産科崩壊 体外受精の最大の原因は「クラミジア感染による卵管癒着」でなんと40%程度にのぼる 援助交際世代が母になる時期の今、10代からのコンドームなしの安易なセックスが現在の「出産適齢期の若い女性の不妊症」をもたらしている
今週号の『週刊文春』には
最新の不妊治療
として
自治医大付属病院生殖医学センターの柴原浩章教授が取材に答えている。ここで、次のような驚くべき発言があった。
ちなみに、体外受精を要する最大の原因(40%程度)はクラミジア感染症による両方の卵管癒着。人間という種を滅ぼしかねない勢いです。性感染症の一つのクラミジアは、無症状のまま進行し、気づかぬうちに不妊をもたらします。カップルで検査し、治療するのが大事です。
クラミジア感染による不妊症が若年女性の不妊原因になることは、以前から予想されていたが、それがいま現実のものになっている。
拙blogでもクラミジア感染については、以前からその危険性と早期に治療すれば完全治癒することを訴えてきた。
2004-06-14 少子化のもう一つの原因
http://d.hatena.ne.jp/iori3/20040614/p4
2005-08-07 在中国の日本人駐在員、HIVに感染して帰国 妊娠中の妻にクラミジアをうつす夫もいる駐在員の風俗遊び
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2005/08/hiv_c584.html
2006-08-20 クラミジアによる不妊症 「僕が初めての男性だと言っていた妻だったのに」
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2006/08/post_db96.html
高齢(35歳以上)になってから、妊娠を望んでも、人間は生物である以上、すでに母体としては生物学的に老齢にさしかかっているから、不妊治療が成功するとは限らない。
一方で、普通なら、問題なく妊娠できるはずの妊娠適齢期の若い女性が、10代〜20代の
コンドームなしでの安易なセックスによってクラミジアに感染して不妊症になっている
のだ。現在25〜29歳の女性は、10年前は中高生で、
援助交際ブーム
だった。自分の性を大人に売り、その代償がクラミジア感染だった場合もあるだろう。また、援助交際に至らないまでも、伝言ダイヤルなどで安易にセックスの相手を求めて、知らないうちにクラミジアに感染していた場合もあるだろう。性体験のある女子高生のクラミジア感染率は、年々増加しており、
若年女性のクラミジア感染による深刻な不妊症
は、今後も増える可能性が高い。ということは
少子化でそうでなくても少なくなっているこれから母親になる若い女性の不妊率が高くなる
のだ。
もう、厚労省と文科省は、
過剰な性教育は寝た子を起こす
などと暢気なことを言っている場合ではない。いまや、小学生が妊娠する時代なのだ。
生理が始まったら、妊娠する
のを前提に、
将来、母親になりたいと思ったときに後悔しないための「プレママ教育」
を、早期から始めるべきだ。
1. セックスする時は「コンドーム」を正しく使う
2. 一度でもセックスしたら、性感染症に感染する可能性があることを認識し、定期的なチェックを受ける
3. 特に10代女性は、クラミジアやHIVに感染しやすい、解剖学的特徴があるので、知識の普及だけでなく、場合によっては親に知られずに、産婦人科を受診できるシステムを確立する
以上が、火急に取るべき対策ではないか。
成人がクラミジア感染するのは、自己責任だが、10代の少女が、無知と無理解のために、むざむざと自分の身体を性感染症にむしばまれ、妊娠の機会を失うだけでなく、子宮頸ガンなど重大な疾病を招くのを座視していてはならないだろう。
少女の将来は、守らなければならない。
大人になってから「産まない選択」をするのは自由だけれども、少女が「産めない状態」になる危険性を軽減するのは、社会が解決すべき問題だ。少女がクラミジアに感染する原因を作っているのは、明らかに大人達だ。
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コメント
子宮頸部がんは、HPVの持続感染というのがほぼ定説で、成人女性の4~5割は生涯のうちで感染すると言われています ここHPVも90%以上が持続感染せず、自然消滅することが多いことからスクリーニングには使えませんが、アメリカでは未成年者へのワクチン接種も始まったみたいです(性感染症であることは間違いないようです)
http://orangeclover.org/
で、教育の中で気をつけないといけないのは、性感染症以外にも不妊の原因がありますので、生理=子供が産める という固定観念を付けないように気をつける必要があります
プレママ教育も、固定観念になる前の中学生の時に行うべきと考えますが、小学生にはさすがに無理があるのかなと・・・未成年はセックスしないようにと教育するのが最善かな?
最近は、梅毒とかも増えてきているので要注意ですが・・・診れる皮膚科も少ないので、気をつけるしかないですね~
投稿: tune | 2007-10-26 23:41