「買い物ツアーに来たんじゃない!」中国湖北省のツアー客、マカオで暴動
日本人向けの
安い中国ツアー
というのは
ガイドがいかに土産物店でツアー客に買い物させて、バックマージンを懐に入れるか
が、ツアーのウラの目的である。
香港四日間
なんてツアーで
全日自由行動
を選択すると、必ず
割り増し料金を取られる
のは、そういう仕組みだ。ガイドは客の写真を撮ったり、バックマージンをもらえる土産物店に連れて行って、たくさん買い物をするようにし向けたりして、なんとか自分の
安く買い叩かれているガイド報酬
の穴埋めをしようとする。
このシステムは、外国人観光客だけに適用されるのかと思ったら、
中国人は同胞からもむしり取るシステム
のようだ。
ロイターより。
中国人観光客、「買い物多い」ツアーに抗議し警官隊と衝突[ 2007年12月05日 17時03分 ]
[香港 5日 ロイター] マカオで団体ツアーに参加していた中国人旅行者120人が4日夜、旅程に買い物が多すぎるとして暴徒化し、機動隊が出動する騒ぎとなった。
香港のケーブルテレビや蘋果日報によると、警棒や暴動鎮圧用のシールドを持った20数名の警官は、中国・湖北省からの旅行者と5時間近くにらみ合いを続けたという。
旅行者らは、同ツアーのガイドが多くの店に自分たちを案内し、無理やり品物を購入させたと主張。警官ともみ合いになり、旅行者の男2人、女3人が身柄を拘束された。
マカオはギャンブルが法律で認められていない中国で、唯一合法的にカジノが利用できる場所。中国政府が個人旅行者への規制を緩和した2003年以降、同地への訪問者数は倍増、昨年のマカオへの旅行者は2200万人前後となっている。
わたしも家族4人でマカオの1日ツアーに行ったことがあるけど、
ガイドさんはともかく「買い物して貰おう」と必死
だった。もっとも、そのガイドさんは
わたしは今月でこんな会社辞めてやる!
とかなりやる気なしモードだったので、
無理矢理買い物をさせるほどの気合い
はなかったかも知れない。
以前、知り合いの中国人研究者が
中国人はまず中国人から、金をむしり取る、海外で中国人留学生が殺されたとしたら、犯人はたいてい中国人留学生だ
と嘆いていたが、それはあまり変わってないどころか、もっとひどくなっているんだろうな。
今の中国は
金がすべて
だ。観光客なんて
目の前にいるうちにむしり取らなければ、次の機会はない
のだから、
ツアー中はありとあらゆる機会を利用してむしり取ろうとする
だろう。
湖北からのツアーだったら、ツアー客の懐具合は、上海などにいる、ものすごく裕福な人達と同等というわけでもあるまい。たぶん、ツアー料金も、かなり低く抑えられていたのではないか。そうすると
ガイドの取り分
は、
土産物店やレストランからのバックマージン
に大きく依存する。
たぶん、湖北からのツアー客は
カジノで大もうけ
を夢見て、このツアーに参加したのだろう。それが
カジノは三の次で、もっぱら土産物屋巡り
だったのだから、頭に血が上ったのではないかな。
一攫千金 vs. こまめにバックマージン回収
の争いが、人数で圧倒的なツアー客の
暴動
ということになったのだろう。う〜ん、やっぱり
そんなに懐具合のよくない観光客が、なけなしの所持金を賭けて、カジノで一瞬にして大金持ちになろうと思ってツアーに参加した
んじゃないのかな。ところが
カジノで賭けるどころか、大事な博打の種銭を要りもしない「土産物」に散財させられた
ので、不満が爆発したということなんだろうな。どうもこのガイドは、
ツアー客の希望をことごとく無視して
いたようだ。きっと
湖北のイナカもんが、へっ
なんて、鼻でせせら笑っていたんだろう。しかし
農民叛乱史
が、中国共産党では大事な教育科目であるように
湖北の老百姓(一般庶民)
は、
収奪されること
には敏感だ。マカオ暮らしで、その辺りの勘が鈍っていたのだろう。
その点、日本人はおとなしいものだ。
ぼったくり土産物屋巡りツアー
はたくさんあるけれども、
それが原因で暴動が起きた
という話は、ついぞ聞かない。
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コメント
日本国内の安いパックツアーもおなじですよ。
むかし、忘年会旅行として1泊2日のバスツアーにみんなで参加したことがありますが、2日目はまるっきり土産物屋巡りでした。
パックツアーのシステムそのものが日本からの輸入じゃないかと思ったんですが、どうなんでしょうね。
投稿: とおりすがり | 2007-12-05 20:12