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2007-06-23

Eddie Bauerの謎

路面店もあり、通販でも服を売っている
 Eddie Bauer
は、値段が手頃なので、シーズンになると買い物をするのだが、
 日本のEddie Bauerは商品を売る気があるのかどうか謎
である。

UAのマイルを集めている。UAから
 Mailage Plus Mallで買い物をしませんか
というメールが来た。中にEddie Bauerが入っているので覗きに行った。
 いまはEarly Summer Sale
というふれこみで、20-50%の値下げセールをやっているのだが、はっきり言って
 高い
のである。日本のEddie Bauerの値段を見てイヤになって、アメリカのEddie Bauerのサイトを見た。

同じ商品をアメリカのEddie Bauerで買って、送料を付けても、もう一つ別なものを買って尚
 日本の通販より安い
のだ。
最近、日本向けのサイズの商品には、最初から日本語のタグを付けて売っているので、アメリカで買おうが、日本で買おうが、タグは一緒。値段だけが、日本の方が高いのである。
だいたい
 アメリカのEddie Bauerはできるだけ在庫を持たないように、早めにセールを始める
傾向がある。これはEddie Bauerに限らず、アメリカ通販一般のことで、Neiman Marcusみたいな中西部の石油成金御用達デパートの通販でも、季節商品のセールはすごく早い。夏物の展開で行けば、たぶん、5月の中旬を過ぎると、最初のセールが始まり、6月中旬は
 夏物セールの中盤
である。今の時期が一番
 最終価格までは値段は落ちてないけど、商品の種類が豊富にある時期
なので、アメリカの通販で夏物を買うには、いい時期だ。
どうも、カーゴの運賃をずいぶん上乗せしてるのか、円が弱すぎるのか、日本のEddie Bauer。
ついでにいうと
 日本のEddie Bauerの商品は一年遅れ
だったりすることがある。アメリカのEddie Bauerのオンラインショップで買ったのと同じ商品が、翌年、日本の店頭に並ぶこともある。
最近は
 日本のカタログに「ない」のを確かめて、アメリカに発注
するというよりも
 これはいいな、と思って発注したら、やっぱり日本で売ってなかった
ってことが多い。で、翌年、日本で見かけたりして
 ああ、やっぱり
と思うのだ。こうした既製服の生産は、定番商品以外は
 1シーズンで作りきっておしまい
というのが多いだろうから、翌年日本の店舗やオンラインショップで売られているのは
 持ち越し在庫
ってことか? だとすると倉庫代もかかっているし、高くなるのは当たり前。

まあ、新しいシーズンになっても一ヶ月も待てば、ちょっと値下げされるし、二ヶ月待てば半額になるのが、アメリカのEddie Bauerで、しかも季節の先取りが早いから
 アメリカで50%オフセールが始まったくらいが、日本でやっとちょっと値下げが始まるかどうかの時期
になる。つまり
 送料を払っても、アメリカの通販から買った方が絶対安い
ので、日本の路面店は
 試着のために行く
ことになる。

Eddie Bauerといえば
 ダウン製品
が目玉だ。地球温暖化のせいかどうか知らないけど、
 プレミアムダウン入りのロングコートが長いこと売れなくて$70以下
になったので、この間買った。半額の上に、更に割り引きという
 もってけ泥棒価格
になっていたのだった。それでも売れないと
 Eddie Bauer Outlet
に回る。ここだと65%offとか、時々笑っちゃうような値段で、掘り出し物がある。ただし、アウトレットに回る頃には、サイズも色も切れているので、いい物が見つかったら儲けモノだ。

こうしたアメリカのEddie Bauerのサイクルと、日本のEddie Bauerのサイクルは、ちょっとずれている。確かに、日本にもEddie Bauerのアウトレットは、あちこちのアウトレットモールにあるんだけど、在庫管理という観点から行くと、日本のEddie Bauerは倉庫代に食われてるんじゃないか、と思うよね。
アメリカのEddie Bauerは
 季節商品は生鮮食料品と同じ
という考え方だ。これはアメリカ全体で、季節商品に対して同様の考え方があるのだろう。クリスマスが終わると、
 気に入らなかったプレゼントをもって、店に交換に来る
のは普通の光景だし
 クリスマスカードは、一番値段が安くなる、クリスマス直後のセールで買う
のも、普通だという。日本だと
 売れ残りを次の年に使うの?
という抵抗感があるかも知れないけど。官製の年賀状葉書は毎年11月1日に発売だっけ?

で、
 季節商品は生鮮食料品と同じだから、さっさと売り切る
のが、アメリカのやり方ならば、
 季節商品は生鮮食料品と同じだから、価格を維持するために、売れなければ捨てる
のが、日本のかつてのやり方だった。瀬戸山玄の『東京ゴミ袋』(文芸春秋社 1988 2004年に筑摩文庫入り)には
 商品の価格を高止まりさせて、ブランドイメージを守るために、タグのついた新品のまま、東京の「夢の島」に大量投棄されるブランドものの洋服
の話が出てくる。廃棄にかかる手数料よりも
 高く売る
方が大事っていう、中国人みたいな商売の仕方である。実際、中国だと
 ヘタに値下げをすると、次は値下げするまで、みんな買わないで待っている
ということが起きるからね。かくして
 高止まりしたブランドの値段を維持しているのは、縫製や素材ではなく「ブランドイメージ」を維持する戦略
だということは、表に出ないまま
 同じブランドでも、日本で買うのとアメリカで買うのと値段が違う
なんてことが平気で起こるのである。しかし、アパレルメーカ以外の人たちは
 舶来=高級品
って、ほんとに信じてるんだろうか?

日本のEddie Bauerが成功してるかどうか知らないけど、少なくとも
 アメリカと日本の商品の「二重価格」と展開の「一年遅れ」
がある限り、あまり人気は出ないだろう。同じことは
 Banana Republic
にも言えて、誰がどう宣伝しようと
 GAPの上位ブランド(下位ブランドはOld Navy)がBanana Republic
という位置づけは変わらない。要するに
 GAPがユニクロ相当
と考えれば、そんなに高級なブランドではない。
 Eddie Bauerよりちょっと高めで、ファッション性がやや高いくらい
のイメージだ。
最近、近鉄奈良百貨店にもバナリパが出来たので覗きに行ったけど、
 サイズ展開は日本サイズのみ
なので、せっかくアメリカのブランドを入れている意味がない。誰にバナリパを売りたいのか謎。
日本でアメリカの衣料を売るのなら
 日本人としては大柄でも、身体のラインが綺麗に出る
というところをもっと活かさないとな。
 日本サイズからはみ出す人たちが綺麗に見えるのがバナリパのカッティング
だと思うんだけど、日本の普通サイズのヒトしか相手にしてないみたいだもんね。たぶん、アレじゃ売れない。
それに、
 値付けも高い
ので、早晩、バナリパは店舗数を減らすだろう。バナリパの魅力は
 比較的手頃な値段の定番商品
にあるんだけど、それをあまり売らないで
 値段が高い、季節商品を売ろうとしている
からな。バナリパの季節商品のデザイン性には、大いに問題がある。少なくとも日本向けではない。
誰が日本向け商品の選択をしてるのか知らないけど、売れそうに見えないよね。
 間違った高級路線
から、
 おしゃれなカジュアル、たまには本当におしゃれできるアイテムもある
という、本来のラインに戻さないと、意味ないじゃん。それと
 多人種国家アメリカの豊富なサイズ展開
を活かさないわけだから、ブランドとしては半分以上死んでいる。これは日本のEddie Bauerにも言えることで、もうちょっとサイズ展開をどうかしろよ、と思うことはあるな。既製服がこれだけ豊富な日本でアメリカのブランドをわざわざ買う層には
 日本サイズからはみ出している人たちがいる
ってことは、考えてないか、誤差として切り捨てているのだろう。切り捨てられた
 本当にアメリカのブランドものじゃないと身体に合わない人たち
は、通販で海外から直接買うから、結局
 日本にブランドを持ち込む意味
ってないのね。だいたい
 日本製品もアメリカ製品も縫製は中国
だったりするし。

おまけ。
最近
 マネの帝王
と呼ばれる
 Ralph Lauren
のデザインとよく似た服を一年遅れくらいでEddie Bauerで見る。値段は当然のようにEddie Bauerの方が安いけど。あれはなんなのか、とても不思議。

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