医療崩壊「コンピュータはウソつかない」とホントに言ったのか?NHK(その2)ニュース出稿はAK(東京) 横浜局は関知せず
2008-01-07 医療崩壊「コンピュータはウソつかない」とホントに言ったのか?NHK
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2008/01/nhk_3892.html
の続き。
NHK横浜局の中の人から、メールが来た。調べてくださってありがとうございました。
1. 取材は横浜局ではなく、AK(東京)
2. 首都圏ニュースでも放送されていない(いきなり全国ニュースに乗った)
3. ニュース原稿そのものには「コンピュータはうそつかない」という文言はない
ということで、
4. 「コンピュータはうそつかない」というキャプションは、原稿にはなく、放映されたインタビューに添ってAKがつけた
とのことだった。
横浜局が関知してないってことなので、横浜局は無罪。てか、横浜局の中の人も、こんなニュースが全国放映されたことを知らなかったので、調べるのに時間がかかったと仰っていた。
ということは
ニュース7の暴走
ということで、FAですか?
医療技術に関する取材だから、取材担当は
NHK報道局科学文化部の記者
じゃないのか? 各分野の専門記者が揃っていない地方局の取材ならともかく、
NHKの科学関連の専門部署である報道局科学文化部の取材
だとすると、新年早々、ダメージでかすぎるぞ、NHK。
京大の山中伸弥教授のiPS細胞報道は、比較的正確だっただけに、がっかりですな。
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コメント
「コンピュータは嘘をつかない」はある意味正しいです。プログラムされたとおりにしか結果が出せませんからね。問題なのは、このニュースを見て「人間よりコンピュータの方が誤診が少ない」と勘違いする人が多いだろう(実際そんなコメントがありましたね)ということです。
自動診断のシステムはあくまで人間の診断の補助にしかすぎません。診断の精度からすればコンピュータは人間の足下にも及ばないと思います。ただ、人間は生き物なので常に高い精度を維持できる訳ではなく、肉体的精神的な状態によってはとんでもないポカをする可能性があるのです。コンピュータはそういった普段の医師なら誰もが絶対に外さない病変を見逃さないためのものでないと利用価値がありません。
本来、俗に世間で言う「診断の精度」とはよく分からないものです。現場では「誰が見てもはっきりクロと診断できる」病変と「癌かどうか疑わしいグレーゾーン」の病変が存在します。前者の場合はほぼ100%クロですから問題ありませんが、問題は後者の扱いです。
グレーゾーンの病変には癌であるものとそうでないものが混在しています。これを「癌である」と診断すると、癌の疑いのあるものはもれなく拾っていますから見落としはなくなりますが、実際には癌でない病変も癌であると診断するので誤診が増えることになります。
一方、「癌ではない」と診断すると、癌である確率の高い前者の病変しか「癌だ」と診断しないので確実性は上がりますが、癌の疑いのあるものを「癌ではない」と診断するので、見落としが増えることになります。一般の方の感覚から言えば見落としも誤診と見なす人が多いと思いますから、そういう意味ではやはり誤診はなくなりません。結局グレーゾーンのところが勝負になるわけですが、グレーゾーンは分からないからグレーゾーンなのであって、ここを確信をもって診断できることはなかなかできないのです。
上の議論を整理すると、画像診断を含めた検査には「見落としを防ぐため」のものと「確実に診断を下すため」のものの2種類があり、それらが両立する検査は基本的にないということになります。病院で色々な検査を行うのは、そういった検査の特性を踏まえた医師たちが2種類の検査を使い分けることで見落としがなくかつ確実に診断を下すためです。コンピュータは嘘はつかないかも知れませんが、だからといってそれだけで誤診や見落としがなくなるわけではありません。
投稿 ただの(ry | 2008-01-10 04:14