北京ダックの全聚徳がファストフード化を目論む
北京ダック。北京烤鴨。
最近、日本にも支店を出した
全聚徳
が有名だ。去年、北京に行ったときも、天安門近くの店に寄る機会があり、北京風味を楽しんだ。全聚徳は支店がたくさんあるが、店によって味が違うので、どこの全聚徳がおいしいのか、リサーチする必要がある。今のところ、89年に中央民族学院の老師達が歓迎宴で食べさせてくださった全聚徳の味が一番良かった。厨師と特別なコネがある、とかいう話だったから、調理も格別だったのだろうと思う。
全聚徳は、烤鴨は当然ながら、その他にいろいろと出てくる北京菜の味が素晴らしい。もっとも、これは
非ツアー用メニュー
のようで、昨年行ったときも、夜遅くに入ってきた日本人観光客が食べさせられていたメニューは、お世辞にもおいしそうには見えなかったし、
海老のチリソース炒め
などという、伝統的な北京菜ではないものが並んでいた。どのくらいぼったくられているか知らないけど、たぶんわたしたちが払った値段よりは高いだろう。
北京烤鴨では
棗の薪でじっくり焼くのがポイント
だと聞かされてきたし、それがあの
ぱりっとした皮に仕上げる秘訣
だと信じていたのだが、最近、何を血迷ったか、北京の全聚徳では
薪窯を止めて、ドイツの技術を導入した電気オーブンで短時間で焼き上げる方針
を打ち出した。
朝鮮日報より。
2007/12/26 11:26:36
北京ダック、ファーストフード化方針に反対論パリパリとした皮の食感が絶品の北京ダック。その名店として知られる「全聚徳」が、過去140年にわたり守ってきた伝統の調理法を変更することが明らかになり、論議を呼んでいる。
北京を本拠地に中国全土に70店舗余りを展開する全聚徳のケイ穎透社長は、「北京ダックの味を統一し、生産過程を自動化するため、薪をくべた炉の代わりにドイツの技術で製作した電気オーブンを使用する計画だ」と語った。これまで1時間以上かかっていた焼き時間を短縮し、北京ダックをハンバーガーのように多くの人々が楽しめる大衆食にすることが狙いだ。
しかし、一部の支店やインターネット上では反対論もある。電気オーブンを使うと、薪を使った場合に比べ、特有の香りが消え、肉汁も乾いてしまうという指摘だ。一部の支店は「最後まで炉を捨てない」と抵抗。ネット上でも「北京ダックは中国の歴史の一部分なのに、ハンバーガーのようなファストフードにする必要があるのか」といった意見が相次いでいる。
全聚徳は清代の1864年に商人の楊全仁が創業し、明代の宮廷から伝わった伝統的な調理法で北京ダックを焼き続けてきた。大量の餌を食べさせ太らせたアヒルの内臓を取り出し、肉は湯で熱を通し、皮は泥を塗った炉に薪をくべて焼き、染み出した油でパリッと揚がった状態をつくる。薪にはゆっくりと燃えるナツメを使う。毎年こうして焼かれるアヒルは500万羽に上る。
オーブン導入計画に反発が強まると、全聚徳は「全ての支店に会社方針に従えと言っているわけではない。電気オーブンを使っても北京ダック特有の味は特製ソースで再現できる」とやや態度を改めた。
北京=李明振(イ・ミョンジン)特派員
朝鮮日報/朝鮮日報JNS
えええええ、あかんやん。
棗の薪から出る煙が独特の風味をもたらす
って話じゃなかったのか。
しかし、これって
北京五輪の観光客狙いの「時間短縮」
なのかな。ファストフード化するよりも
手間暇掛けた「特別な北京烤鴨」
の方が絶対いいのに。
ファストフードの丸焼きの鳥と言えば、香港・中環にある
香港の「鏞記酒家」の焼鵞飯のテイクアウト
だな。うまくて安い。焼鵞が焼き上がるまでには時間がかかっているだろうけど。鏞記酒家はレストランの他に外売りがあって、これだといかにもファストフードって感じがする。
メニューを見ると、鵞鳥1羽は
傳統炭燒飛機燒鵝(フライングローストグース) 1羽 HKD400
だ。
金牌焼鵞飯はHKD30
なので、気軽に食べるならこっちだろう。
問題は
H5N1型の高病原性鳥インフルエンザの蔓延
だな〜。鳥類の肉も卵も好きなわたしとしては、このところ残念なニュースが多すぎる。
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