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2007-09-11

「マスコミたらい回し」とは?(その108)「医は仁術」の紀伊民報、訂正記事を載せる

2007-09-08 産科崩壊 「緊急搬送されてきた産科未受診の妊娠30週の早産」を受け入れたら、「堕ろせ」と罵倒され、治療費を踏み倒された上に、子どもを捨てて逃げました→加筆あり
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/09/30_c94e.html
の後半に書いた
 紀伊民報の社説「『医は仁術」を忘れたか」
についての続報。
抗議文が寄せられ、(香)氏は見解を改めた模様。
紀伊民報9/11付社説より。


9月11日(火) 「産科医の過重労働」

 奈良県で妊婦の転送先が決まらず死産した問題を、先日小欄が取り上げたことで、医療関係者などから抗議のメールが数通、届いた。

 ▽38歳の東京都の男性からは、産科医の過重労働や奈良県の医療行政の怠慢を、小欄が見過ごしているという指摘である。状況はこうだと、毎日新聞に掲載された中村秀明記者の記事「医師は疲れ果てている」を紹介していた。

 ▽少し長いが要約する。「(救急搬送中の妊婦が死産した)あの夜、奈良県立医大で当直医2人が詰める産科病棟の状況。午後11時、14時間に及ぶ手術が終わり30分後に別の人の緊急帝王切開手術。次に陣痛の急患が入院。このとき救急隊からの電話。お産の診療中で後にしてほしいと当直医は答えた。そのあと緊急入院2人の治療。入院してきた急患の出産に立ち会う。一睡もできず午前8時半に当直を終えた」

 ▽山形市の男性医師47歳からは「日本の産科医療崩壊は人災です。国会議員がしっかりしなければどうしようもありません。医は仁術かもしれませんが、その崇高(すうこう)な精神は司法界をはじめ、その他の外野がすべて奪い去りました」という意見。産科医が患者を助けられないと、福島県のように不当逮捕か不当起訴される、と訴えている。

 ▽こういう指摘を受けると、過酷な勤務医の実態と、医療行政の怠慢が「医は仁術」以前の問題として見えてくる。問題の根は深い。(香)

和歌山でも産科の先生は疲弊されているはず。新宮に産科の先生が半年だけ派遣されてきたなど、和歌山の産科でも抱える問題がいくつもある。
是非、地域に根ざす報道機関として、足下の事実についても、目を向けていただきたいモノである。

和歌山の産科のしんどい状況については以下に。
2007-04-30 「マスコミたらい回し」とは?(その47) 「看護記録」だけで医療記事が書けると判断したのは毎日新聞奈良支局か? 信じられない初期取材のミステーク 大淀病院産科休止の煽りで、周産期医療を担ってきた新宮市立医療センターは産科休止 紀伊半島南部の産科はほぼ壊滅しかかる
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/04/47_c32d.html
2007-07-02 「マスコミたらい回し」とは?(その83) 奈良県南部の産科を崩壊させ、「お産難民」が和歌山に向かう原因を作った毎日新聞 知らぬ顔で、奈良県南部の「お産難民」受け入れ先の「新宮市立医療センターの産科医不足」を記事に
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/07/83_5f35.html

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コメント

紀伊民報のサイトを見ていたら、南和歌山医療センター(元・国立南和歌山)の産婦人科は徳島大学から派遣されていたようですね。それが引き揚げられて、医師は紀南病院(田辺市、同名の病院が三重県にもあります)に集約されたのですが、南和歌山の助産師さんたちが取り残されて・・・助産師外来を始めました。「ある産婦人科医のひとりごと」では山崎先生は、これに批判的で、南和歌山の中井國雄院長が直接本名で考えを書き込んでいました。こう言う議論を地元のマスコミが先導して欲しいですね。例えば「丹波未来新聞」のように・・・

投稿: Nebula202 | 2007-09-11 13:24

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