「傾国の美女」中国高官から汚職のおこぼれを頂戴する
「日本の警察はチョロい。泣けば許してくれる」
とある外国人女性がけろっとした顔で言いはなったのを聞いたことがある。たどたどしい日本語が、より効果的なのだとか。この女性は美しい容貌の持ち主だった。
政府高官はオンナに弱い。
権力闘争に勝って、それなりの地位を得ていく間に、平場の戦いでは得られない女性にアプローチする機会が出てくる。中にはコンプレックスをバネに、権力闘争を戦い抜いている場合もあるわけで、そういうヒトは、女嫌いでない限り、恐らくオンナにかなり弱い。
某官公庁で結構エラくなっている、高校の同級生の写真を見たとき、
こいつでもオンナにやられることがあるのか
と愕然とした。たまたま公的な行事で撮られた写真で、女の子の挨拶を受けているところだったのだが、その笑顔がいけない。10代の頃は真面目な男だったんだけど、歳月と地位は男を変えるようだ。本人はひょっとしたら気づいてないのかも知れないが、見るヒトが見ると、どこが弱点かありありと分かる写真だった。そうか、こいつはこのタイプをぶつけるといいのか、と。接待要員にそのタイプがいるかどうか知らないが、折衝の相手が人材豊富な中国の人間だったら、あっという間に10人くらい、彼の好みのタイプの美女を揃えて、こう言うだろう。
どの女性がよろしいですか
と。
で、当然のように
美男美女の宝庫
である中国では、数千年の昔から
美男美女が国を傾ける
話は枚挙にいとまがない。
その伝統は、人民中国でも変わらないらしい。
産経より。
中国汚職高官の背後に“共通の愛人” 「きりっとした顔立ち、スタイル抜群」2007.12.7 09:56
【北京=野口東秀】腐敗が蔓延(まんえん)する中国で、汚職などで失脚した高官に“共通の愛人”といわれる1人の女性の影が見え隠れしている。
中国誌「財経」などによると、この女性は李薇と名乗り、1963年9月生まれで雲南省出身。「きりっとした顔立ちで目が大きく、スタイル抜群、上品な立ち振る舞い」で高官を虜(とりこ)にしたという。
北京で、アジア最大の製油企業、中国石油化工(シノペック)の陳同海・前会長と親密な関係となった。シノペック関連の石油備蓄基地や製油所が山東省青島市にある関係から同市トップだった杜世成・前党委書記を紹介され、深い関係になり、青島市の不動産業界などに食い込んでいったようだ。
李はこの2人だけでなく、何人もの高官と関係を持っていた疑いがあり、現在もそれら高官の調査が進行している可能性がある。
李はこれら権力者の口添えなどで親戚(しんせき)らに企業経営などにかかわらせ、国有企業の株売却では2億元(約30億円)の利ざやを稼いだこともあったと伝えられる。
財経によると、李は昨年12月から司法当局の監視下に置かれ、現在は司法機関に移送されている。
63年生まれというと、御年44歳ですか。いやはや、この20年近くの間に、散々政府高官を手玉に取り、さぞかし稼いできたことでしょうな。
親戚にも、ごつい儲け口を紹介する辺りは、中国伝統の「外戚の跳梁跋扈」を彷彿とさせるものがある。
日本だと
美貌でトクをするのは許せない
という価値観があったりするけど、中国のように人数の多いところは
美貌は才能の一つ
である。同じ能力のある子どもが100人いれば、容貌の美しい子どもの方が目立つから、より先生に贔屓にされて、さらに才能を開花させる。それは
容貌の美しさを出世の要件としていた中国
の伝統でもある。
一時期、日本に留学する中国人学生は、男女とも美しい若者が多かった。別に容貌審査があったわけではなく、
美しいから、幼い頃から、存分に才能を伸ばす機会を与えられていた
のだと思う。
美貌と才能を共に備えてこそ一流
というのが、中国では普通の考え方なのかも知れない。
もっとも、国の指導者レベルの「超一流」ランクになると、
もっとえげつない才能
が必要とされるから、容貌だけでは生き残れない。
なんせ
美貌は時分の花
である。
いま問題になっている
傾国の美女 李薇女史
も、美女の表看板を張るには年齢的に辛いところに差し掛かってしまったから、捕まったのだろう。若い美女はいくらでも後からやってくる。
容色だけでのし上がった者は、容色の衰えと共に権勢を失う。そのこともまた、中国の史書が、古くから記すところである。どうすりゃいいのかって? 王朝の存続していた昔であれば
皇太子を生む
に如かず、だ。現代だったら、やっぱり奥さんを追い出して、正妻の地位に座るくらいしか思いつかないが、李薇女史は、子どもは諦めて、愛人として戦線拡大する方針だったようだから、逃げ切れませんでしたね。
生まれる時代を間違えたか、取り入る相手が共産党の超大物でなかったのが災いしたか。国家主席クラスが相手だったら、たとえ愛人であっても、今でも我が世を謳歌してただろう。やはり
容色+才能
の才能の部分に欠けるところがあった。例えば
芸術家
という看板でもあれば、まだ生き延びることは出来たかも知れない。
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