救急医療崩壊 マスコミは「大阪東南部焦土作戦」遂行中(その2)読売も参戦 85歳87歳92歳の心肺停止って救命可能なの? これはマスコミの魔女狩り報道だ
いや〜、
マスコミは本気で大阪東南部の救急医療壊滅を目論んでいる
ようだ。
産経の医療記事がトンデモなのは、デフォルトなのでスルーしているのだが、
読売新聞大阪本社も「大阪東南部焦土作戦」に参戦
した。
しかも、一昨日朝日と共同が報道した77歳心肺停止に加えて
昨年、3月〜8月に85歳87歳92歳の心肺停止が受け入れできなかった
という古いネタを引っ張ってきて
「受け入れ拒否」
という
現場の心を折る報道
をしている。
これが魔女狩り報道でなかったら何だ、読売新聞大阪本社。
心肺停止患者、10病院以上要請4件…富田林市消防救急病院の患者受け入れ拒否問題をめぐり、大阪府富田林市消防本部で、心肺停止状態で救急車に収容した患者の受け入れ先が決まるまで、10病院以上に連絡を要したケースが昨年に4件あったことがわかった。4人とも搬送先の病院で死亡。救命救急センターを含む14病院に断られた例もあり、重篤患者の受け入れすら困難な府内の救急病院の窮状が浮き彫りとなった。
関係者によると、昨年3月7日午前0時ごろ、同府太子町の女性(85)の家族から「意識をなくした」と119番があった。消防本部の通信指令室が、救急車到着までの間に10病院に受け入れを依頼。患者を収容した救急隊も、心肺停止状態を確認したうえで救命救急センターを含む4病院に要請したが、「医師が処置中」などの理由で拒まれた。
15回目の電話で受け入れを了承した同府河内長野市内の病院に運ばれたが、女性は同1時30分ごろ死亡。
ほかにも、昨年3月に心肺停止状態となった富田林市の女性(77)が12病院、同市内の女性(87)が9病院にそれぞれ断られ、8月にも同市内の男性(92)が9病院に拒まれた。3人は病院到着から1~8時間後、死亡が確認されたという。
(2008年1月14日 読売新聞)
読売新聞大阪本社に聞くが
85歳以上の高齢者が心肺停止した場合の救命可能性はどのくらいあるのか
教えて欲しいですね。
亡くなった方のご遺族にはお気の毒だと思うが、わたしが家族の立場だったなら、寿命だったと受け入れる。
それとも、
85歳以上の高齢者でも、若い人たちと同様の「濃厚治療」を受けさせるのが絶対必要
ですか、読売新聞。そこまでして
乏しい医療資源を使い果たし、もっと救命可能性の高い若い患者さんの受け入れが出来なくなる方向に持っていきたい
のですか?
85歳以上の心肺停止の搬送受け入れで、もし赤ちゃんや子どもの受け入れができなくなり、助からなかった場合
は
どういう報道をするのか
見せていただきたい。たぶん
子どもが「たらい回し」にされた
とか、書き飛ばすんでしょうな。
はっきり言おう。
今の現場で
救命の可能性が低く、救命されても重い後遺症を負うだろう高齢者の心肺停止の受け入れ適用自体が残念ながら実態に即してない
と。読売は
高齢者でも受け入れて、重い後遺症を負った余生を送らせてあげるのが「人道的」
だと思っているらしい。人生の最後に、そんな苦痛、救命しなければあり得なかった苦痛を負わせることは
形を変えた高齢者虐待ではないのか
とわたしは思う。そして
救命後の後遺症を負いつつ、確実に死に至っている高齢者に、僅かな期間の延命のための濃厚治療を施す
ことは
高額な医療費を注ぎ込む
のと同義だ。読売新聞は
いたずらに死期を延ばして、高齢者の苦痛を増し、医療費と限られた医療資源を惜しみなく注ぐ
のが
正義
だと信じているのだろう。それは
本当に「人道的」で「正義」
なのか。
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