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2007-11-27

首都圏医療崩壊 これから明らかになる医師不足

首都圏の医療崩壊が、明らかになるのは、これからだ。
まだ、おおっぴらに
 首都圏の医療が危機的状況にある
とはマスコミは報道していないが、この数字を見ると、そうした報道が始まる日は近いと思われる。
朝日より。


「東京圏」への人口流入加速、バブル期並み超過 総務省
2007年11月26日19時45分

 移り住んできた人が転出した人よりどれだけ多いかを示す「転入超過数」が、東京都は今年1〜10月の合計で9万348人になり、昨年1年間(9万79人)を上回ったことが26日、総務省統計局のまとめでわかった。埼玉、千葉、神奈川各県を加えた「東京圏」の超過数はバブル期並みで、首都圏への人口集中が加速している。

 三大都市圏別にみると1〜10月の東京圏の超過数は14万7962人。名古屋圏(愛知、岐阜、三重各県)は1万6123人、大阪圏(大阪、京都、兵庫、奈良各府県)はマイナス1万3680人だった。

 東京圏の超過数は94、95両年にマイナスに落ち込んだが、昨年は13万人を超え、88年と同水準に戻った。ただ、バブル期は東京都が毎年5万〜7万人超のマイナスで、他3県の人口流入が著しかったのに対し、近年は東京都の転入超過が目立っている。

人口の転入超過が起きているということは
 医療サービスへの需要も伸びる
ということと同義だろう。しかし、
 転入超過に見合うだけ、医療機関が増えたり、医師数が増加しているか
というと、これは疑問である。

すでに、拙blogでは何度も書いていることだが
 神奈川県では、産科医療が崩壊しつつある
状態だ。また、埼玉県では
 救急医療が手薄になっている
ことをNHKが報じている。


救急搬送 受け入れ困難が急増

医師不足が深刻化する中、埼玉県内の救急搬送のうち、消防が5回以上要請しなければ病院に受け入れられなかったケースが去年より40%以上増え、なかには35回も要請したケースがあったことが県の調査でわかりました。
この調査は、埼玉県が救急搬送の実態を把握しようと、おととしから毎年7月と8月を対象に行っています。それによりますと、県内の救急搬送の件数は、7月と8月あわせて4万3000件前後で推移していますが、受け入れ先が決まるまでに消防が病院に5回以上要請したケースは、ことしは1409件と去年より43%増え、おととしの3.5倍に上りました。このなかには20回以上要請したケースが22件あり、このうち2件は35回要請してようやく受け入れ先が決まりました。受け入れに30分以上かかったケースは750件と、去年より39%増え、このうち川口市に住む呼吸器系の病気の70代の男性は3時間半以上かかりました。要請を断った理由としては、「診療科目が専門外」や「手術や患者の対応中」などがあげられました。埼玉県は、医師不足などが原因で医療機関の受け入れ態勢が十分でないことが浮き彫りになったとして、態勢の整備や救急搬送の方法について検討を急ぐことになりました。

11月27日 6時44分

埼玉は、首都圏では医療機関の数で、しんどいところだが、救急搬送の難しさを見ても、状況が年々悪化しているようだ。
医療が手薄になった地域、神奈川や埼玉などからの救急搬送は、比較的医療機関が多いと思われている東京都でも受け入れる。結果的に現場は負担過重となり、救急医療は更に切迫していくことになる。

昨日、夕方6時からのNHKの首都圏ローカルニュースでは、
 越境出産
を取り上げた。実際の放映は見ていないのだが、掲示板の書き込みなどから再現すると
 山梨県で産科が崩壊、妊産婦が東京都八王子市に大量に流入して、地域の医療を圧迫している
という内容だった模様だ。
ところが、山梨からの妊産婦の受け入れ先の一つである東京医科大学八王子医療センターは、昨年から、分娩制限を掛けている。


急 告 (産婦人科診療について)

  最近、周辺地域の病院で相次いで産婦人科が診療閉鎖となり、当院でも通常の診療が困難となってまいりました。つきましては初診の患者様は八王子医療センター産婦人科宛の紹介状をお持ちの方のみの診察とさせていただきます。

  また、分娩の予約に関しましてはお受けする分娩数に限りがございますので、紹介状をお持ちの方でもお断りすることがございますのでご承知ください。

  より良い診療をさせていただくため、まことに勝手ではございますが、ご協力のほどお願い申し上げます。

東京医科大学八王子医療センター
センター長

● 産科・婦人科 インフォメーション ←(診療科案内) 産科・婦人科のページが開きます。

分娩予約状況など、最新の情報がご覧いただけます。

急 告

東京医科大学八王子医療センターで分娩(お産)をなさる方へ

  当センターでは今まで新生児(お産で生まれた赤ちゃん)は小児科の医師が診察していましたが、諸般の事情により小児科が新生児医療から撤退することになりました。今後は産婦人科の医師が新生児を診察することになります。

  このため、出産後に新生児に異常が発生した時は当センターにて入院治療することは難しく、他の入院可能な施設に搬送される可能性があります。

  当センターにて分娩を希望される方は以上のことをよくご理解いただいた上で受診される様お願いいたします。

東京医科大学八王子医療センター
センター長



ちなみに、分娩予約状況は、次のようになっている。

● インフォメーション ●

※2008年3月分までの分娩予約は締め切りました。 (2007.11.15現在)

来年3月分までの分娩予約は11月15日で締め切られているから、今の段階では妊娠24週までは予約が入るペースだが、来年4月から山梨ではお産の出来る病院が減るから、更に予約ペースが上がるのではないかと思う。
八王子医療センターは、病院のアナウンスにあるように
1. 初診はセンター宛紹介状持参の妊婦のみで、分娩制限を設けている
2. 小児科は新生児医療から撤退済み
だ。つまり
 赤ちゃんに何らかのトラブルがあった場合、NICU搬送が必要な医療機関
ということになる。山梨から越境して、八王子医療センターでお産をしても、赤ちゃんに何かあったら、ここからさらにしかるべき治療を受けられる医療機関へ搬送されるのである。新生児の長距離搬送は、最近珍しくはないけれども、越境出産だからと言って、十分な医療が越境先の医療機関で保証されているわけではないのは、東京都内であっても、同様である。
 東京へ行けば、何もかも解決
なんて、簡単な話ではない。
実際、山梨の産科不足は深刻だ。読売より。


お産難民のゆくえ:求められる「助産師」像/上 分娩体制崩壊の危機 /山梨

 ◇産婦人科医の確保に限界

 全国的に産婦人科医不足が進み、県内でも分娩(ぶんべん)できる医療機関が激減する中、妊婦が安心して身近な施設で出産できない「お産難民」が現実になりつつある。県は医師確保に奔走する一方、助産師の存在に着目し、妊婦の健診を行う「助産師外来」の検討に入った。ただ、県内の医療機関における助産師の充足率は全国最低レベルという問題を抱える。助産師はお産難民を救えるのか--。可能性を探った。【吉見裕都】

 県東部で唯一出産ができる都留市立病院(都留市)の関係者らが10月中旬、市民約2万人の署名を携えて山梨大医学部付属病院(中央市)の星和彦病院長を訪れた。きっかけは、都留病院の産婦人科に医師を派遣している付属病院が示した08年4月からの引き揚げ方針。付属病院の医師不足が理由だが、都留病院は同3月から分娩中止に追い込まれるため、関係者が医師の派遣継続を付属病院に訴えた。

 集まった署名は、約1カ月で18歳以上の市民の9割近く。短期間での盛り上がりに、市議会の藤江厚夫議長は語気を強めた。「市民も切羽詰まっている証拠だ」

 同様の理由で、9月末で分娩を取りやめた甲州市の塩山市民病院でも、医師の派遣継続を求めて約7万7000人が署名した。

 30年にわたり甲府市下石田2で開業している「杉田産婦人科医院」(杉田茂仁院長)も、10月から分娩を取りやめた。1人で対応してきた杉田院長(70)は「365日24時間働き、人間的な生活はできないと覚悟してきたが、年齢的に厳しくなった」と話す。長男(40)は千葉の病院で産婦人科医として勤務するが、「医師1人の開業は安全面で懸念を持っているようだ」とした。

 県内の分娩可能な医療機関はここ10年で半数以下の17カ所に減少。うち9カ所が甲府市内に集中している。

  ×  ×  ×

 困窮の度合いを増すお産現場の改善に向け、分娩場所の拠点化や医師の集約化が議論に上っている。国立病院機構甲府病院の外科系診療部長で産婦人科医の深田幸仁医師(44)は「若い医師が安全に安心して働ける勤務環境を整えないと産婦人科医は増えない」と訴え、この動きを支持する。

 受け入れ病院が決まるまでの照会件数は、消防庁によると、県内は04年のゼロから06年は▽1回1件▽3回2件▽5回1件--と急増した。集約化により、既に分娩場所のない峡南地域など都市部以外の妊婦に、さらなる長距離移動を強いることにつながりかねないとの指摘もある。

 県産婦人科医会の武者吉英会長は「2、3年後には県内の分娩体制が崩壊する恐れがある」と警鐘を鳴らす。県は、県内で医師として働くことを条件にした奨学金制度の導入などに着手したが、限られた産婦人科希望の学生を全国で奪い合う構図に「限界がある」との声も漏れる。
(以下略)

山梨から妊産婦が流入する三多摩地域だって、医療資源が潤沢にあるわけではないだろう。今は持ちこたえているにしても、いったんバランスが崩れたら、東京西部からの産科崩壊は、二十三区内に影響を及ぼすことになる。

首都圏の人口流入が続く限り、医療資源の限界は日に日に近づく。勤務状況の悪化が、医師を前線から立ち去らせ、医師の不足や欠員によって医療サービスの質は低下し、更に医療機関が診療を縮小したり、休止したり、病院そのものがなくなったりする悪循環が止まらない。
今の首都圏の救急医療は
 医師の献身的な善意によって支えられている
のである。そして、このままでは、早晩、限界を迎えるだろう。

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コメント

三多摩地域のものですけど、むしろもうやばい状態ですね。
三多摩から八王子小児病院に送る新生児だって、少なくないですし、その八王子も清瀬小児病院と平成21年に、府中に統合されます。
 統合後病床は増えるというけども、山梨からも三多摩からも、神奈川からも流れ込むことになるでしょうから、きっと新生児医療環境は悪化するでしょう。
 いまでさえ、母胎搬送に20件電話掛けて断られたとか産科が言っていましたから。
 東京の西半分も、確実に悪化していますね。

投稿: ドロッポ小児科 | 2007-11-28 11:56

3時間半 病院の空き待ちができるんなら、救急車を呼ばなくても良さそうな気がしなくもないんですが。
「むやみに救急車を呼ばないで」って言うCMは、もしかして都内限定ですか?

投稿: 泥曰 | 2007-11-28 20:34

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