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2007-08-31

「マスコミたらい回し」とは?(その95)奈良県立医大産婦人科教室からの正式コメント

今回の
 奈良高槻妊婦搬送問題
によって
 メディアスクラムの被害
を受けている最中の奈良県立医大産婦人科教室からweb上に
 正式コメント
が出た。
全文を引用する。赤字は原文のままである。


今般の妊婦救急搬送事案について

 去る8月29日、救急搬送中の妊婦さんが不幸にも死産にいたりましたことについて、誠に遺憾に感じております。
 今回の事案につきましては、マスコミを通じて、さまざまな報道がなされておりますが、当病院の産婦人科における8月28日から29日にかけての当直医師の勤務状況や当病院と救急隊とのやり取りについて調査しましたので、その結果を公表いたします。


平成19年8月28日の当直日誌記録より

(産婦人科当直者 2名)

時間 対応内容

8月28日(火)     夕方から抜粋

19:06         妊娠36週 前回帝王切開の患者が出血のため来院、診察後に帰宅
19:45         妊娠32週 妊娠高血圧のため救急患者が搬送され入院、重症管理中
09:00~23:00     婦人科の癌の手術が終了したのが23:00、医師一人が術後の経過観察
23:30         妊娠高血圧患者が胎盤早期剥離となり緊急帝王切開にて手術室に入室
23:36~00:08     緊急帝王切開手術
00:32          手術から帰室、医師一人が術後の処置・経過観察をする。重症のためその対応に朝まで追われる。妊婦の対応にもその都度応援する。当直外の1名の医師も重症患者の処置にあたり2:30ごろ帰宅

8月29日(水)

02:54         妊娠39週 陣痛のため妊婦A入院、処置
02:55         救急隊から1回目の電話が入る(医大事務当直より連絡があり当直医一人が事務に返事) 「お産の診察中で後にしてほしい」、そのあと4時頃まで連絡なし
03:32         妊娠40週 破水のため妊婦B入院、処置 (これで産科病棟満床となる)
04:00         開業医から分娩後の大量出血の連絡があり、搬送依頼あるが部屋がないため他の病棟に交渉
04:00頃        この直後に救急隊から2回目の電話が入る 「今、当直医が急患を送る先生と話しをしているので後で電話してほしい」旨、医大事務が説明したところ電話が切れた
05:30(病棟へ)    分娩後の大量出血患者を病棟に収容 (産科満床のため他の病棟で入院・処置)
05:55         妊婦Aの出産に立ち会う。その後も分娩後出血した患者の対応に追われる
08:30         当直者1名は外来など通常業務につく、もう1名は代務先の病院で24時間勤務につく

まず、日常の産婦人科業務が激務である中、こうした形で
 情報開示に踏み切った
奈良県立医大産婦人科教室に敬意を表したい。

公表された資料からは、38歳妊娠7ヶ月の産科未受診の妊婦さんの救急要請があった夜に、奈良県立医大産婦人科病棟では、いかにタイトな診療・処置が行われていたか、一目瞭然だ。
しかも、8/28-29の夜の当直をされた二人の先生は、一睡もしないまま、翌日の業務に就かれている。代勤先に行かれた先生は、24時間勤務だ。いかに産科の先生方が過酷な日々を送っているかが、この一夜の記録からも読み取れる。
こうした中に入ったのが、元のサイトにも赤字で示されている、中和広域救急からの電話だった。もし、中和広域救急が2:55の電話の直後にもう一度電話をかけ直していれば、事態は変わったかも知れないが、その場合は4:00に搬送された大量出血の産婦さんが助からなかったかも知れないのだ。
そして、もし、そんな不幸な事態が起きてしまったら、マスコミは
 県立医大に搬送を断られた妊婦死亡
などと、大きなニュースにして騒いだことだろう。幸いにして、こちらの大量出血の産婦さんは命を取り留めているのだが、
 産科の命のトリアージ
は、いかにぎりぎりのところで行われているかが、この記録は語っている。

これでもなおマスコミは
 奈良県立医大を責める
のか?もし
 奈良県立医大産婦人科教室の最前線で戦う医師の心を折る
ようなことがあれば
 奈良県は、日本で初めて産科が完全崩壊した自治体
になるだろう。もう一度、この件の報道に携わっている一人一人に問いたい。
 あなたたちは、奈良県の産科を自分たちのペンで完全崩壊させたいのですか
と。

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「マスコミたらい回し」とは?(その94)産経と読売は「少子化対策」の敵 社説のタイトルが「たらい回し」 子どもを持つ予定の家庭には両紙の不買を推奨 当夜、どの病院も命の戦い 目の前の患者を見殺しにして「緊急搬送」に応えろ? 

問われているのは「医師不足」と「体制の不備」だ。
起きているのは「たらい回し」ではなく、「人員不足で救急要請に応じられない、限界ぎりぎりの現場」だ。
それを見抜くことが出来ず、「ベッドが空いている」という単純な発想で、現場の医師を叩くのは、既に「言論による産科医療に対するテロ行為」である。「ベッドが空いている」のは、次に予定されている難しいお産のためかもしれない。「患者を治療するのは空きベッド」だとでも思っているのか。医療スタッフが足りなければ、いくらでもベッドは空く。

奈良大阪妊婦搬送問題があった夜、奈良県や大阪府のどの病院も深夜大変な状況にあった。最初に連絡のあった奈良県立医大は
 奈良県の基幹病院であるにもかかわらず、当直医はわずか二人
だったのだ。その二人の医師が命に関わる厳しい状況の妊産婦と赤ちゃんの懸命な治療に当たっていた。
その事実を確認もせず
 あたかも医師側に問題があった
と叩くのは
 大淀病院産婦死亡事例
でもあったことだ。いったい
 読売と産経の論説委員は、この1年、産科医療問題について、何を学んでいた
のだ。
大淀病院産婦死亡事例から1年を経過しても、奈良の産科医療が向上するどころか
 緊急搬送のシステムがズタズタ
なのは
 マスコミが大淀病院にメディアスクラムをかけて、奈良県南部の最後の砦・大淀病院の産科を潰した
からではないか。影響は大淀病院だけでなく、他の病院にも及び、現在、奈良で夜間に産科救急を取れる病院は
 昨年8月よりもひどい状況
なのだ。
 自分たちが奈良の惨状を招いておいて、そうした現場でまだ頑張って医療の前線を支える産科医を更に叩く
のか。
 これ以上、奈良県の産科医療を叩くことは、産科絶滅を意味する
ことを理解しているのか。
 奈良県の妊産婦は急変したら、死んでもいい
ということか。

これから子どもを持とうと思っているご家庭および医療関係者におかれましては、今後
 読売新聞と産経新聞の購読中止を推奨
いたします。本日の社説が
 前代未聞のひどさ
であります。各ご家庭および各医療機関の待合室・研究室・当直室などでは新聞購読をされているかと思いますが、
 毎日新聞
に加えて
 読売・産経も不買対象
とされますように。
 ただでさえ少ない産科医を更に減らすための反産科キャンペーンを張る新聞は、「子どもを持とうと思っている家庭」の敵
です。つまり
 少子化対策に敵対する新聞
なのです。
また、医療関係者におかれましては、本日の読売・産経両紙およびwebに広告を出稿している医薬品会社に抗議し、場合によっては、当該医薬品会社の製品に対する「評価」をご一考いただけますように。

救急救命には、
 命のトリアージ
がなされる。特に
 常に人員不足の産科医療
においては、
 次々と「赤ちゃんとおかあさんの二つ以上の命」が危険にさらされている状態で運ばれてくる
のだ。今回の
 奈良高槻産婦搬送問題
は、
 残念ながら赤ちゃんは胎内ですでに死亡、妊婦さんには生命の危機がなかった
ことが明らかだと思われる。しかも、
 妊娠しているかも知れない女性が下腹痛を訴えている
というのが、救急からの連絡だった。もし、
 すべての妊娠している女性の夜間の下腹痛に三次救急病院が応需する
ことになれば
 日本では瀕死の妊産婦は、たとえ入院していても、見殺しにされる
ことになる。とてもじゃないが、現在の産科にその余力はない。そうした現状を全く考慮せず、
 緊急性の低い救急搬送を先にして、命の危機に瀕している入院患者を後にしろ
といってるのが、今日の
 読売・産経の社説
だ。
あきれ果てているので、晒しておく。
読売。


妊婦たらい回し 一刻も早い産科救急の整備を(8月31日付・読売社説)

 産科の緊急医療体制の欠陥がまた、悲劇を招いた。

 奈良県の妊娠7か月の女性が大阪府の病院へ運ばれる途中、救急車内で死産した。九つの病院に受け入れを断られ1時間半も搬送先が決まらなかった。

 奈良県では昨年8月、公立病院で分娩(ぶんべん)中に意識不明になった妊婦が19病院に受け入れを拒否され、死亡している。

 妊婦のたらい回しは、首都圏をはじめ全国で起きている。今回のような例は氷山の一角ではないか。一刻も早く、妊婦や新生児の緊急搬送システムを構築し、お産の安全を確立することが必要だ。

 奈良県の妊婦は未明に出血した。通報を受けた消防は、奈良県立医大病院に受け入れを要請したが、宿直医が診察中などという理由で要請を3回断られた。

 しかし、空きベッドはあった。なぜ受け入れられなかったのか。窓口の職員と医師が十分に意思疎通できていたのかどうか。仮に医大病院が無理だったとしても、消防と協力して、別の受け入れ先を探すことができたのではないか。

 やっと40キロ離れた大阪府高槻市の病院を見つけたものの、搬送中の救急車が事故に遭い、到着は通報から3時間後になった。もっと早く搬送できていれば、胎児は助かったかもしれない。

 奈良県や大阪府は、空きベッドの有無や医師が対応可能かどうかをパソコンで確認する産科病院の相互支援ネットワークを、それぞれ設けている。

 だが、ネットワークは、病院間での搬送が前提になっていて、医師が病状を確認していないと、搬送のシステムが動き出さない。今回の妊婦のように、かかりつけの医師がなく、消防から直接要請を受ける場合は想定していなかった。

 重篤な患者については、救急車からの要請にも対応できるよう、運用を改善すべきではないか。

 奈良県は、リスクの高い妊婦や胎児を専門的に診療する「総合周産期母子医療センター」の設置も遅れている。

 厚生労働省は、今年度中に全都道府県が整備するよう求めてきたが、奈良県は医師不足から、山形、佐賀、宮崎の3県とともに来年度以降にずれ込みそうだ。こんな地域格差があってはならない。

 産科医不足は深刻だ。2004年までの10年間で7%も減り、1万人余になった。出産を扱う医療機関も05年までの12年間に1200施設が閉鎖された。

 厚労省は来年度予算の概算要求に医師不足対策費160億円を盛り込んだが、養成には時間がかかる。当面の対策として、自治体や医療機関が緊密に連携した広域的な救急体制を整備すべきだ。

(2007年8月31日1時32分 読売新聞)

産経はもっとひどい。


【主張】妊婦たらい回し また義務忘れた医師たち

 次々と病院から受け入れを断られ、たらい回しにされた奈良県の妊娠中の女性が、救急車の中で死産した。奈良県では昨年8月にも、分娩(ぶんべん)中に意識不明となった妊婦が、19カ所の病院に転院を断られ、死亡している。悲劇が再び起きたことに死亡した妊婦の夫は「この1年間、何も改善されていない。妻の死は何だったのか」と怒りをあらわにする。その通りである。「教訓が生かされてない」と批判されても仕方がない。

 女性はようやく見つかった10カ所目の大阪府高槻市の病院に向かう途中、救急車内で破水し、その直後に救急車が軽ワゴン車と衝突した。

 事故後、消防隊員が連絡すると、病院側は「処置は難しい。緊急手術も入っている」と断った。その後、大阪府内の2病院にも断られ、困った消防隊員が再び要請すると、高槻市内の病院は受け入れをOKした。結局、病院にたどり着いたのは、119番から3時間もたっていた。

 奈良県では危険な状態にあるお産の周産期医療の搬送は、健康状態を把握しているその妊婦のかかりつけ病院が県内の2病院に連絡し、それぞれが受け入れ先を探す。この仕組みだと、比較的受け入れ先が見つかりやすい。

 しかし、死産した女性はかかりつけの医者がいなかった。このため、一般の搬送の手順で消防隊が受け入れ先を探した。これが時間のかかった理由のひとつだという。

 奈良県の幹部は「かかりつけ医のいない妊婦の搬送は想定外だった。すぐに対策をとりたい」と話すが、トラブルや事故は予期せぬ中で発生するのが常である。早急に抜本的対策をとる必要があろう。

 周産期医療を扱う病院は、全国的に減少している。産婦人科医は内科医などに比べ拘束時間が長く、訴訟も多いからだ。

 妊婦のたらい回しは、奈良県だけに限った問題ではない。厚労省は産科医などの医師不足対策に本腰を入れて取り組むべきである。

 それにしても、痛みをこらえる患者をたらい回しにする行為は許されない。理由は「手術中」「ベッドがない」といろいろあるだろうが、患者を救うのが医師や病院の義務である。それを忘れてはならない。

(2007/08/31 05:02)

日本では、
 医療の現実を全く知らない論説委員達が、「机上の空論」を振りかざして、現場の医師を追い詰め、日本の医療を更に荒廃させている
のだ。その実例が今日の
 読売と産経の社説
だ。
 日本の医療報道は死んでいる
とわたしは確信した。

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「マスコミたらい回し」とは?(その93)奈良高槻妊婦搬送問題 胎児は胎内で死亡していた 何故マスコミはその点を隠そうとするのか→奈良県立医大産婦人科教室叩きには「某有名大学教授選絡み」という怪情報まで

今回の
 奈良高槻妊婦搬送問題
は、当初
0. 36歳妊娠3ヶ月の産科未受診の妊婦さんが、腹痛と出血を訴えて救急搬送を求めたが、搬送先が見つからず、高槻まで搬送される間に「破水(←妊娠三ヶ月で「破水」という言葉自体がおかしい)」、その後交通事故があり、胎児は死亡した
と伝えられていた。
ところが、現在
1. 38歳妊娠7ヶ月の産科未受診の妊婦さんが、腹痛と出血を訴えて救急搬送を求めたが、搬送先が見つからず、高槻まで搬送される間に「胎児を死産」、その後交通事故があり、死産児と共に病院に運ばれた
と報道されている。

毎日より。まず昨日の午後1時頃の記事。


奈良妊婦死産:消防と病院で連絡不備 受け入れ出来ず

 奈良県橿原市の妊婦(38)の胎児が救急搬送中に死亡した問題で、橿原消防署(中和広域消防組合)から最初に妊婦の受け入れを要請された県立医科大学付属病院(同市四条町)が、要請から約2時間のうちに、他の2人の妊婦を救急搬送で受け入れていたことが県の調べで分かった。病院に受け入れの余力がありながら、消防とのコミュニケーションの不備などで結果的にこの妊婦の受け入れが出来なかった。
 一方、大阪府警高槻署の調べで、この妊婦は妊娠24週(7カ月)で、胎児は胎内で死亡していたことが分かった。流産は22週未満で胎児が死亡する場合を指し、このケースは死産に相当する。病名は不詳。
 県によると、28日夜の同病院の産婦人科当直医は2人。1人は帝王切開手術後の患者の経過観察でつきっきりとなっていた。受け入れは、もう1人の当直医が対応した。
 消防から死産した妊婦の受け入れ要請がきた1分前の29日午前2時54分に別の妊婦が来院。通常分娩(ぶんべん)の患者で、同医大をかかりつけにしていた。このため、要請の連絡を病院の事務から受けた医師は「診察中のため後にしてほしい」と回答。事務員は「患者が入り、手術になるかもしれない」と消防に伝え、消防側は「断られた」と認識した。県の聞き取り調査に、医師は「断るつもりではなかった」と話している。
 一方、約30分後の午前3時32分。新たに同医大をかかりつけにしていた妊婦が、破水。この時点で産婦人科の病床は一つ開いていたため、入院した。さらに午前4時ごろ、近くの医院から、分娩後、大量出血した妊婦を搬送したいと要請があり、受け入れを決めた。
 この連絡の直後、死産した妊婦の受け入れ先が見つからなかった橿原消防から2度目の要請があった。事務員が「別の医院からの電話を医師につないだところ」と答えると、電話が切れた。大量出血した妊婦は午前5時ごろ医大病院に到着。産科の病床が満床だったため、他の科の病床で受け入れた。
 橿原消防からの3度目の搬送要請は、緊急度の最も高い3次救急に対応する同医大の救急救命センターに寄せられた。時刻は不明。センターの医師が症状を聞き取り、「全身状態が悪くない」と判断、2次医療機関で対応してほしいと断ったという。センターには一般病床で4床の空きがあった。
 結果的に、死産した妊婦は大阪府高槻市に搬送されることになり、その途中の午前5時9分、軽乗用車との接触事故に巻き込まれた。
【中村敦茂】

毎日新聞 2007年8月30日 13時55分

同じ記事が午後11時段階で次のように見出しが書き直されている。

奈良妊婦死産:最初要請の病院 受け入れに余力

さて、まず
 死産を緊急搬送するかどうか
が問題になる。
残念ながら、赤ちゃんはお腹の中で亡くなっていたわけで、死産児に対しては手の施しようがない。あとは
 妊婦さんの状態によって、緊急搬送するかどうか
が決まる。今回の例では、
 妊婦さんは、全身の状態がよい
と判断されたために、緊急搬送しなくても命に別状なしと現場で判断されたモノと思われる。
従って、
2. 交通事故後、処理に時間がかかって「30分ムダにした」のではなく「死産して緊急搬送の必要性が下がった」
のである。
この点を、今日以降
3. 「交通事故のあと、すぐ運べなかったのか」と報道するメディアは「悪意あるミスリード」
だ。
次に
 胎内の赤ちゃんがいつ亡くなったのか
が問題となる。もし
4. 橿原市のスーパーオークワで救急車を呼んだ段階で「すでに死産しかかっていた」
のであれば
5. 緊急搬送しても、誰も助けることが出来ない
のだ。
このあたりの情報は出てきていないのだが、
6. 妊婦さんの妊娠月数の報道が当初、「3ヶ月〜7ヶ月と混乱」していた点から、「死産児が在胎月数に比して、育ってなかった」疑問
がある。
赤ちゃんがお腹の中で育たず、亡くなっても、すぐに胎外に出てくるわけではない。
この妊婦さんは
 産科未受診で、妊娠しているかどうかも自覚してなかった
ようなので、胎児死亡の時期は特定しにくいのだが、娩出した死産児の状態を見れば、すくなくとも
 救急搬送よりかなり以前に死亡していたかどうか
は分かると思う。

つまり
7. 救急車を呼ぶ以前に、赤ちゃんはすでに胎内で死亡しており、腹痛と出血は死産児の娩出が始まったからだった
とすると、
8. 当初の「搬送が遅れたから胎児が亡くなった」という報道自体が結果的に誤報
となる。

今後、もし、この問題が報道されるとすれば
9. 急変した妊産婦の緊急搬送システムの確立とそのシステムを支える医療スタッフの充足
であって、
 今回、救急搬送に応えられなかった病院を責めるのは、はっきり言って筋違い
だ。
どの病院でも、
 赤ちゃんとお母さんの二つ(多胎ならさらに増える)以上の命を救うために、深夜二時過ぎにたくさんの医療スタッフが懸命に治療に当たっていた
のだ。
特に
 三次救急担当の筈の奈良県立医大を責める
のは、不当に近いのではないか。
当日夜の妊婦さんの状況が
11. 腹痛を感じた段階で既に胎児が死亡していたなら、妊婦さんはスーパーに買い物に行ける程度の良好な身体状態だったわけで、緊急搬送を要する、大量出血などのその他の症状がなかった
のだったなら、奈良県立医大が取るべき重篤な患者さんには該当しないだろう。
満月の夜とその前後は、経験的にお産が多いのだが、奈良県立医大産科は、この問題が起こった8/28もその翌日も、極めて難しい症例の妊産婦さんの治療が昼夜を分かたず行われている状況と聞く。
マスコミは
 単なる感情論
で、
 本来救うべき重篤な患者さんを差し置いてでも「死産児の命を救え」という誤ったキャンペーンを張っている
ように見える。
これ以上、
 奈良県の産科の砦である奈良県立医大を「犯人扱い」にするならば、本当に奈良は「産科絶滅地域」になる
ことを、マスコミは肝に銘じて欲しい。
昨夜の
 NHKニュースウォッチ9
でも
 主犯は奈良県立医大というミスリード
が見られた。なお、ある風説では
 奈良県立医大産婦人科教室関係の「良くない話」がすぐにマスコミに取り上げられるのは、某有名大学の教授選に絡んでの「情報工作」
だという、穿った見方もあるという。そうすると、NHKには
 某有名大学教授選に関連する、「奈良県立医大産婦人科教室をよく思わない勢力」からの「情報工作」
でもあるのか? ここまでくると、奇々怪々ですな。

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2007-08-30

「マスコミたらい回し」とは?(その92)奈良県立医大産婦人科教室小林浩教授単独インタビュー「受け入れは断っていません」@MBS/TBS→一部訂正あり

今回の
 奈良高槻妊婦搬送問題
では、中和地域の消防はまず奈良県立医大に連絡したが断られた、と発表している。
最初に断ったとされる奈良県立医大産婦人科教室の小林浩教授がMBSの独占インタビューに答えた。
以下は17時台のTBS/JNNのニュースとその後に放映されたMBS"VOICE"からインタビュー全体を再構成した。
(1回番組を見てメモしただけなので、間違いがあるかも知れないことをお断りしておく。現在、手元にある録画装置がすべて使えないのであしからず。)

(訂正 8/31 8:54)
奈良県立医大中和広域消防に対する電話取材。
「いま緊急オペが入ったという。それで診られないということで。直接(救急から病院との連絡を)わたしが取りました」
(訂正おわり)

奈良県立医大病院小林教授の単独インタビュー。
「断ってないんです。
救急患者を送る先生と話しているので後で連絡して欲しいと。
消防からの電話は(それから)1時間後でした。」
「救急・事務・医師と間に人が入れば、(正しい症状の)ニュアンスが伝わらないことがあります。伝言ゲームみたいになるわけです。」

「その時妊婦さんが1人入院。朝5時に出産されています。
3時20分に破水・陣痛で1人入院しています。
それから4時まで(消防から)全く連絡はありませんでした。」

小林教授が上げる、奈良の救急医療の問題点。
「奈良県の救急医療には一次・二次・三次のすみ分けがない。
こういう病気があるから二次と、振り分けするところがあればそこに運ぶ。」

MBSの結論は、救急と医療の連携不足で患者を受け入れなかった可能性があったというものだった。

げげ。
 奈良の救急には一次・二次・三次の振り分けさえされてない
のかよ。こりゃ
 ○○病院にだけは運ぶな、と救急車内で患者が懇願する
という
 奈良の噂
は、本当だな。振り分けができていれば、こんな変な噂は出ないはずなのだ。

奈良県立医大病院の受け入れ態勢については、小林教授のインタビューが出る以前に、共同が次のように伝えている。


ベッド空きも対応できず 奈良県立医大、受け入れ断る

 奈良県橿原市の妊婦(38)の受け入れ先が決まらず、搬送中の救急車が事故に遭った上、流産した問題で、最初に受け入れを要請された奈良県立医大病院に空きベッドがあったことが30日、分かった。2人の当直医は別の妊婦の診察に追われ、受け入れを断っていた

 県によると、救急隊員の最初の受け入れ要請は、29日午前2時55分。病院は1分前に別の妊婦を受け入れたため、当直医が事務員に「診察中なので後にしてほしい」と伝えた。

 事務員が隊員に「手術になるかもしれない」と答えると電話は切れたという。もう1人の当直医は手術後の妊婦の対応に追われていた。

 病院は隊員から再度要請されたが、別の妊婦が午前3時半ごろに破水して入院したため断った。5時半ごろにも分娩後に大量出血した患者を受け入れ、最終的には病院のベッド数23を超える24人を抱えていた

 病院は「ベッドが空いていたとしても医師は対応できなかった」と説明。県も「病院の対応はやむを得なかった」と話している。

2007/08/30 11:23 【共同通信】

結果的に
 満床+1のかなりしんどい病棟運営
になっているわけね、奈良県立医大。
今朝はフジテレビが執拗に奈良県立医大を叩いていたが、今回の問題は奈良県立医大の受け入れ態勢の問題というよりは
 救急医療体制を整えてない、奈良県の医療行政の根本的問題
だと思われる。一次・二次・三次の振り分けが全然出来てないのであれば、中和救急も、次々と引き受けてくれそうな病院に電話を掛けるしかないもんな。ただ、中和救急の側にも、混乱はあったと思われる。

それと、もう一つ。
 救急隊員は、「運んでいる女性が妊娠してるかどうか」の判定は出来ない
のだ。産科未受診の「妊娠してるかも知れない」女性が
 妊婦で、結果的に死産した
のは、流産して病院で医師の診察を受けてから、判明したことなのだ。
ここまでの報道では、
 あたかも「妊婦」とわかっている女性を受け入れられなかった
かのような論調だが、それは正しくない。

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「マスコミたらい回し」とは?(その91)毎日新聞奈良支局に以前勤務の元田禎記者 奈良県南部の産科を絶滅させたことには触れず「妊婦をめぐる救急体制の不備を問い続け」たと強弁

大淀病院産婦死亡事例報道では、毎日新聞奈良支局の第一報では誤報を垂れ流し、
 大淀病院にメディアスクラム
がかかった結果
 大淀病院の産科は今年3月に閉鎖、奈良県南部の産科は絶滅
した。
この事態に対して、今に至るまで毎日新聞は口をぬぐっており、責任を取ろうとはしない。

昨年のこの
 大淀病院産婦死亡事例のメディアスクラムに荷担していた元奈良支局所属の記者
が、大阪でこんな
 手前勝手な記事
を書き飛ばしている。是非名前を覚えよう。
 元田禎記者
である。


きょうの哀:大阪府高槻市の国道で29日、妊婦を搬送中の救急車と軽乗用車が…

 大阪府高槻市の国道で29日、妊婦を搬送中の救急車と軽乗用車が衝突し、胎児が死亡した事故。1時間半も受け入れ先が決まらず、同市の病院へ運ばれる途中でした。「被害者は40キロ以上も離れた奈良県橿原市の人」と聞き、夕刊担当の私は「また奈良が」と落胆しました。奈良支局にいた昨年8月、同県五條市の妊婦が、転送先が見つからず死亡。私たちは妊婦をめぐる救急体制の不備を問い続け、当時の厚労相も国会で体制確立を約束しただけに、今回の事例を「不幸な出来事」で済ませるわけにはいきません。(地方部・元田禎)

毎日新聞 2007年8月30日 大阪朝刊

そりゃそうだろうな、毎日新聞奈良支局。
 奈良県南部産科の最後の砦・大淀病院産科を閉鎖に追い込み、奈良の産科医療をここまで惨憺たるモノにした
のは
 毎日新聞奈良支局と大阪本社
だからな。
 今回の事例を「不幸な出来事」で済ませるわけにはいきません
と思っているのは、われわれ
 現在奈良に住み、家族や友人知人が妊娠の可能性のある人間
だけでなく
 奈良県の産科崩壊によって、「お産難民」になっている近畿圏のすべての妊産婦とその家族、友人知人
だからな。
 自分たちのペンが何をしたか、まったく反省もせず、むしろ「功績があったと誇らしげに書き散らす」厚顔無恥振り
は、永遠に電子媒体が記憶してくれるだろう。

ちなみに拙blogには海外の日本研究専攻のある大学からも常時アクセスがあるから、奇特なヒトが
 日本メディアが産科医療を破壊した資料
として、記事をアーカイブしてくれているかも知れない。

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「マスコミたらい回し」とは?(その90)奈良高槻妊婦搬送問題 フジ「とくダネ!」 「たらい回し」と放映中→奈良県産科の砦・奈良県立医大産科を潰す気か?

ただいま
 とくダネ!

奈良高槻妊婦搬送問題
について
 また「たらい回し」
と放映中だ。(8:34)

医療ジャーナリスト伊藤隼也が
 奈良県立医大病院を叩いている
ところだ。(8:37)
伊藤隼也が
 三時間って、日本はアフリカの奥地じゃないんですよ!こんなので僕らの命を守れるんですか
と吠えてたけど
 奈良の医療スタッフが何人いるか分かってて言ってるのか
大変疑問。

ちなみに
 妊娠を本人が気がついてなかった
という件については、「とくダネ!」はスルーしている。(8:42)

番組後半では、ずっと
 奈良県立医大のショット
を流しており
 奈良県立医大が取らなかったのが悪い
というイメージ操作は明白だ。
奈良県民として現実的な話をすると
 県立医大の産科が潰れると、奈良は産科壊滅地域になる
のである。そうした切羽詰まった状況を理解した上で、フジはこの映像を繰り返し流しているのか?
 なんで奈良でこんなことが起きる
って
 あんたたちマスコミが大淀病院にメディアスクラムかけて、大淀病院の産科を潰したから
でしょうが。こうした無責任な垂れ流し映像で
 奈良の産科医療を完膚無きまでに叩きつぶす
つもりか、フジテレビ。
あと伊藤隼也が次に「とくダネ!」に出たら、スポンサーに抗議を推奨。扇情的な批判するだけの
 医療ジャーナリスト
など、百害あって一利なしだ。いやしくも医療ジャーナリストを名乗るなら
 奈良の産科医の充足状況などデータを元にして発言しろ
と言いたい。医療ジャーナリストではない岩上安身の方がデータに基づいて奈良の産科医療の悲惨な状況をきちんと説明していたぞ。

ところで、奈良県立医大の今回の受け入れ態勢については、
 事務方と現場の連携がうまくいってなかった
可能性がある。
朝日より。


奈良県立医大、医師「断ったつもりなかった」 妊婦流産
2007年08月29日

 奈良県橿原市の妊娠24週の女性(38)が、奈良・大阪両府県の病院に相次いで受け入れを拒まれ、救急搬送中に胎児を流産した問題で、最初に受け入れを求められた同市の奈良県立医大病院の産婦人科には空きベッドがあったことが29日、分かった。別の妊婦の診察中だった当直医が「後にしてほしい」と答えたのを、事務担当者が受け入れ拒否と受け止め、救急隊に回答したという。

 また、高槻署や中和広域消防組合(橿原市)などによると、女性は搬送中の交通事故の約3分前に破水。胎児は女児で、すでに死亡した状態だった。破水前までに9病院、最終的に搬送されるまで計11病院から受け入れを断られていた。

 県などによると、県立医大病院の産婦人科には、28日夜から29日朝にかけてベテランと若手の2人の当直医がいた。同組合から同病院産婦人科に受け入れ要請があったのは29日午前2時55分。直前に、同病院で診察を受けていた女性が陣痛のために来院し、当直医の1人が対応しており、もう1人は、別の患者の手術後の経過を診ていた。

 救急からの要請を受けた事務担当者は当直医に報告。担当者は「診察中なので後にしてほしい」と回答されたため、救急に対して「お産の患者が入り、オペになるかもしれない」と答えた。

 しかし、県の聞き取りに対し、当直医は「断ったつもりではなかった」と話したという。

 この時点で、産科のベッドは1床空いていた。約40分後に同病院に通っていた別の女性が破水して入院。さらに午前5時半には、近くのクリニックから依頼された大量出血の患者を別病棟で受け入れた。


 同病院には来年度、ハイリスクの妊婦や新生児を対象にした総合周産期母子医療センターが開設される予定。

まさかと思うが
 事務が産科の救急受け入れを面倒がった
ってことはないだろうな。

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めざましテレビの「みたもんラボ」で劇場版リメーク「エヴァ」特集 このV作った奴は絶対エヴァヲタ→追記あり

朝から大笑い。
先ほどまで放映していた
 めざましテレビの「みたもんラボ」

 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』特集
だったのだが、 
 絶対にVを作った奴がエヴァヲタ
だ。その内、ニコニコ動画あたりにアップされるだろうけど。
(追記 16:18)
ニコニコ動画にアップされている分。
完全編(画質はかなり悪い)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm947918
高画質編(途中から録画 オープニング部分が欠けている)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm947329
(追記おわり)

オープニングから、エヴァのオープニングを編集してあるし、エンディングが劇場版のアレですか。音楽は全編エヴァのものを、はまるところに使ってるし。で、
 ケンドー・コバヤシはTV放映版の25/26回相当
ということでOK?

もともとオタクから金を搾り取ることで有名なガイナックスだが、エヴァはまさにドル箱。最近はパチンコにもなってるしな。

先日、BSで押井守特集をやっていたけど、押井守と一緒に仕事をしていた家人は、庵野秀明に
 バックレられた
経験がある。
 天使のたまご
のオープニングが、押井守の当初のアイデアと異なっているのは、庵野秀明が依頼された原画を出してないからだそうだ。以来、家人は庵野秀明に厳しい。貞本義行とも仕事をしたけど、こちらは当然ながら、きちんと仕事を仕上げたそうだ。
BSアニメ夜話や『うる星やつら ビューティフルドリーマー』を見ながら、
 NHKにファックスしてみようかな
といってたけど、スタジオに押井守が出てこないことがわかったので、やめたみたい。
TV版と前回の劇場版で、
 庵野秀明が広げた風呂敷をたためなかった件
については、放映や上映前から、家人はそうなることを予想していた。

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「マスコミたらい回し」とは?(その89)奈良高槻妊婦搬送問題 38歳女性は妊娠7ヶ月? 妊娠中期まで産科未受診の妊産婦の急変には救急は対応できない

一体、橿原のオークワから搬送された妊婦さんは
 妊娠3ヶ月(第一報)
 妊娠20週(毎日新聞)
 妊娠7ヶ月(読売新聞)
のいずれだったのか。情報が錯綜している。
もし、読売が書いているように
 妊娠7ヶ月(妊娠週数にすると25〜28週)
だったとすれば
 流産ではなく、死産
ということになるのだが。


妊婦死産、かかりつけ産科医なく搬送先決定遅れる

 出血などの症状を訴えた奈良県橿原市の妊娠中の女性(38)を受け入れる病院が見つからず、死産した問題で、女性にかかりつけの産科医がいなかったことがわかった。医師から要請のあった妊婦については受け入れ病院を探す仕組みがあるが、今回は、消防が各病院に直接受け入れを打診せざるを得ず、搬送先の決定に時間がかかったとみられる。奈良県は「かかりつけ医のいない妊婦の搬送は想定外」とし、制度上の不備がなかったかどうか検証する。

 奈良県によると、危険な状態にある妊婦らを対象にした周産期医療ネットワークがあり、県立医大病院などを窓口に受け入れ先を探す。新生児集中治療室などを備えた43病院がパソコン端末で空床状況などを共有する大阪府の「産婦人科診療相互援助システム(OGCS)」に協力を求める仕組みもある。しかし、原則として、かかりつけ医の要請に基づく病院間の転送に限られている。

 女性にはかかりつけ医がいなかったため、救急要請を受けた橿原市の中和広域消防組合は、こうしたシステムとは別に受け入れ先を探した。同県立医大病院に要請したが、多忙などを理由に断られ、大阪府内の各病院へ連絡。10か所目の高槻市内の病院がようやく応じた。この間、女性は救急車内で待機させられた。

 救急車は同市内で事故を起こし、病院到着は119番通報から約3時間後だった。女性は当初、妊娠3か月で事故直前に流産したとされていたが、病院の診断で妊娠7か月とわかったという。

 消防の受け入れ要請を受けたOGCS加盟の大阪市立総合医療センターは「OGCSを利用した転搬送であれば受けられると回答した」と説明している。

 この日、記者会見した奈良県健康安全局の米田雅博次長は「かかりつけ医のいない妊婦への対応策を検討していきたい」と述べた。

(2007年8月30日 読売新聞)

妊娠7ヶ月というのが本当だったら、なぜそんな遅い時期まで産科にかからなかったのかが問題となる。普通であれば、すでに産科を受診して、母子手帳の交付を受けている時期だ。38歳妊娠7ヶ月の妊婦が腹痛・出血であれば、どこの病院も、まず受け入れられるよう対応したはずだ。というよりも
 38歳の高齢妊婦はハイリスク妊婦
であり、妊娠が分かった段階で、管理が必要である。この妊婦さんは、以前にも切迫流産しているようだから、
 管理入院が必要だった妊婦である可能性が高い
のだ。しかし、実際には、伝えられているとおり
 妊娠7ヶ月になるまで、産科未受診
だった。これでは、
 十分な医療を受けられない
のである。すでに産科を受診している
 ハイリスク妊婦の出血
であれば、かかりつけ医が応分の処置をするはずだ。搬送先もこれほど時間がかからずに見つかっただろう。
ところが、今回は
 深夜に妊娠してるかどうか分からない女性が、出先のスーパーで出血を訴えた
という
 救急隊にとっても、病院側にとっても、女性の妊娠について、きわめて「不確かな情報」
しか得ていなかったのが、
 橿原から高槻まで搬送せざるを得なかった大きな要因
である。もちろん
 奈良県内や近接する大阪府など近畿圏の産科不足
は明らかなのだが、
 未受診妊産婦の急変
には、奈良でなくても、対応しきれないのが実情だろう。

一部マスコミは
 搬送先を見つけるのに時間がかかった!医療側の不備だ
と、医療や救急を叩こうとしているようだが、今回の不幸な事例について言えば、それは筋違いだ。
NHKは近鉄奈良駅前の路上で妊婦さんにインタビューしていたが、
 ちゃんと産科を受診して、妊娠管理をしている普通の妊婦さんであれば、今回のような腹痛・出血の受け入れ先は見つかる
だろう。今回のことは
 妊娠しているのに、産科にかからない妊産婦の特殊な問題
なのである。

妊娠末期まで、一度も産科にかからず、いざ出産という段になって、急に産科に来て子どもを産む例が増えている。こうした例では、
 出産費用を払わずに退院
する率が高い上に
 ただでさえ、ぎりぎりの人員で回している産科

 割り込みの形で出産する
わけで、
 きちんと産科を受診して出産に備えている産婦さんの医療を受ける権利を侵害している
だけでなく、産科医やスタッフの負担を重くしている。

奈良県がどういう調査結果を出すかわからないが、
 高リスク妊娠で産科未受診の妊産婦の急変
は、たとえ周産期医療センターを整備したとしても、とてもではないが現場は対応しきれないだろう。求められているのは
 妊産婦側のそれなりの準備とモラル
でもあるのだ。せっかく周産期医療体制を充実させても
 自分が妊娠しているかどうか分からない
のでは、どうすることもできないのだ。ましてや、38歳の妊娠は高リスク妊娠で、赤ちゃんだけでなく、母体の命に関わる事態もあり得る。

お気の毒ではあるのだが、なんともやりきれない。

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2007-08-29

「マスコミたらい回し」とは?(その88)産科医は促成栽培できる野菜じゃありません 養成に最低10年かかる産科医は絶対数不足なのにNHKニュース9で「スピード感をもって望んで欲しい」「安心して子供が産めません」と血迷ったコメント

NHKのアナウンサーの個人的事情など知らないが
 ニュースウォッチ9担当の伊東敏恵アナは子どもを産んだことがない
のか?平成8年入局なので、現役入局なら御年は今年で34歳か。女の厄年も済み、そろそろ
 出産を考える年齢
だろうと思うのだが、産科崩壊関係のニュースに対するコメントがだいたい
 「夢見る乙女」系
で、地に足がついてない。最近の女性は出産年齢が上がっているとはいえ、
 公共放送の看板アナが30歳を過ぎて「夢見る乙女」系コメントを垂れ流している
のは感心できないし、視聴者に与える害の方が大きい。そもそも恥ずかしいとは思ってないところが凄い。
今週はお休みで、代わりは
 青山祐子アナ(画像はクリックすると拡大します)
N91
だが、こちらは
 伊東敏恵アナよりさらに「夢見る乙女」系
である。青山アナの方が、伊東アナより一期上なのだが、一体どうしたことだろう。

7時のニュースに続き
 ニュースウオッチ9
でも、
 奈良県の妊婦さんが搬送中に事故にあい、流産
というニュースは大きく取り扱われた。ただし、
 扱い方に問題
がある。

このニュースには3つの側面がある。
1. 交通事故の前に女性は救急車内で流産しており、事故と流産に因果関係はないこと
2. 夜中の二時という一番搬送先が見つからない時間に、妊娠しているかどうかも自覚してなかった女性を「切迫流産か」という「知人男性の連絡」によって救急車が駆けつけたこと
3. 奈良県の産科は昨年の「大淀病院産婦死亡事例」報道のメディアスクラムによって、南部は絶滅、北部もその余波を受けて、崩壊していること
つまり
 救急搬送を受けられる県内の病院の数は、昨年8月より減っている状態
で、
 一番手薄な深夜の時間帯(しかも昨夜は満月で、経験的にお産が多いと言われる)に、「妊娠しているかどうかも不明な女性の切迫流産かも知れない出血」に対する救急要請が出た
ということなのだ。もし、この女性が、産科を受診していて、妊娠が確実な状態での「出血」ならば
3. かかりつけ医から、しかるべき医療機関への搬送依頼がなされた
だろう。したがって
4. 急変ではあるが「一般の妊産婦の急変とは別なファクターが大きい」不幸な例
なのである。きちんと産科を受診してさえいれば、恐らく、なかなか搬送先が見つからない、という事態だけは回避できたかも知れないし、少なくとも、深夜にスーパーに出かけたりしてなかったのではないかと思う。

ところが、ニュース9の伊東青山アナと柳澤キャスターの締めの言葉は
「安心して子供が産めませんね」
「(昨年も同じようなことがあったのに)スピード感をもって望んで欲しい」
という
 明後日の方向のコメント
だ。だいたい、
5. 妊娠してるかどうか分からない女性が腹痛・出血を訴えた場合、疑われるのは子宮外妊娠・流産など、いくつもの可能性が考えられ、深夜の人手の少ない病院では、対応しきれない難しい症例の可能性が高い
のだ。もし、人員が足りないのに、救急搬送を受けたら、十分な医療措置を施せないから
 結果的に見殺しにする
かも知れないのだ。
 拒否ではなく、受け入れ不能だった
ということを、なぜマスコミは理解しようとしないのか。それとも不十分な態勢で受け入れてもらって、予後が悪かったら、今度は
 医療ミス
と訴訟を煽るのか。

柳澤キャスターは
 産科医は、促成栽培の野菜よろしく、「人員配置しろ」と誰かが号令を掛ければ、簡単に「養成できて人員が足りる」
と思いこんでいるらしい。さすが
 人手がたっぷりあるNHKらしい発想
ですね。残念ながら
 産科医の半数以上はすでに50代で、あと10年もすれば、日本の産科医は激減する
のだ。しかも、
 若手医師は産科にいかない
から、どんどん産科医は減っている。このことについては、以下に。
2007-05-29 産科崩壊 「産婦人科」を標榜する36-60歳の現役医師は全国で5664人 24-35歳の若手医師は2318人(平成16年度) 全員がお産を扱うわけではない
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/05/366056642435231_f19b.html

一般に医師が一つの診療科で一人前になるためには
 最低で10年かかる
のだから、
 現在すでに不足している人員を埋める
ためには、
 これから産科志望の医学生を募っても、医学部6年その後10年の16年かかる
のだ。これを
 スピード感をもって望んで欲しい
というのは
 暴論
以外の何者でもない。それとも、柳澤キャスターは
 自分が脳外科や心臓血管外科の手術を受けるときに、「促成栽培された医師」に頼む
のだろうか?そんなに
 医師の養成は短時日に簡単にできる
のか?全くもって
 いい年をしたオトナとは思えない、浅薄な見解
としか言いようがない。これが
 NHKのニュース9キャスターの見識
なのだから、伊東青山アナが多少血迷ったことを言うのもしょうがないのだろうな。もう一度、先ほど引用した記事の数字を見て欲しい。
 全国で36-45歳のベテラン産科医師 2440人、24-35歳の若手産科医師 2318人

 5000人に満たない数
なのだ。この先生達が中心となって
 日本の年間出生数110万件前後
を扱っているのだ。

続き。
搬送された妊婦さんは、NHKのニュースによれば
 38歳
だった。


妊婦流産 受け入れ態勢が不備

大阪・高槻市で隣の奈良県から妊娠中の女性を搬送していた救急車と軽自動車が衝突する事故があり、女性は流産しました。女性は、受け入れ先の病院が見つからず、N93
救急隊が11か所目に連絡した病院に向かう途中で事故にあい、出産の受け入れ態勢の不備が浮き彫りになりました。
29日午前5時すぎ、大阪・高槻市の国道171号線の交差点で、奈良県の中和広域消防組合の救急車と軽自動車が衝突しました。救急車に乗っていた奈良県橿原市の妊娠3か月の38歳の女性は別の救急車で病院に運ばれましたが、流産が確認されました。ほかにけがをした人はいませんでした。警察などによりますと、女性は29日午前3時前、N9o
家の近くの橿原市内のスーパーで腹痛を訴え救急車を呼びました。
(以下略)
8月29日 19時7分

「橿原市のスーパー」って
 オークワ
だったのね。
しかし
 38歳で妊娠に気づかず流産
となると、大変お気の毒なのだが
 自然流産の可能性
も高い。人間に育たない胎児(先天的な問題を抱えている場合が多い)は、早期に流産することがある。もし、そうだとすると、流産を止める処置をしても、それ以上胎内で育てるのは難しかっただろう。

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TBS世界陸上の舞台裏は大混乱

いや、もう凄いの一言。
 ボランティアのシフトが出来なくなっている
 宿泊についてもオーバーブッキングが頻発、それを運営側も把握し切れてない
というのだ。
なおかつ
 自治体から集められた「ボランティア」が混乱に輪を掛けている
とか。
詳しい話は是非、GIGAZINEのこちらの記事をご一読ください。はっきり言って
 ひどすぎる
と思うな。
2007年08月29日 18時48分01秒「世界陸上」の真の舞台裏、運営がむちゃくちゃで現場は大混乱

たぶん、TBSも毎日新聞も
 現場の混乱
については、出来る限り報道しないつもりだろう。
こんなとんでもない現場で
 なんとかしようと頑張っているボランティアの方々
には、頭が下がる。彼らの苦労が報われることはあるのだろうか。

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忍び寄る鳥インフルエンザ H5N1型高病原性鳥インフルエンザのヒト→ヒト感染が確認される

新型インフルエンザ流行までに、秒読み態勢か?
ロイターより。


米研究チーム、鳥インフルエンザの人から人への感染を確認(ロイター)

 [ワシントン 28日 ロイター] 米国の研究者らは28日、4月にインドネシアで報告されたH5N1型鳥インフルエンザウイルスが、人から人へ感染したことを数理解析によって確認したと明らかにした。

 シアトルにあるフレッド・ハッチンソンがん研究所のアイラ・ロンギニ氏率いる研究チームが、医学誌「Emerging Infectious Diseases」で発表した。同チームは、病気の発生に際し、危険な伝染病や流行病が発生しているかを即座にテストするソフトウエアツールを開発したという。

 研究チームによると、昨年インドネシアのスマトラ島で家族8人が死亡した事例とトルコで8人が感染、うち4人が死亡したケースを調べたところ、スマトラの事例のみ人から人に感染した統計上の証拠が確認できたという。

 トルコの事例については「単に統計上の証拠が見つからなかっただけ」で、それが「人から人への感染が起こらなかったということにはならない」と指摘している。

 専門家らの間では、スマトラのケースは人から人への感染との見解でほぼ一致しているが、そのことを立証するさらなる材料が待ち望まれていた。

[ロイター:2007年08月29日 13時53分]

数理解析で、鳥インフルエンザのヒト→ヒト感染が実証できるとは。
北京五輪前に大流行ってシャレにならない展開になりそうな悪寒。

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わたしは大淀病院と産科医の先生を支持します

亡くなられた産婦さんには心からお悔やみを申し上げます。またご遺族にもお見舞いを申し上げます。

わたしはこの3月まで奈良県南部の産科医療を支えてきた大淀病院と産科医の先生を支持します。

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「マスコミたらい回し」とは?(その87) 毎日新聞奈良支局が県南部の産科を絶滅した奈良県で、搬送先に向かう途中の救急車が事故 妊娠三ヶ月の妊婦さんが流産→毎日新聞第一報見出しは「たらい回し」 自らの責任を棚に上げ「周産期医療の救急体制の不備」とあげつらう記事掲載

今日は
 大淀病院産婦死亡事例民事訴訟第二回弁論
の日である。
そんな日に飛び込んできたニュース。
産経より。


受け入れ難航 妊婦搬送中の救急車が事故、死産

 29日午前5時10分ごろ、大阪府高槻市富田丘町の国道171号交差点で、奈良県橿原市の女性(36)を搬送中だった救急車と、大阪府茨木市の自営業男性(51)の軽ワゴン車が衝突した。女性は妊娠3カ月で、別の救急車で午前5時50分ごろ病院へ着いたが、死産が確認された。女性らにけがはなかった。

 奈良県の中和広域消防組合によると、女性は同日午前2時45分ごろ、出血を伴う腹痛を訴え119番通報。産婦人科を探したが、奈良県では受け入れ先が見つからず、12カ所目に打診した高槻市の病院へ搬送する途中だった。

 高槻署の調べでは、救急車は赤色灯をつけて直進。青信号で交差点に進入した軽ワゴン車とぶつかった。同署は双方に落ち度のない事故で、事故と死産の関係は分からないとしている。

(2007/08/29 10:33)

(追記 13:10)上が第一報。現在はもっと長い記事になっている。


奈良から救急搬送の妊婦が流産 10病院受け入れ断る

 29日午前5時10分ごろ、大阪府高槻市富田丘町の国道171号交差点で、奈良県橿原市の妊娠3カ月の女性(36)を搬送中だった中和広域消防組合(橿原市)の救急車と、大阪府茨木市の宅配業の男性(51)運転の軽ワゴン車が衝突。女性は高槻市消防本部の救急車で約40分後、約4キロ離れた同市内の高槻病院に到着したが、流産が確認された。女性らにけがはなかった。事故と流産の因果関係は不明だという。

 女性は事故の約2時間半前の同日午前2時40分ごろに橿原市内で腹痛と出血を訴えて119番通報したが、受け入れ可能な病院が見つからず、そのまま救急車内で待機。10病院、延べ12番目に問い合わせに応じた高槻病院へ向けて出発するまで約1時間半かかっていた。通報現場から病院までは直線距離で約40キロ離れていた。

 奈良県では昨年8月、分娩(ぶんべん)中に意識不明になった高崎実香さん=当時(32)=が19病院から転院を断られた末に死亡しており、産科医療のあり方が改めて問われそうだ。

 高槻署や中和広域消防組合などによると、女性は知人男性とともに近所のスーパーで買い物をしている最中に突然、腹痛を訴え出血。同日午前2時44分、知人男性が「過去に流産している。今も妊娠しているが、切迫流産しているかもしれない」と119番した。

 女性にかかりつけの医師はなく、通報を受けた同組合が県内の空きベッド情報を確認したところ、県立医大病院(橿原市)にベッドがあったものの「手術中で対応できない」と断られたという。

 消防組合は大阪府内の病院に受け入れ要請を続けたが、難航。10病院、延べ12番目に問い合わせに答えた高槻病院に搬送することが決まった。その間、救急車はスーパーで待機。出発できたのは午前4時19分だった。

 高槻署によると、救急車は赤色灯をつけて直進、青信号で進入した軽ワゴン車と接触したという。救急隊員3人と軽ワゴン車の運転手にけがはなかった。

 妊婦の救急搬送をめぐっては、近畿2府4県と福井、三重、徳島の知事でつくる近畿ブロック知事会議が、各府県が協力して出産前後の妊婦の搬送や受け入れ体制を確保することで合意している。

(2007/08/29 10:33)

腹痛と出血を訴え、知人男性が「切迫流産か妊娠中」と危惧して通報、それを受けての救急搬送だったようなので、事故と流産の関係は不明だが、搬送先が見つからなかった妊婦さんには心からお見舞い申し上げる。おつらいこととは存じますが、一日も早く回復されますように。
スーパーで深夜に買い物というからには、妊娠に気がついてなかったのだろうと思われる。気がついてなかったから「かかりつけの産婦人科医がいない」という話になるんだろうし。(追記おわり)

奈良県南部の産科は、
 大淀病院産婦死亡事例についての毎日新聞奈良支局の「誤報垂れ流し」がきっかけとなったメディアスクラムによって絶滅
している。橿原市には奈良県立医大付属病院があるが、今回は受け入れができなかった。昨夜は満月で、経験的にお産が多いと言われている夜でもある。他の病院も似たような理由で、県内には受け入れ先がなかったのだろう。そうでなくても、奈良県内の産科の数は少なかった上に、県南部の産科絶滅で産科ドミノ倒しが起きているところだ。
搬送先が見つからなかったのは、大淀病院産婦死亡事例の後に、奈良県の産科が崩壊状態にあるからだ。産科崩壊は近畿全体および紀伊半島南部に及ぶ。

今回の赤ちゃんがどういう理由で流産する結果になったのかは不明なのだが、搬送中の救急車が事故に遭ったために、事態が明るみに出た。
これまで、
 搬送先が見つからない
という理由で、切迫流産などの処置が遅れた妊婦さんは他にもいらしたのではないか。

今回の妊婦さんが高槻まで搬送されなければならなかった原因の一端は
 毎日新聞奈良支局と大阪本社
にある。一体、どういう記事を書くか、注目している。

続き。(12:20)
毎日新聞がぬけぬけと
 周産期医療の救急体制の不備
を指摘した記事を書いている。ほお。奈良県南部の産科を絶滅させて、そうでなくても手一杯だった奈良県周産期医療の救急体制をズタズタにした責任には頬被りですか。誤報を垂れ流し、奈良県および周辺地域に「お産難民」を大量発生させた道義的責任は負わず、一切反省なしで
 行政の不備だけをあげつらう
のですか?毎日新聞には是非
 奈良県への産科医招聘基金
をつくっていただきたいと常々思っているのですがね。
(追記 13:20)それと
 妊娠三ヶ月の流産(妊娠週数に直すと9週〜12週)
であれば、
 周産期医療(妊娠22週から生後7日までが「周産期」)
ではないのですが、どうしてもそっちに話を持っていきたいのですか。
それとも
 どうせ読者は素人だから、「妊娠三ヶ月の流産」も「周産期」に入れてしまえ
と書き飛ばしたのでしょうか。(追記おわり)

で、毎日の記事だが
 第一報では「たらい回し」という間違った見出し
がついていた。大淀病院産婦死亡事例から1年以上経った今も
 受け入れ不能の回答を寄せた病院を「悪者に仕立て上げたい」
のか。
そして、記事本体だが
 なぜか通常あるはずの記者の署名がない
のだ。あとで夕刊を買って、誰が書いたか確かめようっと。まさかと思いますが
 大阪に転勤した青木絵美記者とか、誤報垂れ流しを援護した根本毅記者とか、大阪の街ネタならお任せの田辺一城記者
じゃないでしょうな。
せっかくだからweb魚拓されている第一報を上げる。


病院たらい回し:妊婦衝突事故後に流産 救急搬送中 大阪

 29日午前5時10分ごろ、大阪府高槻市富田丘町の国道171号交差点で、妊娠3カ月の女性(36)を搬送中の救急車と、茨木市の自営業の男性(51)の軽乗用車が出合い頭に接触した。けが人はなかったが、女性は搬送先の病院で胎児の死亡が確認された。また、女性は119番通報から約1時間半も受け入れ先の病院が決まらなかったことも判明。府警高槻署は、事故と流産の関連を捜査する。妊婦の搬送では、昨年8月に奈良県大淀町の病院を巡る問題をきっかけに、周産期医療の救急体制の不備が浮き彫りになった。
 調べによると、女性は同日午前2時44分ごろ、「下腹部が痛い」と同居の男性を介して119番通報した。女性が妊娠していたため、奈良県の橿原消防署(中和広域消防組合)の救急隊員は同県立医科大に受け入れを要請したが、「手術中のため不可能」と回答された。このため、同消防署は大阪府内の産婦人科など要請したがいずれも「処置中」などを理由に断られ、延べ12件目の高槻市内の病院に決まったのは同4時19分だった。
 同消防署によると、女性は搬送中の午前5時ごろ、救急車内で破水を起し、その約10分後に事故に巻き込まれた。病院に搬送されたのは同5時47分だった。
 同消防組合は「事故による容態の変化は見られなかった。流産との関連は警察の捜査に委ねたい」と話している。
 昨年8月、大淀町立大淀病院で、分娩中に意識不明になった妊婦が転送を同県と大阪府内の19病院に断られた末、約60キロ離れた国立循環器病センター(大阪府吹田市)に運ばれ、約1週間後に死亡した。これを受け、国は今年度中に、総合周産期母子医療センターを整備することとしていたが、奈良県など4県で困難な状況に陥っている。
 奈良県では、緊急に高度な治療を要する妊婦を県外の病院に転送する比率が、04年で約37%に上り、全国最悪のレベルだった。母体・胎児の集中治療管理室(MFICU)を備えている病院も、県立医科大学付属病院(橿原市)と県立奈良病院(奈良市)の2カ所だけだった。
 この問題を受け、奈良は未整備だった「総合周産期母子医療センター」を来年5月に設置し、母体や新生児の救急搬送に対応する予定だった。
毎日新聞 2007年8月29日 11時48分

なお現在は次のように見出しを付け替えている。
救急車事故:搬送中の妊婦流産 大阪

ほお。
 一連の「大淀病院産婦死亡事例」報道によって、奈良県の遅れていた「周産期医療の救急体制整備」を促したのは毎日新聞
とか、やくたいもないことを書き飛ばしていた大阪本社らしい、
 言質を取られまいとする記事
ですね。
何故、奈良県内では現在も受け入れが出来ないのか。
何故、奈良県には必要な数を満たすだけの産科医が新たに赴任してこないのか。
その原因をよく考えていただきたいモノです。少なくとも後者に関しては
 毎日新聞の「誤報垂れ流し」がもたらしたメディアスクラム
を目の当たりにした全国の産科医に
 奈良は産科医が新たに赴任すべき土地ではない
と強く印象づけた結果だと思っております。

更に続き。
朝日の記事はこんな感じ。

続きを読む "「マスコミたらい回し」とは?(その87) 毎日新聞奈良支局が県南部の産科を絶滅した奈良県で、搬送先に向かう途中の救急車が事故 妊娠三ヶ月の妊婦さんが流産→毎日新聞第一報見出しは「たらい回し」 自らの責任を棚に上げ「周産期医療の救急体制の不備」とあげつらう記事掲載"

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2007-08-28

立川署巡査長ストーキング射殺事件 警官が業務用の拳銃を用いて殺人(その4)警視庁のサイトに事件発覚後8日も経ってやっと「お詫び」掲載

さすがは
 選挙で歴史的惨敗を喫しても、責任者である首相が辞めない「美しい国」の首都の「警視庁」
だ。
 ストーキングを繰り返し、女性の家の鍵を盗んで勤務中に押し入り、貸与されている拳銃で武器を持たない女性を射殺して、友野容疑者(巡査長)が自殺した事件
について、
 事件発覚後、8日も経ってからやっと「お詫び」
だ。信じられませんね。


職員によるけん銃使用殺人及び自殺事案についてのお詫び

 平成19年8月20日、当庁職員が職務上貸与されているけん銃を使用し、知人の女性を殺害した後、自殺するという極めて重大な事案が発生しました。

 国民の生命、身体、財産を守るべき警察官が、貸与されているけん銃を使用して、このような事案を惹起させたことは極めて遺憾であり、亡くなられた女性のご冥福をお祈りいたしますとともに、ご遺族の方々及び国民、都民の皆様に深くお詫び申し上げます。

 警視庁といたしましては、国民の皆様の不安を解消し、信頼を回復するために、今後、事実関係の解明や再発防止に全力を挙げて取り組んでまいります。

平成19年8月28日
警  視  庁

本当だな、警視庁。
 「死人に口なし」とばかりに、「被害者に不利な情報をほじくり出し、少しでも加害者に同情を集めるような卑劣きわまりない情報操作」は一切しない
のだな。
で、
 警視総監は辞任するのかしないのか
どっち?

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エビちゃん系車内販売のおねえさん@のぞみ35号 8/27

昨日、品川から乗ったのぞみ35号博多行きに
 エビちゃん系車内販売のおねえさん
がいて、商売繁盛していた。
車内販売のおねえさんには、時々、すごい美人がいたりするが、昨日のエビちゃん系のおねえさんは
 派手目だけどかわいい系
だった。販売員の鍵は
 声の質
なのだが、
 客を安心させる、いい声の持ち主
で、なにより
 接客態度が明るい
のが◎。
 客にイヤな感じを与えず、さわやかに応対できる
ので、売り上げも伸びていた模様だ。
たまたまカートにない商品を頼んだら、連結部にいた他の販売員のおねえさんに聞いて、そのおねえさんが持っていたので、すぐに戻ってきて商品を渡してくれた。こうした気働きの良さというのも、車内販売では重要だ。
販売中は、車内にさりげなく視線を投げて、用事のありそうな席をめざとくチェックしていた。

名古屋を過ぎたらいなかった。どこまでの担当だったのかな。

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立川署巡査長ストーキング射殺事件 警官が業務用の拳銃を用いて殺人(その3)12万7000円でヴィトンのバッグが買えるって本当か毎日と東京新聞

立川署の巡査長だった友野容疑者が、勤務時間中に貸与されている拳銃を用い女性を射殺した事件だが、
 12万7000円相当のヴィトンの商品2点をプレゼント
というのが、これまでの報道だった。
izaより。


「拒絶メール」でキレた? 女性射殺の巡査長

08/24 23:36
(略)
 捜査本部が解析したメールから、巡査長は2月上旬、勤務中に制服姿のままでパトカーに佐藤さんを乗せて自宅に送ったほか、勤務中に何度も佐藤さんのアパートを訪れていた可能性が高い。

 佐藤さんの勤務する飲食店へも通いつめた。カード決済によるものだけで、11月16日~7月6日までの間に20回で計63万円を支払っていたことが判明。平成16年9月の異動の際に申告した数百万円の貯蓄も使い果たし、口座には約22万円が残るのみで、カードローンも48万円あった。

 昨年11月にルイ・ヴィトンの商品2点(計12万7000円相当)を、6月中旬に高級果実を佐藤さんにプレゼントした。
(以下略)

高級果実って
 さくらんぼ
のことで、
 小包で送った
そうだから、
 高級青果店から直送ではない、「せこい」プレゼント
とおぼしい。
で、問題のヴィトンだが
 12万7000円で2点
って、どう考えても
 ヴィトンの小物
しか買えないんだけど、毎日と東京新聞は
 バッグを贈った
と書いている。
毎日より。


<射殺警官>興信所に女性の身辺調査依頼 交遊関係も探る
8月24日3時1分配信

(略)
 ただ、佐藤さんの自宅をどのようにして知ったかは分かっておらず、捜査本部は警察官の身分や権限を悪用したことがなかったか調べている。
 また、友野巡査長が06年11月〜07年7月、佐藤さんの勤務していたキャバレーに少なくとも約63万円をカードで支払っていたことも判明。06年11月には佐藤さんに12万7000円で購入した高級ブランド「ルイ・ヴィトン」のバッグをプレゼントしていたほか、07年6月には佐藤さんの自宅にサクランボ300グラムを小包で送っていた。
(以下略)

8/27付東京新聞は毎日の記事の内容そのまま。毎日が8/24の記事だから
 警視庁の発表をそのまま垂れ流しているだけ
だろう。


女性射殺自殺事件 職場でも地元でも孤立

2007年8月27日 夕刊

(略)
 今年になって、一晩で数万円はかかる同店に頻繁に顔をだすようになる。佐藤さんにブランド物のバッグや高級果物も贈った。
(以下略)

この店、すなわち
 立川ハリウッド
には
 警察関係者優待料金があった
とされるし
 一晩数万
というのは誇張だ。その点については以下に。
2007-08-27 立川署巡査長ストーキング射殺事件 警官が業務用の拳銃を用いて殺人(その2) 事件後5日経って「友野容疑者(巡査長)が殺害された女性の部屋の鍵を所持」と発表→鍵は被害者から盗んだ物か 権力の空白期に見る警察記者クラブの腐敗
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/08/2_5_1c26.html

毎日の記事にあるような
 2006年11月〜2007年7月の8ヶ月で63万円カード払い
が正しいなら、
 月平均8万円弱の支払い
で、
 立川ハリウッドに通い詰めてた割には、金は使ってない客
である。
 2時間のお得な料金が16800円
という店で
 月の支払いが8万円いかない
のだから、たいした客ではない。

で、毎日のいう「ヴィトンのバッグ」や東京新聞の
 高級ブランドバッグ
というのは、izaの上記記事にある
 12万7000円のヴィトンの商品2点
以外に、何か贈ったってことか?それとも
 12万7000円のヴィトン=バッグを含む2点
ということか?

さくらんぼを小包で送るようなケチな男が
 ヴィトンのブティックで正価で買い物
をしたとも思えず、おそらくは
 よくて並行輸入品、場合によっては質流れ、さらに場合によってはパチモノをつかまされた可能性もある
わけなのだが、腑に落ちない。それとも
 うんと安い、ヴィトンのロゴさえついていればいい、大人の女性が持つには適さないバッグを贈った
ってことか?

もうね
 ヴィトンのバッグに12万7000円も使った
みたいな書かれ方をすると
 書いた記者は、一度も彼女に高価な贈り物をしたことがないのだな
と思っちゃうよね。きっと死ぬまで
 エルメスのバーキン
などという単語とは縁がないのだろう。たぶん
Cctこのタダのビニールのバッグが
 店によっては15万以上する
という話も理解できないだろうな。

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蜂蜜パニック勃発!(その5)蜜蜂のエサの「甘味料」が反応? 花の蜜が原料じゃない「純粋蜂蜜」の言い訳 

2007-05-14
蜂蜜パニック勃発! 日本でもニセの「純粋蜂蜜」が二割も 業界の隠蔽に公取委乗り出す→中国国内の蜂蜜は2/3がニセモノ、日本は中国の生産量の17.6%(1/6強)を輸入している勘定だが、その全部が「ホンモノの蜂蜜」の筈がないだろう!
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/05/post_ea9e.html
2007-05-15
蜂蜜パニック勃発!(その2) 「健康食品蜂蜜」のまやかし 蜂蜜の薬効成分のない「精製蜂蜜」が日本の蜂蜜の9割を占める「中国産蜂蜜」の正体
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/05/2_9_e7f9.html
蜂蜜パニック勃発!(その3) 蜂蜜の公正マークは1枚4円
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/05/3_ee01.html
蜂蜜パニック勃発!(その4) マスコミはどこまで「蜂蜜問題」を報道できるか
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/05/4_4293.html
の続き。
5/14に発覚した
 純粋蜂蜜に「人工甘味料」混入問題
は、
 蜜蜂のエサに「人工甘味料」を入れていた
という線で決着。要するに
 花の蜜を集めた蜂ではなく、「人工甘味料」入りエサで飼育されている蜜蜂から「エサから作られた蜂蜜」を取っていた
ってことですね?しかも
 中国産蜂蜜を原料とする「精製蜂蜜」問題には触れない
という、当初の予想通りの幕引き。今後
 蜂蜜
と名の付く物は、よほど信用のおけるところで買うしかないですね。
朝日より。


人工甘味料の原因は「ハ