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2007-05-20

忍び寄る鳥インフルエンザ 湖南省でH5N1発生 家禽1万1172羽死亡、5万2874羽を撲殺処理

中国湖南省で高病原性鳥インフルエンザH5N1型の感染が確認された。
BBCが報道。(英文)


China confirms bird flu outbreak

China has confirmed a new outbreak of the deadly H5N1 strain of the bird flu virus in the central province of Hunan, state media has reported.
More than 11,000 poultry died of the virus in Shijiping village near Yiyang city, the Agriculture Ministry said.

Some 53,000 birds have since been culled and officials say that the outbreak is now under control.

China's last reported case was in March, when chickens died at a poultry market near the Tibetan capital, Lhasa.

There were no reports of human infection in the latest outbreak.

A total of 15 people have died in China from the H5N1 virus and millions of birds have been culled.

Officials are working to vaccinate billions of domestic poultry by the end of May in preparation for the northward migration of wild birds in the summer, Xinhua news agency has said.

Since the H5N1 virus emerged in South East Asia in late 2003, it has claimed more than 180 lives around the world. Indonesia has been hardest hit, with more than 70 deaths.

Scientists fear the virus could mutate to a form which could be easily passed from human to human, triggering a pandemic and potentially putting millions of lives at risk.

で、上の記事にある湖南省のサイトには、以下のように出ている。(原文は中文・簡体字)相当いい加減だが、ざっと訳しておく。


湖南桃江発生H5N1亜型禽流感疫情 目前已得到有效控制(湖南省桃江で発生したH5N1亜型の鳥インフルエンザの疫病状況 今のところすでに蔓延を防止できている)

湖南省政府門戸網站 www.hunan.gov.cn 2007-05-20

 
  農業部新聞弁公室有関負責人5月19日説,経国家禽流感参考実験室19日確診断,湖南省益陽市桃江県浮邱山郷石跡坪村発生一起H5N1亜型高致病性禽流感疫情,共死亡家禽11172隻,撲殺52874隻。
(農業部の広報担当室の責任ある人物が5月19日に語った。「国家鳥インフルエンザ参考実験室が19日に確定診断した、湖南省益陽市桃江県浮邱郷跡坪村で同時にH5N1亜型高病原性鳥インフルエンザが発生した疫病の状況は、全部で家禽が1万1172羽死亡し、5万2874羽が撲殺された。」
  
  疫情発生後,農業部和湖南省人民政府按照有関応急預案要求,及時組織開展各項疫情応急処置工作。目前,疫情已得到有效控制。
(鳥インフルエンザ発生後、農業部と湖南省人民政府は関係する応急の事前対策の条件に基づき、すぐさま各項の疫病に対する応急処置活動を組織し展開し、今のところ、鳥インフルエンザの状況はすでに蔓延を防止できている。)
 
責任編輯:劉鋳

ああ人海戦術。撲殺ってほんとに作業員がウイルスを吸い込んだりしないように十分装備して撲殺したのか? ビンボーな湖南省の農村でそんなに金をかけるとも思えず、家禽を殴り殺すことで、逆に鳥インフルエンザウイルスに作業員達が濃厚接触したんじゃないのか。
しかし1万羽以上の家禽が死ぬって、半端な数じゃないじゃん。つまりは、発覚するまで相当時間がかかってるってことだ。もちろん
 鳥インフルエンザで死んだ家禽はこっそり出荷されてた
ってことで、今もこっそり加工・出荷されているんじゃないかという疑いは濃い。

来年は北京五輪。こりゃ、北京五輪前に
 ヒト・ヒト感染の新型インフルエンザを中国から世界に向けて発信
になるか?

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コメント

中国南部ではワクチンの全羽接種によりセレクトされて優勢となったと思われる変異株「福建様株」が、半ば常在ウイルスとなって家禽の間で保持されているようですよ。
ワクチンは万能ではないので、家禽にワクチン接種をするとこういう弊害が出るというのは、中国がワクチンを始める前から出てた話でしたが、ほらやっぱりといった感じです。
ちなみに、ここのところちょこちょこ発生してる中国での人の感染例、死亡例から分離されているのは、この福建様型です。

"Emergence and predominance of an H5N1 influenza variant in China."
Proc Natl Acad Sci U S A. 2006 Nov 7;103(45):16936-41.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?CMD=search&DB=pubmed

鳥インフルエンザのワクチンによる防疫と清浄化(動物衛生研究所)
http://niah.naro.affrc.go.jp/disease/poultry/infl_vaccine.html

ワクチンを用いる場合、ちゃんとしたモニターを行って適切な措置を取らないと悪い結果を招く可能性があり、あの国が現在やっているのはその悪い見本なのかなと思ったりします。

投稿: neo | 2007-05-21 12:40

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