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2007-06-23

「音訳の部屋」 朗読奉仕のための読み紹介サイト 点字が読めるのは、視覚障碍者の10人に1人 全盲の人の3/4近くは点字が読めない

漢方関係の書籍や術語、人名は、読みが難しい。
ググって見つけたのは
 視覚障碍者が求める書籍を「音訳(朗読奉仕)をしている人」のために、難しい言葉に読みをつけるサイト
だった。
 音訳の部屋
http://hiramatu-hifuka.com/onyak/onyindx.html

視覚障碍者には点訳書籍があるじゃないか、と思われるだろうが、点字は、視覚障碍者の1割の人しか使えない。現在30万人くらい視覚障碍者がいるのだが、その内3万人しか、点字が読めないのだ。点字が読めるのは、盲学校で点字教育を受けた人だけで、しかも弱視だと、点字は読めないと聞いている。僅かでも見えると、形で読もうとするから、
 墨字(普通の文字)
の方が優越してしまうのだとか。
残りの視覚障碍者の内、8万人の全盲の人は点字が読めない。つまり
 全盲の人のうち3/4近くは点字が読めない
のだ。更に残った19万人ほどが、普通の文字しか読めない弱視者である。

子どもの頃から視力が乏しい場合は、盲学校へ行くかも知れないが、失明するのは、成長してからの方が多い。大人になってから糖尿病などで失明すると、今度はかなり苦労する。一つには、成長過程の子どもと違って、大人の場合は勘の善し悪しの差がかなり出る。以前見えていたという事実が、見えなくなったことを受け入れる障壁にもなる。ある程度の訓練が必要なのだが、そこに踏み出せない人もいるかも知れない。
聴覚に問題があると、これはかなりしんどい。目が悪いのを補うのは聴覚なのだけれども、それも難しいとなると、行動にかなり支障が出るだろう。
耳も眼も悪くても、行動的な方がいるが、こうした方達は本当に
 スーパーマン・スーパーウーマン
なのである。

さて、点字教育を受けてない全盲の人達にとって、情報を得る手段の一つが
 音訳
である。もちろん、点字教育を受けていても、すべての書籍が点訳されている訳ではないから、音訳図書も必要になる。
今はOCRがよくなったから、通常の日本語の範囲なら、本をバラして、OCRに掛けて、電子化された本の中味をコンピュータに音読させるなり、点訳ソフトを使って、点字に出力したりもできる。もっとも、そこまでやるのは、かなり意欲的な人なのであって、なかなかそこまで頑張れない場合の方が多いだろう。

音訳は朗読奉仕によって支えられているのだが、
 読みにくい字、新しい言葉
は常にテクストの中に横たわっている。
「音訳の部屋」の読みがなを特に付された言葉群は、
 視覚障碍者で音訳を必要としている人達が、どんな書籍を読もうとしているか
を如実に表している。

鍼灸で身を立てている視覚障碍者には、漢方の書籍は、必読書だろう。
だから、
 医学用語
 漢方の処方
 和漢生薬
 ツボ・経穴
 日本医家人名辞典
 漢方書籍名
といった
 読むための辞書
が、ここにアップされているのだ。

こういう
 音声化のための縁の下の力持ちの仕事
って、
 NHKあたりが本気でやってあげればいいのに
と思うよね。
最近、性犯罪などで停職になる職員がいるけど、こうした人達の中にはアナウンサーもいる。声を出すのが仕事なのだから、朗読奉仕をさせるなり、普段いろんな読みに対して敏感なんだから、こうした
 音訳用の専門用語辞書を作らせる
なりすれば、
 ボランティアによる社会貢献
になって、いいと思うんだけどな?

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