オンライン梵語辞典
いや、単にわたしが寝ぼけていただけなのですが。
英梵辞典を引かなくてはいけなくなったが、手持ちにない。
まさかな〜と思いながら、ググったら、世の中は便利だな。あるのよね。
Cologne Digital Sanskrit Dictionaries
ドイツ人エライ!
手元にあるMonier-WilliamsもApteもオンライン辞書になっている。
でも、なぜか梵英は、手で引いた方が早いので、使うのは英梵だけ。
このサイトが更にエライのは
デジタイズされてないけど、PDFで辞書イメージを提供
している点だ。
その昔、高くて買えなかった
Boehtlingk's Sanskrit-German Dictionary
があって、泣ける。どの印度学の研究室にも最低1セットは置いてある、あのデカい梵独辞典である。
もちろん、他にも
Monier Williams Dictionary (pdf — img)
Apte English-Sanskrit Dictionary (pdf — img)
MacDonell Sanskrit-English Dictionary (img)
Wilson Sanskrit-English Dictionary ( img)
と揃っているから、引こうと思えば、ちょっと時間は掛かるけど、イメージから辞書を引くことはできる。
Monier-WilliamsはBoehtlingkのパクリかつ簡約版だという話を昔聞いたけど、どうなんだろうな。
読んでいるのは、仏典なので、ほんとうはFranklin Edgertonの
Buddhist Hybrid Sanskrit Dictionary
で引かないといけないんだけど、たぶん倉庫の中だ。BHSDもBHSGも持っているのに使えないとは情けないのだが、昔BHSDで今読んでる経典の語彙を引いたことがあって、その時は
現物返し
というのを確認してるから、ま、なくてもあまり困らないとはいえる。ちなみにBHSDもBHSGも、インド製本のを持っていたので、紙が悪く、生協から研究室に持ってきて、机の上に置いておいたら、当時の助手さんに
ああ、牛糞の臭いがする
なんて、指摘されたのを覚えている。軽いのだけが取り柄だ。
生協で注文したら、洋書は丸善通しで、全然卒論に間に合わなくて、提出してから届いた、腹立たしい思い出の残る辞書と文法書である。卒論のためには、辞書がなくてかわいそうに思ってくれた哲閲のおねえさんが、複数セットあったBHSDとBHSGを貸してくれた。
今回の件は、
何でも書いてあって、今一信用できない辞書
などと揶揄されていたMonier-Williamsがあるから、なんとかなるって話で、別に校訂しているわけでもなく、パラレルなフレーズを拾ってるだけで、正確性はそれほど要求されてない。
もう何年もサンスクリットを読んでないから、横にWhitneyの"Sanskrit Grammar"を置いて、格変化や活用を確認しながら読まないといけないのが情けないけど、経典だから、そんなにとんでもない形が出てくる訳じゃないし、いいや。ちなみに、Whitneyの文法書の初版は
1879年
だ。使っているのは第五版で、元はライプツィヒで1924年に出ている。当然、そんな高い本を使っているわけがなく、手元にあるのはインドリプリントで、Motilalから出ている分だ。確か、研究室で誰かがインドに本を注文するから、ついでにお願いして買った分だと思う。
なんでまたWhitneyなんか見てるかというと
辻直四郎の『サンスクリット文法』
が、勉強部屋の腐海に沈んでしまったので、しょうがなく書庫から持ち出してきた。鎧さんの作ったIndexは見えるところにあるのに、本体がないという間抜けな状態だ。
あと、いま腐海に沈んでいて困っているのが
高田真治・後藤基巳『易経』岩波文庫
だ。2セット買っておいた筈なんだけど、どっちも行方不明。
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