神奈川県立金沢文庫 企画展「陰陽道×密教」@8/9-9/30
横浜に帰ってきて4日目。
夏ばてが治らないので、ぐずぐずしている。
家から歩いて10分のところに
神奈川県立金沢文庫
があり、ちょうど、8/9から
企画展 陰陽道×密教
が始まったところだ。今日は月曜なので休み。
平成19年8月9日(木)〜9月30日(日)
企画展 陰陽道×(かける)密教日本の古代から中世にかけて、占いやまじないの技術のベースとなったのが陰陽道でした。古代中国の陰陽思想や五行思想に基づき、天体の運行や地上の異変を関連づけて説明する考え方を「陰陽道」とよび、朝廷には「陰陽寮」という専門の役所が設けられて、「陰陽師」という専門家がその技術を伝承していました。
災いを予知し、発生した異変を無難に処理する陰陽師たちは超人的な存在とみなされ、陰陽道の技術は民間社会に広まり、日本文化の基礎に深く広がっていきました。
ところで、仏教のなかに「密教」とよばれる一分野があります。さまざまな修法で加持祈祷を行い、信者の災いを払うという点で、陰陽道の役割と共通するものがあります。中国では陰陽道が「道教」という独立した民族宗教として発展するのですが、日本では陰陽道はついに独自の宗教として確立することはありませんでした。その一つの原因は平安時代の密教が陰陽道の技術を吸収したことが挙げられます。
鎌倉時代に成立した「称名寺聖教」を調べると、陰陽道の色彩を濃厚に含んだ密教修法が多く見られます。この展示では、聖教という中世の仏教の書物を通じて、陰陽道と密教の混合した中世の信仰と観念の世界をご紹介します。【主な展示内容】
よみがえる「式盤」
長い間謎とされてきた陰陽道の式盤(占い道具)の姿が、金沢文庫に保管する中世の密教資料の中に描かれているのが発見されました。権力者が好んだダキニ法の実像
平清盛から後醍醐天皇まで、独裁的権力を握った人々が愛好し、邪法として恐れられた「ダキニ法」の実態が判ってきました。日本史を影で動かした謎のキツネ信仰
稲荷神は、日本で一番人気のある神様ですが、その正体は謎に包まれていました。重要文化財・称名寺聖教の調査から、中世の稲荷・ダキニ天信仰の特異な姿が浮かび上がってきました。【主要展示品】
重文 称名寺聖教 鎌倉〜室町時代
重文 十二神将像(12幅のうち2幅) 鎌倉時代
県文 焔魔天曼荼羅図 鎌倉時代
重文 什尊願文(金沢文庫古文書のうち) 鎌倉時代
重文 九重守(弥勒菩薩立像納入品のうち) 鎌倉時代 ほか【休館日】毎週月曜日(ただし9月17日、24日は開館)、9月18日(火)、25日(火)
というわけで、式盤の現物ではなく
絵
が出てきたってことね。
式盤に関しては、古いものは中国でいくつか見つかっていて、論文もある。
詳しくは以下に。
2005-09-19 陰陽道で使った占い「六壬式」に挑戦
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2005/09/post_d9e3.html
加えてダキニですか。怪しさ爆発ですな。
図録もあるので、明日にでも出かけて仕入れてくる予定。(『五行大義』班のメンバーで、欲しい方は直接メールください)
今回の式盤に関しては、3月に出た、
金沢文庫研究 318号
に
西岡芳文「式盤をまつる修法−聖天式法・頓成悉地法・ダキニ法−」
という論文が掲載されている。これは明日金沢文庫の図書室へ行って、現物を見てから、コピーするか、買うかしてこようっと。
尚、展示に合わせた講演があるが、事前申し込みが必要。
夏期講座のお知らせ日時 9月9日(日) 13時30分〜15時30分
演題 陰陽道の背景−中国的宇宙論の世界
講師 鈴木 一馨氏(財団法人 東方研究会研究員)
会場 金沢文庫地下大会議室
定員 100名(応募者が多数にのぼった場合は抽選とさせていただきます)。
申込 往復ハガキに、「9/9夏期講座 希望」・住所・氏名・電話番号を明記の上、お申し込み下さい(お一人様1枚でお願いいたします)。
※お申し込み先:〒236-0015 神奈川県横浜市金沢区金沢町142 神奈川県立金沢文庫 行締切 8月28日(火)必着
備考 当日は観覧券をお求めのうえ、聴講してください。
鈴木氏が話すのか。
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