明では十月の二十日に改定したと言っているけれども、十二月末で万博協会に入ってきたエキスポランドからの納入金の中には、そんなものは入っていない。それはどこに入ったのです。
○小幡政府委員 いまの納入金の話につきましては、調査しましたら、十二月までには入っておりませんが、聞いてみますといま入れるように手続しているそうでございますので、もう少しお待ちいただきたいと思います。
○三谷分科員 それはどろなわ式ですよ。これが問題になるというふうなことになってくると、うろたえてそういうびほう策を講ずるわけだ。問題にならなければそのまま済ましてしまう、そういう態度が一貫しております。
そこで、もう時間ですから繰り返して言いませんけれども、これは全面的に検討してもらう必要がある。おまけに権利のない契約などを結ぶような業者に委託することは好ましくない。これから検討する必要があると思う。
もう一つは、公共性をどこで生かすかという問題だ。特に入園料などは無料にしてもらいたい。それくらいのことはしてもいいでしょう。遊戯機器を使えば、それはそのつど代金を払っていくわけだ。償却の要らない入園料ぐらいは無償にすること、これはどうです、大臣。
○愛知国務大臣 三谷さんからいろいろ具体的な御質疑を私も伺っておりまして、私としてはこういう対処をいたしたいと思います。
まず、実態をひとつ責任をもって明らかにするように、調査を早急にいたしたいと思います。そしてこの地区は、政府のそもそもの態度としては、長期的には青少年や児童のための公共的なレクリエーションセンターとして漸次つくり上げていきたいということがそもそもの趣旨であったように私も承知いたしておりますから、そういう線を踏まえながら、ただいま具体的にいろいろこまかく御指摘のありました点は、政府としても実態を調査して、そういう基本線に沿うように対処策を早急に検討いたしたいと思います。
いや〜、昭和48年から、飛ばしに飛ばしてますね、エキスポランド。問題になっているのは73年だが、その後34年も生き延びているわけだ。
国有財産からの錬金術に長けているのはすばらしいというか、
利権とは、こうやってしゃぶり尽くすのだ
という見事な手法が国会質問で明らかにされている。なんせ
泣く子も黙る大蔵省の理財局次長
を
エキスポランドの意のままに操って、利益の代弁者として答弁にたたせている
わけだ。いったい、山田三郎社長のバックにはどんな大物がついていたのかと思うと、目眩がするな。
土地はタダ、設備も泉陽が受けて作ったのを同じ社長のエキスポランドが運営、入場料の95%を取り、売店や食堂からは12%の歩合を取って、かつ「権利金」を取り立て、これらは全部エキスポランドへ、万博協会には入場料収入の0.5%しか戻らない
という、誰が考えてもおかしな運営が73年当時。今だって土地代などがどうなっているのやら。で、
全部随意契約
なんだもん。利権の固まりじゃないか。
このビジネスモデルが、以後の博覧会でも発揮されたとおぼしいのだが。いったい
泉陽興業に流れ込んだ国民の税金は総額いくらになるのか
と思うと、目の前が真っ白になるね。誰か計算してください。
こんなある意味すばらしすぎる会社が
安全管理に金を使う
とは到底思えません。しかし
子どもの夢を換金するビジネス
とは、いいところに目を付けたものだな。少子化で、この錬金術もすっかり錆付いてきたけれども。
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