「マスコミたらい回し」とは? (その56) 朝日新聞、「医師密度」と「人口密度」の相関は無視

朝日新聞が凄い。
この地図を見てほしい。
http://www.asahi.com/politics/update/0510/images/TKY200705090364.jpg
朝日の
　医師の全国派遣を検討　政府・与党、偏在解消へ新制度
2007年05月10日06時59分
という記事に「論証」のために付されたとおぼしい地図である。

もう一つ、都道府県別人口密度を示した地図を見てほしい。
http://www.g-census.jp/

で、朝日新聞に掲載された地図のキャプションは
　医師数の地域格差の現状
だ。
ちょっと待て、朝日。
これは
　単なる医師密度で地図を色分けしただけ
だろう。
　人口密度の差との相関
については、なにも考えてないのか？　北海道の人口密度は
　広い北海道に人口が少ない
わけで、医師密度の低いのは、それと相関があるのだが。もし問題にすべきなら
　都市部と郡部の医師密度
とか
　都市間の医師密度の相違
とかであって
　都道府県の面積で医師密度を出しても、医師数の地域格差にはならない
のは明白だろう。てか、
　都道府県別、人口あたりの医師密度
なら、まだ意味のある統計だろうけど、
　都道府県の面積で医師数を割って、何が分かる
と聞きたい。

たとえば、上の二つの地図を比較すれば
　人口密度の割に医師密度が低い地域
というのがいくつか出てくる。
話はそこから始まるのであって、こんな
　単に面積で医師数を割っただけの「医師密度」は無意味
じゃないのか。
という話は少なくとも中学の地理でする話なんだけどな。