産科崩壊 「フリーアクセス」はほぼ壊滅の危機に
いつでも誰でも、同じように高度な日本の医療を受けられる。これを
フリーアクセス
という。世界的に医療へのフリーアクセスを認めている国は少ないという。
ところが、すでに産科では
分娩制限
によって、
フリーアクセスは壊滅しつつある
状況だ。
たとえば、こんな話。
産科医絶滅史36巻〜助けた女医にも提訴され〜スレッドより。西日本のある地域で産科が絶滅に向かっているという。
189 :卵の名無しさん:2007/06/10(日) 23:26:28 ID:GIikQbxH0
漏れの周りの総合病院は分娩制限の嵐。開業医の閉鎖のうわさも出てきた。
50代産科医の動向次第なんだが、あと数年で終わりだと思う。
他の地域はどうなんだ?関東あたりはまだ大丈夫なのか?
イニシャルトークでよいから情報求む!こちらは西日本のO県でつ。
西日本のO県というと岡山とか大分とかだろうか。
関東は、すでにシャレにならなくなってきている。
220 :卵の名無しさん:2007/06/11(月) 15:01:47 ID:lYjaKY3A0
>>189
関東も産科閉鎖、正常分娩休止の嵐です。
産科難民予報はまだ出ません。
おそらく、大量発生するので、恐ろしくて出せない。
神奈川県で2000人くらい。
東京都で5000人くらいと予想。現実にならなければ良いが。
こちらでは、妊娠がわかった途端に産科探しです。
人口の流入が激しい首都圏の東京・神奈川の産科が風前のともしびになっているのか。
いま
自分のお産をデザインできる
と信じている人たちは、
フリーアクセスの恩恵があってこそ、どんな出産形態を選んでも、危なくなったらどこかに搬送してもらえる保証がある
ことを無視しているか、気がついていない。
すでに予約分娩、それも
高リスク分娩から先に取る状況
だから、
助産所や不妊治療などで「デザインしたお産」が失敗
した場合の割り込み搬送は
今後は100%保証されない
ことを念頭に入れないと
いざというときに、どこにも受け入れてもらえない
のだ。
自然派でも何でもいいが、
万が一のときにバックアップしてくれる高次医療機関が保証された状態で可能な「わがままなお産」
なのだ。その
高次医療機関の保証が切れつつある現在
を、自覚しないままに
経膣分娩でないとダメ
とか、
35歳以上なのに不妊治療で多胎妊娠を選択
とか、
自分の持てる体力を過大評価して、高負担な出産を選ぶ
と、最後に、非常にしんどいことになる。
とりわけ、首都圏は、病院数は多いけど、
高齢出産も多い
ので、今後、周産期医療では、
21世紀の日本とは思えない、大変な事態
が起きることが、今から予想できるのだ。
世の中には
お金があっても解決できないこと
がある。
高い出産費用を支払ったブランド病院だからといって、高リスク出産に対応しているとは限らない(急変の場合は、どこの病院にかかっていても、治療できる病院に搬送するしかない)
し、
搬送先が常に確保できるわけではない
のだ。
出産の自己責任
が、いよいよ問われる時代に、日本は突入する。
たとえば
陣痛促進剤は絶対に打たないでください
という妊婦さんは、検診の段階で
うちの病院では、残念ながら、責任を持てませんので、お産を取り扱うことができません
と、紹介状を渡されて、別な病院を探さなければならなくなる。
その意味では「陣痛促進剤による被害を考える会」は実に罪深いのである。
「陣痛促進剤による被害を考える会」の想定する産科医療は、
フリーアクセスが前提にある
ことを、会の人たちは無視しているのである。
難しいお産でも、なかなか扱う病院がないのに、病院の方針に異を唱える患者
は、
フリーアクセスが保証されているから存在できた
のだ。
この病院がダメなら、次がある
というのは、産科医療では成り立たなくなりつつある。すでに地域によっては
近隣100km圏内に高次医療機関がない
ところもある。これは医師の横暴でもなんでもない。
物理的に、医師数が不足している
のだ。徐々に
どうしても医師の方針に従わない患者は、診療を拒否しているのと同じ
と見なされるように、なっていくだろう。
ここがダメなら、他はない
という時になって初めて、事実の深刻さに当事者が気がつくのでは遅いのだ。
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