「マスコミたらい回し」とは?(その90)奈良高槻妊婦搬送問題 フジ「とくダネ!」 「たらい回し」と放映中→奈良県産科の砦・奈良県立医大産科を潰す気か?
ただいま
とくダネ!
で
奈良高槻妊婦搬送問題
について
また「たらい回し」
と放映中だ。(8:34)
医療ジャーナリスト伊藤隼也が
奈良県立医大病院を叩いている
ところだ。(8:37)
伊藤隼也が
三時間って、日本はアフリカの奥地じゃないんですよ!こんなので僕らの命を守れるんですか
と吠えてたけど
奈良の医療スタッフが何人いるか分かってて言ってるのか
大変疑問。
ちなみに
妊娠を本人が気がついてなかった
という件については、「とくダネ!」はスルーしている。(8:42)
番組後半では、ずっと
奈良県立医大のショット
を流しており
奈良県立医大が取らなかったのが悪い
というイメージ操作は明白だ。
奈良県民として現実的な話をすると
県立医大の産科が潰れると、奈良は産科壊滅地域になる
のである。そうした切羽詰まった状況を理解した上で、フジはこの映像を繰り返し流しているのか?
なんで奈良でこんなことが起きる
って
あんたたちマスコミが大淀病院にメディアスクラムかけて、大淀病院の産科を潰したから
でしょうが。こうした無責任な垂れ流し映像で
奈良の産科医療を完膚無きまでに叩きつぶす
つもりか、フジテレビ。
あと伊藤隼也が次に「とくダネ!」に出たら、スポンサーに抗議を推奨。扇情的な批判するだけの
医療ジャーナリスト
など、百害あって一利なしだ。いやしくも医療ジャーナリストを名乗るなら
奈良の産科医の充足状況などデータを元にして発言しろ
と言いたい。医療ジャーナリストではない岩上安身の方がデータに基づいて奈良の産科医療の悲惨な状況をきちんと説明していたぞ。
ところで、奈良県立医大の今回の受け入れ態勢については、
事務方と現場の連携がうまくいってなかった
可能性がある。
朝日より。
奈良県立医大、医師「断ったつもりなかった」 妊婦流産
2007年08月29日奈良県橿原市の妊娠24週の女性(38)が、奈良・大阪両府県の病院に相次いで受け入れを拒まれ、救急搬送中に胎児を流産した問題で、最初に受け入れを求められた同市の奈良県立医大病院の産婦人科には空きベッドがあったことが29日、分かった。別の妊婦の診察中だった当直医が「後にしてほしい」と答えたのを、事務担当者が受け入れ拒否と受け止め、救急隊に回答したという。
また、高槻署や中和広域消防組合(橿原市)などによると、女性は搬送中の交通事故の約3分前に破水。胎児は女児で、すでに死亡した状態だった。破水前までに9病院、最終的に搬送されるまで計11病院から受け入れを断られていた。
県などによると、県立医大病院の産婦人科には、28日夜から29日朝にかけてベテランと若手の2人の当直医がいた。同組合から同病院産婦人科に受け入れ要請があったのは29日午前2時55分。直前に、同病院で診察を受けていた女性が陣痛のために来院し、当直医の1人が対応しており、もう1人は、別の患者の手術後の経過を診ていた。
救急からの要請を受けた事務担当者は当直医に報告。担当者は「診察中なので後にしてほしい」と回答されたため、救急に対して「お産の患者が入り、オペになるかもしれない」と答えた。
しかし、県の聞き取りに対し、当直医は「断ったつもりではなかった」と話したという。
この時点で、産科のベッドは1床空いていた。約40分後に同病院に通っていた別の女性が破水して入院。さらに午前5時半には、近くのクリニックから依頼された大量出血の患者を別病棟で受け入れた。
同病院には来年度、ハイリスクの妊婦や新生児を対象にした総合周産期母子医療センターが開設される予定。
まさかと思うが
事務が産科の救急受け入れを面倒がった
ってことはないだろうな。
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コメント
夜中ですので、電話を受けたのは事務方というよりも警備員のおっちゃんじゃないかと思いますが、中の人の情報キボンヌ。
最初の救急隊からの連絡が「妊娠3ヶ月の下腹部痛・出血」なら初期の流産を考えるから、当直医の「後にしてくれ」という対応も当然ありうると思われます〔初期の流産ならおこてしまえば止めようがないし、きれいに子宮内容物が出てしまえば出血もそれほど多くならないし)。
救急隊現場到着時に正確な週数がわかっていればもう少し何とかなったのではと思いますが、どうせそのあたりの検証はしてくれないんでしょうなあ。
投稿: 一産科医 | 2007-08-30 10:41
伊藤隼也が南淵医師と共著で出している、名医本があるのだが、誰もが一流と認める複数の施設では「取材拒否」をしている。
いやあ、本当に一流の施設はちがうわぁと思った次第。
投稿: ssd | 2007-08-30 11:43